ファンダメンタルズ分析
注目材料
１．経済指標
・米国PMI速報値
・米国新築住宅販売件数
・米国5年債入札
・米国ベージュブック（地区連銀経済報告）
２．要人発言
・米国トランプ大統領
・FRB
３．その他
・IMF、世界銀行年次総会・春季会合（4/21～4/26）
・G20財務相、中央銀行総裁会議（4/23～4/24）
・地政学リスクオフ（中東、ウクライナ・ロシア）
・スワップ３倍デー
マーケット動向
経済指標評価
(前回かつ予想より良い：◎、予想以上：〇、予想より悪い：△、前回かつ予想より悪い：×)
東京マーケット前
6:18～要人発言
米国トランプ大統領
トランプ米大統領、パウエル議長解任の意図はない（Bloomberg）
【考察】ドル信認低下巻き戻し、米中貿易戦争緩和リスクオン
7:00～要人発言
米国クーグラーFRB理事
：政策スタンスは中立。
（過去の発言：3/25, 4/2, 4/7, 4/23）
【考察】タカ派発言
東京マーケット(9:00~15:30)
欧州マーケット(16:00~25:00)
NYマーケット(22:30~29:00)
22:34～要人発言
米国ムサレム・セントルイス連銀総裁（2025年FOMC投票権あり）
：政策スタンスはハト派。
（過去の発言：3/3, 3/26, 4/11, 4/23）
【考察】金利見通しに言及なし
22:34～要人発言
米国ウォラーFRB理事
：政策スタンスは中立。
（過去の発言：3/21, 4/4, 4/14, 4/23）
【考察】金融政策や金利見通しに言及なし
22:38 報道
ホワイトハウス
「対中関税の引き下げ検討」
トランプ氏、対中関税「大幅」引き下げ匂わせる－中国の出方うかがう（Bloomberg）
【考察】米中貿易戦争緩和リスクオン
22:45 経済指標
米国PMI速報
（速報値発表日：1/24, 2/21, 3/24, 4/23）
基準50。景気先行性高いため注目度高い。速報値は確報値より注目度高い。
製造業：前回50.2、予想49.0、結果50.7（◎）
サービス業：前回54.4、予想52.6、結果51.4（×）
総合：前回53.5、予想51.2、結果51.2（○）
23:00 経済指標
米国新築住宅販売件数
住宅市場は消費に大きな影響を与えることから景気の先行指標として中古住宅販売件数とともに重要。
件数：前回67.6万件（改定67.4）、予想68.0万件、結果72.4万件（◎）
前月比：前回1.8%（改定3.1）、予想0.7%、結果7.4%（◎）
23:03～要人発言
米国ベッセント財務長官
Bessent Says US Backs IMF, World Bank, While Calling for Reforms（Bloomberg）
【考察】IMFと世界銀行の中国特権批判。米中関係悪化リスクオフ
23:11 報道
ＯＰＥＣプラス8カ国、6月も生産拡大提案へ 実現なら2カ月連続（Reuters）
【考察】インフレ懸念後退
24:01～要人発言
米国トランプ大統領
「EUと中国は米国を騙している」
「中国と公平な貿易協定を結ぶ」
24:24～要人発言
米国ベッセント財務長官
「トランプ大統領から対中関税の一方的削減提案なし」
「日米協議では目標為替レートない」
対中関税引き下げ案、トランプ氏から一方的提示ない－米財務長官（Bloomberg）
ベッセント米財務長官、日本との通商交渉で「通貨目標」求めず（Bloomberg）
【考察】米中貿易戦争激化懸念リスクオフ、強い円安是正圧力懸念後退
26:00 経済指標
米国5年債入札（Upcoming Auctions）
「最高落札利回り低い、応札倍率高い、テールが短い→入札好調→国債価格上昇→利回り低下→ドル売り材料」
「最高落札利回り高い、応札倍率低い、テールが長い→入札不調→国債価格低下→利回り上昇→ドル買い材料」
「国債入札→市場へ国債供給イベント→国債価格下落→利回り上昇」にもなりやすいことから、「入札前から織り込み→利回り上昇→ドル買い」や「入札通過→Sell the factドル売り」が生じることもあります。
発行額（Offering Amount）：700億ドル
最高落札利回り（High Yield）：前回4.100%、結果3.995%（◎）
応札倍率（Bid to Cover Ratio, 応札額/発行額）：前回2.33倍、結果2.41倍（◎）
外国中銀など間接入札者の落札比率（Indirect Bidder）：前回75.8%、結果64.0%（×）
テール(Bid利回りと落札利回りの差)：前回+0.5bps、結果-1.0bps（◎）。3.995-4.005=-0.01
WI：4.005%
【考察】入札好調
27:00 要人発言
米国ベージュブック（地区連銀経済報告）
FOMC開催の2週間前に公表。政策金利決定の材料とされるため注目度大
米地区連銀経済報告、「関税」言及が倍増－経済活動ほぼ変わらず（Bloomberg）
29:20 報道
トランプ氏、自動車メーカーを一部関税から免除の計画＝報道（Reuters）
【考察】貿易戦争緩和期待リスクオン
＜まとめ＞
東京マーケット
日足始値141.54
取引開始時に日足安値141.49を付けた直後、米国トランプ大統領「パウエルFRB議長を解任する計画はない」「中国の関税は145％にはならない」のサプライズ発言を受けたリスクオン、米国クーグラーFRB理事のタカ派発言で日通し高値143.22へ急上昇。
一方で朝令暮改する米国トランプ関税や4/24日米財務相会談への警戒感も根強く141.67へ急落し、揉み合いで引けました。
【日本市況】株大幅高、トランプ氏がＦＲＢ議長解任を否定－円は下落（Bloomberg）
欧米マーケット
欧州オープン後も揉み合い継続していましたが、NYオープン直後の「ホワイトハウス、対中関税引き下げ検討」報道が伝わると一気にリスクオンが高まり急上昇。
更に、米国PMI速報値（強）、米国新築住宅販売件数（強）で142.80へ上昇。
米国ベッセント財務長官「IMFと世界銀行の中国特権不公平」「トランプ大統領から対中関税の一方的削減提案なし」発言を受けると揉み合いましたが、「日米協議では目標為替レートない」発言があり、加えてNYクローズ後の「米国トランプ大統領、自動車メーカーの関税一部免除計画」報道もあったことで日足高値143.58へ急上昇して引けました。
日足終値143.46
【米国市況】米財務長官発言で円一段安、対ドル143円台半ば－株続伸（Bloomberg）
ファンダメンタルズ材料とドル円の関係
通貨強弱
＜ドル買い優勢＞
買い材料：
・米国トランプ大統領「パウエルFRB議長を解任する計画はない」発言→ドル信認低下巻き戻し
・米国クーグラーFRB理事のタカ派発言
・米国PMI速報値（強）、米国新築住宅販売件数（強）
・OPECプラス、6月生産拡大提案報道→原油先物価格下落→インフレ懸念後退
売り材料：
・米国トランプ関税→貿易戦争激化→ドル信認低下
ドルが新たな「犠牲者」に－世界的な貿易戦争激化で信認脅かされる（Bloomberg）
＜円売り優勢＞
買い材料：
・日米財務相会談、24日で調整 為替問題協議か（日本経済新聞）→米国から強い円安是正圧力見込み
・米国ベッセント財務長官「IMFと世界銀行の中国特権不公平」「トランプ大統領から対中関税の一方的削減提案なし」発言→米中対立激化リスクオフ
・原油先物価格下落→日本貿易収支改善
・2025年3月調査想定為替レート上期147.17（日本銀行、短観）以下推移→日本企業業績悪化、リスクオフ（円キャリー巻き戻し）
売り材料：
・米国トランプ大統領「中国の関税は145％にはならない」発言→米中貿易戦争緩和リスクオン
・ホワイトハウス、対中関税引き下げ検討報道→米中貿易戦争緩和リスクオン
・米国ベッセント財務長官「日米協議では目標為替レートない」発言→強い円安是正圧力警戒感後退
・米国トランプ大統領、自動車メーカーの関税一部除外報道→リスクオン
・構造的円売り（日本実質金利マイナスで金融緩和環境継続、新NISA等海外投資急増、デジタル赤字増加等、骨太方針の家計支援で財政支出増）
・その他円売り（航空燃料不足、パイロット不足、クレジットカード利用赤字によるインバウンド関連の旅行収支悪化懸念）
政策金利市場織り込み
・FRB：現行政策金利4.25-4.50%
FOMC市場織り込み（CME FedWatch Tool）
次回5月7日（水）公表：据え置き（92.2→94.0%）、0.25%引き下げ（7.8→6.0%）
2025年利下げ観測：0.25%×2回=0.50% → 政策金利3.75～4.00%相当
・日銀：現行政策金利0.50%
市場織り込み（東京短資株式会社）
次回5月1日（木）公表：0.25%引き上げ（1→2%）
テクニカル分析
トレードシナリオと結果
- 月足：4月陰線形成中。レンジ。押し安値付近。
- 週足：4/21週、陰線形成中。下降トレンド。押し安値付近。
- 日足：4/22陰線。下降トレンド。
- 4H足：レンジ。
- 1H足：上昇トレンド。
- 15M足：上昇トレンド。
【シナリオ】
①Long
(A)日足高値141.670付近へ下落→転換上昇→目標1H足戻り高値142.162
(B)4H足戻り高値142.399をダウ上昇→目標1H足戻り高値142.883
②Short
(C)1H足戻り高値142.883付近へ上昇→転換下落→目標4H足戻り高値142.399
(D)1H足戻り高値142.162をダウ下落→目標日足高値141.670
本日：３勝０敗、+108.3 pips
4月通算：12勝10敗、勝率54.5%、RR1.83 、+276.8pips
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