2025年4月18日(金)ドル円戦略と結果

ファンダメンタルズ分析

注目材料

１．経済指標
・日本消費者物価指数（CPI）
・IMM通貨先物円ポジション

２．要人発言
・植田日銀総裁（衆院財務金融委員会）
・米国トランプ大統領
・FRB

３．その他
・グッドフライデー（欧米祝日で株式、債券、商品市場休場）
・地政学リスクオフ（中東、ウクライナ・ロシア）

マーケット動向

経済指標評価
(前回かつ予想より良い：◎、予想以上：〇、予想より悪い：△、前回かつ予想より悪い：×)

東京マーケット前

6:00　要人発言
トランプ政権、中国船舶に入港料導入の方針－海上輸送ルートに混乱も（Bloomberg）

【考察】米中貿易戦争激化懸念リスクオフ。インフレ懸念。

6:30～要人発言
米国バーFRB副議長
：政策スタンスは中立。
（過去の発言：3/24, 3/28, 4/4, 4/18）
ＦＲＢ健全性審査の見直し公表、意見公募へ－ストレス要件の施行延期（Bloomberg）

8:30 経済指標
日本消費者物価指数（CPI）（政府統計の総合窓口）
（過去の発表日; 1/24, 2/21, 3/21, 4/18)
日銀物価目標2.0%。日銀政策金利0.25%
前年比：前回3.7%、予想3.7%、結果3.6%（×）
コア前年比：前回3.0%、予想3.2%、結果3.2%（○）
コアコア前年比：前回2.6%、予想2.9%、結果2.9%（○）
消費者物価は伸び拡大、食料がけん引－日銀正常化路線をサポート（Bloomberg）

【考察】強い数値。日銀早期利上げ観測

8:56～要人発言
為替、ベッセント米財務長官と「緊密に協議」＝加藤財務相（Reuters）

【考察】米国からの強い円安是正要求警戒。為替急変動牽制発言

東京マーケット(9:00~15:30)

12:09～人発言
植田日銀総裁（衆院財務金融委員会）
:政策スタンスは中立。
（過去の発言：4/9, 4/14, 4/17, 4/18）
植田日銀総裁、基調物価２％に高まれば利上げ－見通し予断持たず点検（Bloomberg）

【考察】タカ派、不確実性、為替急変動牽制発言

欧州マーケット(16:00~25:00)
NYマーケット(22:30~29:00)

24:02～要人発言
米国デイリー・サンフランシスコ連銀総裁（2025年FOMC投票権なし）
：政策スタンスは中立。
（過去の発言：3/28, 4/8, 4/9, 4/18）
ＳＦ連銀総裁、当面は政策金利の据え置き視野－インフレリスクが上昇（Bloomberg）

【考察】タカ派、ハト派発言

28:30 経済指標
IMM通貨先物4/5時点（Investing.com）
円ロング増加

＜まとめ＞
東京マーケット
日足始値142.41
取引開始時に日足高値142.55を付けると、米国通商代表部「中国船舶に入港料導入方針」発言のリスクオフ、日本消費者物価指数（強）、加藤財務相「米国と為替議論予定」発言で日通し安値142.22へ下落。
その後、多くの海外休日のグッドフライデーで市場参加者少なく流動性乏しい展開となり揉み合いで引けました。

欧米マーケット
米国デイリー・サンフランシスコ連銀総裁はタカ・ハト派発言交錯でしたが、FRB要人タカ派発言が多い中でハト派発言が目立ったためか日足安値142.12へ下落。
その後はグッドフライデーで市場参加者少なく流動性乏しく揉み合い展開で引けました。
日足終値142.17

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

(Trading View)

通貨強弱

＜ドル買い優勢＞
買い材料：
・米国通商代表部「中国船舶に入港料導入方針」発言→インフレ懸念

売り材料：
・米国トランプ関税→貿易戦争激化→ドル信認低下
ドルが新たな「犠牲者」に－世界的な貿易戦争激化で信認脅かされる（Bloomberg）

＜円買い優勢＞
買い材料：
・米国通商代表部「中国船舶に入港料導入方針」発言→米中貿易戦争悪化リスクオフ
・日本消費者物価指数（強）→日銀早期利上げ観測
・加藤財務相「米国と為替議論予定」発言→米国から強い円安是正圧力見込み
・2025年3月調査想定為替レート上期147.17（日本銀行、短観）以下推移→日本企業業績悪化、リスクオフ（円キャリー巻き戻し）

売り材料：
・構造的円売り（日本実質金利マイナスで金融緩和環境継続、新NISA等海外投資急増、デジタル赤字増加等、骨太方針の家計支援で財政支出増）
・その他円売り（航空燃料不足、パイロット不足、クレジットカード利用赤字によるインバウンド関連の旅行収支悪化懸念）

（Currency Strength Chart）

政策金利市場織り込み

・FRB：現行政策金利4.25-4.50%
FOMC市場織り込み（CME FedWatch Tool）
次回5月7日（水）公表：据え置き（90.9→86.8%）、0.25%引き下げ（9.1→13.2%）
2025年利下げ観測：0.25%×2回=0.50% → 政策金利3.75～4.00%相当

・日銀：現行政策金利0.50%
市場織り込み（東京短資株式会社）
次回5月1日（木）公表：0.25%引き上げ（1→1%）

テクニカル分析

トレードシナリオと結果

• 月足：4月陰線形成中。レンジ。押し安値付近。
• 週足：4/14週、陰線形成中。下降トレンド。押し安値付近。
• 日足：4/17陽線。下降トレンド。
• 4H足：下降チャネル。
• 1H足：レンジ。
• 15M足：レンジ。

【シナリオ】
①Long
(A)1H足押し安値141.747付近へ下落→転換上昇→目標1H足レンジ安値142.134
(B)4H足レンジ高値142.665をダウ上昇→目標日足ダウ安値142.998

②Short
(C)1H足レンジ安値142.134をダウ下落→目標1H足押し安値141.747

本日：シナリオ外のためトレードなし
4月通算：8勝8敗、勝率50.0%、RR1.90 、+181.2pips

(Trading View)