ファンダメンタルズ分析
注目材料
１．経済指標
・日銀、国債買入オペ通知
・米国10年債入札
・米国FOMC議事要旨（3/18～3/19開催分）
２．要人発言
・植田日銀総裁（第100回信託大会）
・米国トランプ大統領
・FRB
３．その他
・米国相互関税の上乗せ発動(4/5に一律10％発動、4/9に特定国へ上乗せ)
・地政学リスクオフ（中東、ウクライナ・ロシア）
・スワップ３倍デー
マーケット動向
経済指標評価
(前回かつ予想より良い：◎、予想以上：〇、予想より悪い：△、前回かつ予想より悪い：×)
東京マーケット前
東京マーケット(9:00~15:30)
9:09～要人発言
植田日銀総裁（衆院財務金融委員会）
:政策スタンスは中立。前回4/4金融政策見通し関するコメントなし。
（過去の発言：3/26, 4/2, 4/4, 4/9）
日銀総裁､政府と緊密連携し影響を十分注視して適切に政策判断-米関税（Bloomberg）
【考察】タカ派発言
9:26～要人発言
トランプ氏、医薬品に「大規模」関税 近く発表へ（Reuters）
【考察】貿易戦争激化、景気減速懸念リスクオフ
10:10 経済指標
日銀、国債買入オペ通知（日本銀行）（日銀、オペレーション）
（発表日：3/5, 3/11, 3/17, 3/24, 3/28, 4/2, 4/9, 4/16, 4/21, 4/25）
1～3年債：前回3000億円、予想2750億円、結果2750億円（○）
5～10年債：前回3250億円、予想3000億円、結果3000億円（○）
10～25年債：前回1500億円、予想1350億円、結果1350億円（〇）
【考察】据え置き
13:01
トランプ氏の相互関税、全面発動－中国が報復、激化する貿易戦争（Bloomberg）
14:04 報道
日銀・財務省・金融庁、3者会合を午後4時から開催
15:16～要人発言
植田日銀総裁（第100回信託大会）
:政策スタンスは中立。前回4/4金融政策見通し関するコメントなし。
（過去の発言：3/26, 4/2, 4/4, 4/9）
植田日銀総裁、米関税巡る不確実性に十分注意－見通し実現なら利上げ（Bloomberg）
【考察】タカ派発言
欧州マーケット(16:00~25:00)
NYマーケット(22:30~29:00)
16:02～要人発言
中国外務省
「米国へ対抗措置、最後まで闘う」
【考察】米中貿易戦争激化リスクオフ
16:53～要人発言
三村財務官、米関税は経済に悪影響「緊張感持ち適切対応」－３者会合（Bloomberg）
【考察】為替急変動牽制発言。
20:00～要人発言
中国が報復、米製品への関税84%に引き上げ-貿易戦争エスカレート（Bloomberg）
20:36～要人発言
米国ベッセント財務長官
ベッセント氏、債券は「正常なデレバレッジ」－人民元切り下げるな（Bloomberg）
21:05～要人発言
米国デイリー・サンフランシスコ連銀総裁（2025年FOMC投票権なし）
（過去の発言：2/18, 3/7(休場中), 3/28, 4/8, 4/9）
：政策スタンスは中立。前回3/28タカ派発言
【考察】タカ派発言
22:00～要人発言
米国カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁（2025年FOMC投票権なし）
：政策スタンスはタカ派。前回3/26タカ派発言
（過去の発言：11/26, 2/7, 3/26, 4/9）
ミネアポリス連銀総裁、利下げのハードルは高くなった－関税が影響（Bloomberg）
【考察】タカ派発言
22:05～要人発言
ＥＵ、210億ユーロ相当の米国製品に関税賦課へ－鉄鋼･アルミ関税巡り（Bloomberg）
22:35～要人発言
米国トランプ大統領
トランプ氏「今は買いの好機」、関税発動で冷静保つよう呼びかけ（Bloomberg）
24:19～要人発言
米国ムサレム・セントルイス連銀総裁（2025年FOMC投票権あり）
：政策スタンスはハト派。前回3/26タカ派発言
（過去の発言：2/20, 3/3, 3/26, 4/9）
米経済成長、関税措置で「トレンド下回る」公算＝セントルイス連銀総裁（Reuters）
【考察】景気減速懸念
24:51～要人発言
米国バーキン・リッチモンド連銀総裁（2025年FOMC投票権なし）
：政策スタンスはタカ派。前回4/1雇用減、インフレ懸念
（過去の発言：3/27, 3/31, 4/1, 4/9）
【考察】タカ派発言
26:00 経済指標
米国10年債入札（Upcoming Auctions）
「最高落札利回り低い、応札倍率高い、テールが短い→入札好調→国債価格上昇→利回り低下→ドル売り材料」
「最高落札利回り高い、応札倍率低い、テールが長い→入札不調→国債価格低下→利回り上昇→ドル買い材料」
「国債入札→市場へ国債供給イベント→国債価格下落→利回り上昇」にもなりやすいことから、「入札前から織り込み→利回り上昇→ドル買い」や「入札通過→Sell the factドル売り」が生じることもあります。
発行額（Offering Amount）：390億ドル
最高落札利回り（High Yield）：前回4.310%、結果4.435%（×）
応札倍率（Bid to Cover Ratio, 応札額/発行額）：前回2.59倍、結果2.67倍（◎）
外国中銀など間接入札者の落札比率（Indirect Bidder）：前回67.4%、結果87.9%（◎）
テール(Bid利回りと落札利回りの差)：前回-0.5bps、結果-3.0bps（◎）。4.435-4.465=-0.030
WI：4.465%
【考察】入札好調。
26:19～要人発言
米国トランプ大統領
「中国関税125%に引き上げ、他のすべての国に対して90日間の関税停止」
トランプ氏、高水準の相互関税は総じて90日停止－中国は125％に上げ（Bloomberg）
【考察】リスクオン。ドル円急騰。
26:34～要人発言
米国ラトニック商務長官
「世界はトランプ大統領と協力する用意があるが、中国は反対」
26:38～要人発言
ホワイトハウス
「関税交渉の間、関税一律10%に引き下げ」
26:39～要人発言
米国ベッセント財務長官
「中国関税125％に引き上げ、報復措置を取らなかった国は報われる」
27:00 経済指標
米国FOMC議事要旨（3/18～3/19開催分）
（過去の発表日：1/8, 2/19, 4/9）
ＦＯＭＣ議事要旨、当局者はスタグフレーションのリスクを指摘（Bloomberg）
【考察】スタグフレーション懸念
29:55～要人発言
米国ハマック・クリーブランド連銀総裁（2025年FOMC投票権なし）
：政策スタンスはタカ派。前回2/27タカ派発言
（過去の発言：2/11, 2/27, 2/28, 4/9）
【考察】タカ派発言
＜まとめ＞
東京マーケット
日足始値146.18
日通し高値146.36を付けてからは、4/8材料（米国グリア通商代表部「4/9相互関税引き上げ発動」発言とホワイトハウス「対中104%関税賦課」「4/9から追加関税徴収」発言、「日米関税交渉、円安是正」報道）の影響と、本日の米国トランプ大統領「医薬品に大規模関税発表予定」発言、植田日銀総裁のタカ派発言、予定通りの米国相互関税全面発動を受けて日通し安値144.58へ急落。
その後、「日銀・財務省・金融庁、3者会合を午後4時から開催」報道が伝わるとリスクオフ後退して引けました。
【日本市況】米関税懸念し株急落、超長期金利急騰－波乱で３者会合へ（Bloomberg）
欧米マーケット
欧州オープン後、円高局面での三村財務官「為替急変動牽制」発言のためか145.78まで持ち直すも、中国の対米国通商白書「米国へ対抗、最後まで闘う」、中国財務省「対米報復関税、4/10発動」発言を受けたリスクオフで日足安値143.99へ急落。
ところが、サプライズの米国トランプ大統領「中国関税125%に引き上げ即発動、報復しない国は90日間相互関税停止」発言を受けた強烈なリスクオンによって日足高値148.28へ急騰して引けました。
日足終値147.76
【米国市況】2008年来の株急伸､関税一時停止で懸念緩和－一時148円台（Bloomberg）
ファンダメンタルズ材料とドル円の関係
通貨強弱
＜ドル売り優勢＞
買い材料：
・米国デイリー・サンフランシスコ連銀総裁、米国カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁、米国バーキン・リッチモンド連銀総、米国ハマック・クリーブランド連銀総裁のタカ派発言
売り材料：
・米国FOMC議事要旨（3/18～3/19開催分）のスタグフレーション懸念
＜円売り優勢＞
買い材料：
・植田日銀総裁のタカ派発言
・米国トランプ大統領「医薬品に大規模関税発表予定」発言→貿易戦争激化、景気減速懸念リスクオフ
・予定通りの米国相互関税全面発動
・中国外務省「米国へ対抗措置、最後まで闘う」
・中国財務省「対米報復関税、4/10発動」発言
・2025年3月調査想定為替レート上期147.17（日本銀行、短観）以下推移→日本企業業績悪化、リスクオフ（円キャリー巻き戻し）
売り材料：
・三村財務官「為替急変動牽制」発言
・米国トランプ大統領「中国関税125%引き上げ即発動、報復しない国は90日間相互関税停止」発言→リスクオン
・構造的円売り（日本実質金利マイナスで金融緩和環境継続、新NISA等海外投資急増、デジタル赤字増加等、骨太方針の家計支援で財政支出増）
・その他円売り（航空燃料不足、パイロット不足、クレジットカード利用赤字によるインバウンド関連の旅行収支悪化懸念）
政策金利市場織り込み
・FRB：現行政策金利4.25-4.50%
FOMC市場織り込み（CME FedWatch Tool）
次回5月7日（水）公表：据え置き（55.5→82.7%）、0.25%引き下げ（44.5→17.3%）
2025年利下げ観測：0.25%×2回=0.50% → 政策金利3.75～4.00%相当
・日銀：現行政策金利0.50%
市場織り込み（東京短資株式会社）
次回5月1日（木）公表：0.25%引き上げ（0→0%）
テクニカル分析
トレードシナリオと結果
- 月足：4月陰線形成中。レンジ。BB-1σ付近。
- 週足：4/7週、陽線形成中。下降トレンド。ダウ安値付近。
- 日足：4/8陰線。下降トレンド。BB-2σ付近。
- 4H足：レンジ
- 1H足：下降チャネル
- 15M足：レンジ
【シナリオ】
①Long
(A)日足安値145.966付近へ下落→転換上昇→目標切番147.000
(B)日足安値144.820付近へ下落→転換上昇→目標1H足押し安値146.011
②Short
(C)切番147.000付近へ上昇→転換下落→目標日足安値145.966
(D)日足安値145.966をダウ下落→目標1H足押し安値145.103
本日：１勝１敗、+17.1pips
4月通算：5勝4敗、勝率55.6%、RR1.85 、+126.1pips
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