2023年6月29日(木)ドル円初心者戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

<注目材料>
(1)6/28の欧米マーケット影響
パウエルFRB議長のタカ派発言、植田日銀総裁のハト派発言で、日米金融政策の違いが改めて明確になり、一時144.62円と2022年11月以来の高値を付けた。その後、政府・日銀為替介入への警戒から下落したが、押し目買いにより全戻し上昇。口先介入や警戒感あっても押し目買いが入る展開が継続中。

(2)経済指標
・米国新規失業保険申請件数、米国失業保険継続申請件数
・米国実質GDP確報値第1四半期
・米国中古住宅販売成約指数

(3)要人発言
・政府日銀要人の円安牽制
・FRB要人

(4)その他
・TOM(Turn of the Month)効果(アノマリー)
株式投資の月末安・月初高アノマリー。期間は営業日ベースでの月末3日間程度、月初3日間程度。
月末の損益確定、毎月一定額を積み立てる投資信託などの購入が月末・月初に集中しやすい。株式購入で株高・円売り→ドル円上昇材料、株式売りで株安・円買い→ドル円下落材料になり得る。
・月末ロンフィク
・ウクライナ情勢緊迫化(地政学リスクオフ)

来週のドル・円はじり高か、金融政策の違いに焦点当てた円売りが継続(Bloomberg
日本当局の為替介入に警戒、1ドル=150円も視野で-ティー・ロウ(Bloomberg
米英欧の中銀トップ、追加引き締めを表明-利上げでも経済は強靱(Bloomberg

6/29は、パウエルFRB議長のタカ発言、植田日銀総裁のハト派発言で、日米金融政策の違いが改めて明確になったことで145円を目指す動きが出そう。但し、政府・日銀為替介入への警戒が増すことから揉み合いながらの上昇か。米国経済指標の強い数値が145円突破のきっかけになる可能性ある。

マーケットの動き

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

東京マーケット(9:00~15:00)

15:36~要人発言
米国パウエルFRB議長
大半のFRB当局者、年内あと2回以上の利上げ想定=パウエル議長(Reuters

【考察】タカ派発言でドル円上昇。

欧州マーケット(16:00~25:00)
NYマーケット(22:30~29:00)

17:00~要人発言
為替の一方的な動き好ましくない、あらゆるオプション排除せず-財務相(Bloomberg

【考察】円安牽制発言だが影響薄。

19:23~要人発言
米国ボスティック・アトランタ連銀総裁(2023年FOMC投票権なし)
アトランタ連銀総裁、パウエル議長らほど利上げに緊急性感じない(Bloomberg

【考察】ハト派発言でドル円下落。

21:30 経済指標
米国新規失業保険申請件数
失業者が初めて申請した失業保険給付の申請件数を示す指標。失業率や非農業部門雇用者数の先行指標として注目されます。
「予想より高い数値→ドル売り材料」、「予想より低い数値→ドル買い材料」
前回26.4万件(改定26.5)、予想26.6万件、結果23.9万件(◎)

米国失業保険継続申請件数
新規申請後に失業保険の申請を継続している人数を示す指標。
「予想より高い数値→ドル売り材料」、「予想より低い数値→ドル買い材料」
前回175.9万件(改定176.1)、予想178.0万件、結果174.2万件(◎)

21:30 経済指標
米国実質GDP確報値第1四半期(過去の速報発表日:8/259/2910/2711/3012/221/262/233/304/27
速報値は改定値に比べて注目度高い。「予想より高い数値→ドル買い材料」、「予想より低い数値→ドル売り材料」
実質GDP:前回1.3%、予想1.3%、結果2.0%(◎)
個人消費:前回3.8%、予想3.8%、結果4.2%(◎)
GDPデフレータ:前回4.2%、予想4.2%、結果4.1%(×)
PCEコアデフレータ:前回5.0%、予想5.0%、結果4.9%(×)

米国債利回り急伸、2年債と5年債は3月来の高水準-GDPに反応(Bloomberg

【考察】GDP確報値は強弱入り交じる数値だったが、同刻発表の米国新規失業保険申請件数・失業保険継続申請件数が強くドル円急騰。

23:00 経済指標
米国中古住宅販売成約指数5月度
売買契約が結ばれているものの、最終引渡しが行われていない物件の指数。引き渡しが済んだ中古住宅販売件数の先行指標として注目されます。
前月比:前回0.0%(改定-0.4)、予想-0.3%、結果-2.7%(×)
前年比:前回-22.6%(改定-22.8)、予想-20.5%、結果-20.8%(△)

米中古住宅販売成約指数、5月は年初来低水準-在庫不足が影響(Bloomberg

<まとめ>
東京マーケット:
高値警戒感からドル円下落スタートであったが、円安牽制発言なく押し目買い入り144.60まで上昇。

きょうの国内市況(6月29日):株式、債券、為替市場(Bloomberg

欧米マーケット:
欧州オープン前にパウエルFRB議長のタカ派発言で上昇するも、オープン直後に急落。直後に鈴木財務相の円安牽制発言を見越したような動き(リークか?)。
その後、米国新規失業保険申請件数とGDP確報値が強くドル円急騰。米国中古住宅販売成約指数は弱い数値で下落したものの、FRB政策転換に結びつく数値ではなく全戻し上昇。NY引けに掛けて145.00手前で揉み合い。

【欧州市況】株は小幅高、銀行株に買い-ドイツ・英国債は下落(Bloomberg
【米国市況】米国債利回り急伸、強い指標で-円は年初来安値また更新(Bloomberg

(Trading View)

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

米国債イールドカーブ

6/29(木)は6/28(水)に対してベア(短期金利上昇、長期金利上昇)、逆イールド拡大のドル買い・売り材料。(U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY)

FOMCの利上げ幅見通し(CME FedWatch Tool
7月度:据え置き13.2%。25bps引き上げ86.8%。

テクニカル分析

トレード

  • 月足:6月陰線形成中。
  • 週足:6/26週、陽線形成中。上昇トレンド。
  • 日足:6/28陽線。上昇トレンド。
  • 4H足:上昇チャネル。
  • 1H足:上昇チャネル。
  • 15M足:レンジ。

【シナリオ】

①ロング
(A)1H足サポート144.175や20MA付近まで下落→1H足レジスタンス144.527をダウ上昇→目標ラウンドナンバー145.000
(B)4H足サポート143.797又はチャネル下限付近まで下落→ダウ転換上昇→目標4H足レジスタンス144.175

②ショート
(C)ラウンドナンバー145.000付近まで上昇→ダウ転換下落→目標1H足サポート144.527

【前提】
目標:リスクリワード2.0以上、値幅20pips以上。しかし、目標到達付近で反発して15M足ダウ転換生じれば早めにT/Pする。
経済指標、要人発言や報道で大きく動いた際はレジサポなくともエントリー。

トレード1
144.527をダウ上昇→(A)ロング
ロング:144.552
S/L:144.330
獲得pips:-22.2
考察:チャネル状に上昇しており一時的に急落を警戒すべきだった。

トレード2
米経済指標の強い数値で144.527をダウなく上昇→(A)ロング→目標未達だがNY引け間際のにつきTP
ロング:144.574
T/P:144.832
獲得pips:+24.7

6月通算:9勝3敗、勝率52.9%、平均RR 2.02、獲得Pips +93.9

(Trading View)

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