2024年11月11日(月)ドル円戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

1.経済指標
・日本国際収支
・日銀、金融政策決定会合における主な意見(10月30・31日分)

2.要人発言
・政府日銀円安牽制

11/9休場中発言
植田日銀総裁
(発言:0/2310/24, 10/31, 11/9)
:前回10/31タカ派派発言
植田日銀総裁、グリーン投資による物価上昇圧力は対処可能(Bloomberg

【考察】金融政策や経済見通しについてコメントなし。

11/9, 11/10休場中発言
米国カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁(2024年FOMC投票権なし)
(過去の発言:10/1410/15, 10/21, 11/9, 11/10)
:政策スタンスはタカ派。前回10/21ハト、タカ派発言
ミネアポリス連銀総裁、強い経済は利下げ幅縮小を意味するだろう(Bloomberg
ミネアポリス連銀総裁、景気は力強いもインフレ退治は終わっていない(Bloomberg

【考察】タカ派発言。11/11ドル円上昇示唆

3.その他
・特別国会召集
・米国祝日(ベテランズデー):債券市場休場、株式市場通常通り
・地政学リスクオフ(中東、ウクライナ・ロシア)

4.参考情報
最近の相場を動かす主な材料は、①米国労働市場、②インフレ、③米国経済成長、④地政学リスク、⑤米国大統領選挙、⑥円キャリー取引(促進or巻き戻し)に分類できます。
・来週の円相場は下落か、トランプ氏勝利のドル高継続-米CPI注目(Bloomberg
・【債券週間展望】長期金利上昇か、日銀早期利上げ観測や財政悪化懸念(Bloomberg
・【日本株週間展望】上値を試す、米大統領選後の政策期待買いが継続(Bloomberg

5.本日の注目材料
(1)米国経済指標
注目度の高い材料なし。

マーケット動向

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

8:50 経済指標
日本国際収支
経常収支[海外とのモノやサービス、投資などの取引状況(=貿易収支、サービス収支、第1次所得収支、第2次所得収支)]
:前回38036億円(改定39331)、予想35650億円、結果17171億円(×)
経常収支(季調済):前回30165億円(改定31459)、予想32500億円、結果12717億円(×)
貿易収支[=輸出ー輸入]:前回-3779億円、予想-664億円、結果-3525億円(△)
経常収支9月は1兆7171億円の黒字、予測下回る 貿易赤字で(Reuters

【考察】弱い数値。ドル円上昇継続。

8:50 経済指標
日銀、金融政策決定会合における主な意見(10月30・31日分)(日本銀行
緩やかな利上げを想定、米大統領選含め展開見ることできる-日銀意見(Bloomberg

【考察】利上げ慎重ハト派内容。ドル円上昇継続。

東京マーケット(9:00~15:30)

欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(23:30~30:00)

<まとめ>
東京マーケット:
日足始値152.69
取引開始直後に日足安値152.67を付けると、11/9, 11/10休場中の米国カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁タカ派発言、日本国際収支(弱)、日銀金融政策決定会合における主な意見(10月30・31日分)の利上げ慎重姿勢ハト派内容を受けて、円売り主導で日通し高値153.67へ急騰して引けました。

【日本市況】円が153円半ばに下落、米利下げ観測後退-債券は小幅高(Bloomberg

欧米マーケット:
欧州オープン直前には153.32へ下押しするも、欧州オープン後はトランプトレードのためかドル買いが加わり、日足高値値153.95へ上昇。
しかし、米国祝日で債券市場休場かつ注目の新規材料ないことから引けに掛けて揉み合いとなりました。
日足終値153.73

【米国市況】株式ローテで大型ハイテクに売り-ドル一時154円に接近(Bloomberg

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

(Trading View)

通貨強弱

<ドル買い優勢>
買い材料:
・11/9, 11/10休場中の米国カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁タカ派発言
・トランプトレード(株買い、債券売り、ドル買い)

売り材料:
・中国景気刺激策への失望→油先物価格下落→インフレ懸念

<円売り優勢>
買い材料:
・原油先物価格下落→日本貿易収支改善

売り材料:
・日銀、金融政策決定会合における主な意見(10月30・31日分):ハト派内容
・2024年6月調査想定為替レート上期144.96(日本銀行、短観)以上推移→日本企業業績改善・株上昇(円キャリー促進)
・構造的円売り(日米金融政策差[日本実質金利マイナスで金融緩和環境継続]、新NISA等海外投資急増、デジタル赤字増加等、骨太方針の家計支援で財政支出増)
・その他円売り(自動車認証不正問題、航空燃料不足・パイロット不足・クレジットカード利用赤字によるインバウンド関連の旅行収支悪化懸念)

Currency Strength Chart

政策金利市場織り込み

現行FRB政策金利450-475bps

2024年FOMC市場織り込み(CME FedWatch Tool
次回12月18日(水)公表:据え置き35.4→34.9%、25bps引き下げ64.5→65.1%、50bps引き下げ2.4→0.0%
年内利下げ観測:25bps×1回=25bps → 政策金利425~450bps相当

テクニカル分析

トレードシナリオと結果

  • 月足:11月陽線形成中。レンジ。BB+1σ付近。
  • 週足:11/4週、コマ足陽線確定。上昇トレンド。ダウ転換シグナル付近。
  • 日足:11/8陰線。レンジ。
  • 4H足:レンジ。BB-1σ付近
  • 1H足:レンジ。
  • 15M足:レンジ。

【シナリオ】
①Long
(A)1H足レンジ高値152.742をダウ上昇→目標4H足戻り高値153.097
(B)日足押し安値151.596付近へ下落→転換上昇→目標日足安値151.142

②Short
(C)1H足レンジ安値152.423をダウ下落→転換上昇→目標日足安値152.142
(D)日足安値152.142をダウ下落→目標日足押し安値151.596

本日:1勝0敗、+17.0pips
11月通算:4勝4敗、勝率50.0%、RR2.00 、+34.4pips

(Trading View)

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