2025年12月18日(木)ドル円戦略と結果

ファンダメンタルズ
テクニカル
1. トレードシナリオと結果

ファンダメンタルズ

注目材料

１．経済指標
・米国フィラデルフィア連銀景況指数
・米国新規失業保険申請件数、失業保険継続申請件数
・米国消費者物価指数(CPI)
・BOE金融政策委員会
・ECB理事会

２．要人発言
・政府円安牽制
・日銀ブラックアウト期間（12/16～12/18）
・米国トランプ大統領
・FRB

３．その他
・日銀会合関連リーク報道
・地政学リスクオフ（日中、ウクライナ・ロシア）

マーケット動向

経済指標評価
(前回かつ予想より良い：◎、予想以上：〇、予想より悪い：△、前回かつ予想より悪い：×)

東京マーケット前

東京マーケット(9:00~15:30)

11:06～要人発言
木原官房長官、金融政策の具体的手法は日銀に委ねられるべきだ（Bloomberg）

【考察】長期金利上昇容認発言

11:20～要人発言
米国トランプ大統領
「インフレ収束」
トランプ大統領、生活苦巡る懸念緩和に努める－政策の成果アピール（Bloomberg）

【日本市況】オラクル発AI懸念で株下落－日銀会合前に超長期金利上昇（Bloomberg）

欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(23:30~30:00)

21:00　経済指標
BOE金融政策委員会
政策金利：前回4.00%、予想3.75%、結果3.75%（○）
MPC議事要旨：ハト派
英中銀が0.25ポイント利下げ、金利3.75%－来年の緩和継続を示唆（Bloomberg）

22:15 経済指標
ECB理事会
政策金利：前回2.15%、予想2.15%、結果2.15%（○）
ECB声明：タカ派
ECB、中銀預金金利を2%で据え置き－4会合連続（Bloomberg）

22:30 経済指標
米国フィラデルフィア連銀景況指数
米国ISM製造業購買担当者景気指数の先行指標。
基準0、前回-1.7（改定-）、予想2.2、結果-10.2（×）

22:30 経済指標
米国新規失業保険申請件数
失業者が初めて申請した失業保険給付の申請件数を示す指標。失業率や非農業部門雇用者数の先行指標として注目されます。失業保険継続申請件数より注目度は高い。
前回23.6万件（改定23.7）、予想22.5万件、結果22.4万件（◎）

米国失業保険継続申請件数
新規申請後に失業保険の申請を継続している人数を示す指標。
前回183.8万件（改定183.0）、予想192.0万件、結果189.7万件（○）

22:30 経済指標
米国消費者物価指数(CPI)
FRBが金融政策を決定する上でインフレ変動を把握する重要指標。CPIは米国生産者物価指数(PPI)の川下に相当する指標でPPIより注目度は高い。基調的なインフレを見る上では総合指数よりコア指数が重要。
（発表日; 1/15, 2/12, 3/12, 4/10, 5/13, 6/11, 7/15, 8/12, 9/11, 10/24, 12/18）

前月比：前回0.3%（改定）、予想0.3%、結果0.2%（×）
前年比：前回3.0%（改定）、予想3.1%、結果2.7%（×）
コア前月比：前回0.2%（改定）、予想0.3%、結果0.16%（×）
コア前年比：前回3.0%、予想3.1%、結果2.6%（×）
米コアCPI、予想外に伸び鈍化－2021年以来の低水準（Bloomberg）

23:15～要人発言
米国ハセットNEC委員長
ハセット氏、11月の米CPI統計を「ブロックバスター」級と称賛（Bloomberg）

【考察】ハト派発言

27:00 経済指標
米国5年インフレ連動債入札（Upcoming Auctions）
「最高落札利回り低い、応札倍率高い、テールが短い→入札好調→国債価格上昇→利回り低下→ドル売り材料」
「最高落札利回り高い、応札倍率低い、テールが長い→入札不調→国債価格低下→利回り上昇→ドル買い材料」
「国債入札→市場へ国債供給イベント→国債価格下落→利回り上昇」にもなりやすいことから、「入札前から織り込み→利回り上昇→ドル買い」や「入札通過→Sell the factドル売り」が生じることもあります。
発行額（Offering Amount）：240億ドル
最高落札利回り（High Yield）：前回1.182%、結果1.433%（×）
応札倍率Bid to Cover Ratio, 応札額/発行額）：前回2.51倍、結果2.61倍（◎）
外国中銀など間接入札者の落札比率（Indirect Bidder）：前回62.1%、結果72.6%（◎）
テール(Bid利回りと落札利回りの差)：前回+0.8bps、結果-0.7bps（◎）。1.433-1.440=-0.007
WI：1.440%

【考察】入札好調

28:09～要人発言
米国トランプ大統領
「インフレゼロ」
トランプ氏、ウォラー氏とボウマン氏称賛-数週間内に次期FRB議長指名（Bloomberg）

28:49～要人発言
米国ラトニック商務長官
「次期FRB議長、利下げ見込み」

29:31～要人発言
米国グールズビー・シカゴ連銀総裁（2025年FOMC投票権あり）
：政策スタンスはハト派

【考察】ハト派発言

【米国市況】株が反発し利回り低下、CPI鈍化で追加利下げ観測強まる（Bloomberg）

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

(Trading View)

通貨強弱

＜ドル＞
買い材料：
・米国新規失業保険申請件数、失業保険継続申請件数：強

売り材料：
・米国フィラデルフィア連銀景況指数：弱
・米国消費者物価指数(CPI)：弱
・米国ハセットNEC委員長、米国グールズビー・シカゴ連銀総裁：ハト派発言

＜円＞
買い材料：

売り材料：
・2025年6月調査想定為替レート上期145.87、下期145.56（日本銀行、短観）以上推移→日本企業業績改善（円キャリー促進）
・構造的円売り（日本実質金利マイナスで金融緩和環境継続、新NISA等海外投資急増、デジタル赤字増加等、骨太方針の家計支援で財政支出増）
・その他円売り（航空燃料不足、パイロット不足、クレジットカード利用赤字によるインバウンド関連の旅行収支悪化懸念）