ファンダメンタルズ分析
本日のシナリオ
<注目材料>
(1)7/12の欧米マーケット影響
米国消費者物価指数が総じて弱く東京サポート139.37を下抜けて急落。日足押し安値138.77到達後、連日のドル円急落の利確も入りやすく一時的に反発したが、米利上げ打ち止め期待が急速に高まり日足安値138.15を付けた。その後、引けに掛けて揉み合い日足終値138.51。
【米国市況】CPI鈍化で株続伸、金利は急低下-ドル一時138円16銭(Bloomberg)
(2)経済指標
・米国新規失業保険申請件数、米国失業保険継続申請件数
・米国生産者物価指数
・米国30年債入札
・米国月次連邦財政収支
(3)要人発言
・FRB要人
米金融当局者、7月会合で利上げ再開する方向-CPI急激に鈍化でも(Bloomberg)
(4)その他
7/13は、日本インフレ期待高水準から日銀金融修正の警戒感と前日米国消費者物価指数の弱い数値で米利上げ期待後退からドル円下落優勢と推測。
更に本日注目の米国生産者物価指数も弱い予想であり織り込みでドル円下落継続しやすい。しかし、強い結果が出ればサプライズでドル円急騰の可能性あり。
マーケットの動き
経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)
東京マーケット前
東京マーケット(9:00~15:00)
欧州マーケット(16:00~25:00)
NYマーケット(22:30~29:00)
16:39~要人発言
神田真人財務官
「替市場の動向をしっかりと注視」
投機的な円売りポジション、急速な巻き戻しと市場は見ている-財務官(Bloomberg)
【考察】円安牽制発言だが先週からドル円急落が続いており影響薄。
21:30 経済指標
米国新規失業保険申請件数
失業者が初めて申請した失業保険給付の申請件数を示す指標。失業率や非農業部門雇用者数の先行指標として注目されます。
「予想より高い数値→ドル売り材料」、「予想より低い数値→ドル買い材料」
前回24.8万件(改定24.9)、予想24.9万件、結果23.7万件(◎)
米国失業保険継続申請件数
新規申請後に失業保険の申請を継続している人数を示す指標。
「予想より高い数値→ドル売り材料」、「予想より低い数値→ドル買い材料」
前回172.0万件(改定171.8)、予想171.9万件、結果172.9万件(×)
米新規失業保険申請件数、予想外に減少-労働市場の堅調持続を示唆(Bloomberg)
21:30 経済指標
米国生産者物価指数(PPI)6月度(過去の発表日; 8/11, 9/14, 10/12, 11/15, 12/9, 1/18, 2/16, 3/15, 4/13, 5/11, 6/14, 7/13)
国内生産者が販売する商品やサービスの価格を把握する指標。FRBが金融政策を決定する上でインフレ変動を把握する重要指標。コア指数が特に重要。PPIは米国消費者物価指数(CPI)の川上に相当する指標でCPIより注目度は低い。「予想より高い数値→ドル買い材料」、「予想より低い数値→ドル売り材料」
前月比:前回-0.3%(改定)、予想0.1%、結果0.1%(〇)
前年比:前回1.1%(改定)、予想0.5%、結果0.1%(×)
コア前月比:前回0.2%(改定)、予想0.2%、結果0.1%(×)
コア前年比:前回2.8%(改定)、予想2.5%、結果2.4%(×)
米PPI、前年比で約3年ぶりの低い伸び-デフレの足音近づく(Bloomberg)
【考察】初動は同刻発表の米国新規失業保険申請件数の強い数値でドル円上昇したが、米国生産者物価指数の総じて弱い数値で全戻しから下落継続。
24:10~要人発言
米国デイリー・サンフランシスコ連銀総裁(2023年FOMC投票権なし)
SF連銀総裁、勝利宣言は「早過ぎる」-インフレとの闘いは様子見(Bloomberg)
【考察】タカ派発言だがドル円下落継続。今週のFRB要人タカ派発言はほぼドル買いに繋がらず。市場は米国消費者物価指数や生産者物価指数の弱い数値を受けて米利上げ後退を材料視。
26:00 経済指標
米国30年債入札(Upcoming Auctions)
「入札好調→利回り低下→ドル売り材料」、「入札不調→利回り上昇→ドル買い材料」
最高落札利回り:前回3.908%、結果3.910%(×)
【考察】入札不調でドル買いとなったが一時的。大局は米利上げ期待後退のドル売り。
27:00 経済指標
米国月次連邦財政収支6月度
マイナスは財政赤字、プラスは財政黒字。「予想より高い数値→ドル買い材料」、「予想より低い数値→ドル売り材料」
前回-2403億ドル、予想-1815億ドル、結果-2278億ドル(△)
27:02 報道
セントルイス連銀ブラード総裁が辞任、8月14日までは顧問(Bloomberg)
【考察】強いタカ派姿勢を主張してきた同総裁の辞任はドル売り材料
<まとめ>
東京マーケット:
日足始値138.51から、前日米国消費者物価指数の弱い数値を受けてドル売りと、日経平均上昇のリスクオン円売りが交錯しドル円乱高下。
きょうの国内市況(7月13日):株式、債券、為替市場(Bloomberg)
欧米マーケット:
欧州オープン後、米経済指標の発表を控えて揉み合っていたが、米国新規失業保険申請件数の強い数値で138.96まで上昇したが、同刻発表の米国生産者物価指数の弱い数値で全戻し下落。
しかしながら、米国消費者物価指数後のような急落にはならず。日足安値137.92を付けたがNYマーケット中はじり下げ展開。日足終値138.05。
【欧州市況】株5日続伸、米利上げ終了へ楽観強まる-国債軒並み上昇(Bloomberg)
【米国市況】株は4日続伸、PPIも利上げ終了示唆-一時137円92銭(Bloomberg)
ファンダメンタルズ材料とドル円の関係
米国債イールドカーブ
7/13(木)は7/12(水)に対しブル(短期金利低下、長期金利低下)、逆イールド縮小。ドル売り・買い材料交錯(U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY)
FOMCの利上げ幅見通し(CME FedWatch Tool)
7月度:据え置き7.6%。25bps引き上げ92.4%。
テクニカル分析
トレード
- 月足:7月陰線形成中。レンジ内の上昇トレンド。
- 週足:7/10週、陰線形成中。ボリンジャーバンド+1σ下抜けて20MAへ推移中。
- 日足:7/12大陰線。下降トレンド。
- 4H足:下降トレンド。
- 1H足:下降トレンド。
- 15M足:下降トレンドからレンジに推移中。
【シナリオ】
①ロング
(A)日足レジスタンス138.769付近まで上昇から1H足サポート138.203付近まで下落→チャネル上限をダウ上昇→目標4H足レジスタンス139.607
(B)4H足サポート137.664付近まで下落→1H足サポート138.203をダウ上昇→目標日足レジスタンス138.769
②ショート
(C)日足レジスタンス138.769付近まで上昇→ダウ転換下落→目標1H足サポート138.203
(D) (C)後、1H足サポート138.203をダウ下落→目標4H足サポート137.664
【前提】
目標:リスクリワード2.0以上、値幅20pips以上。しかし、目標到達付近で反発して15M足ダウ転換生じれば早めにT/Pする。
経済指標、要人発言や報道で大きく動いた際はレジサポなくともエントリー。
7月通算:1勝4敗、勝率20.0%、平均RR 1.96、獲得Pips -31.6
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