2023年2月14日(火)ドル円初心者戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

<注目材料>
(1)2/13の欧米マーケット影響:株先物・株価指数上昇リスクオンのドル売り円売り交錯しドル円揉み合い。米国ボウマンFRB理事のタカ派発言でドル円上昇見られたもののリスクオンドル売り円売りが強く、徐々にドル売り優勢となり引けに掛けてドル円下落。

(2)米国経済指標(⑥):米国消費者物価指数1月度(CPI)(Bloomberg

(3)米国要人発言(②):FRB当局者

(4)その他:
日銀新総裁、副総裁候補の要人発言や報道(2/6, 2/7, 2/8はドル円下落、 2/9,2/10は乱高下)

2/14は、政府の日銀正副総裁案を国会に提示予定だが事前報道通りであれば材料視されないが、金融政策に関する要人発言が出ればドル円乱高下する可能性あり。しかし、最大の注目材料は米国CPI。結果がどちらに振れてもドル円は数円動く可能性高い。インフレ懸念再燃しており、強い数値が出る見方がやや強そう。

モーニングサテライト、ドル円参考情報

本日のドル円予想レンジ:131.50~134.50
本日はNY時間に注目の米CPIが公表されることから、指標公表までは様子見ムードが強まりやすい一方、指標次第で大きな値動きが見られる予想。

注目ポイント:1月CPI公表後の波乱を警戒
米CPIは昨年6月に前年比9.1%まで上昇後、12月は6.5%まで鈍化した。
昨年後半以降は、エネルギー価格や財価格の低下を支えにインフレはピークアウトしたとの見方が広まっていた。

しかし、米クリーブランド連銀が公表しているCPI推計値では、昨日時点で前年比6.48%、前月比0.65%と、いずれも本日公表予定の1月米CPI市場予想(前年比6.2%、前月比0.5%)を上回る数値で米インフレ鈍化が容易には進まない状況が見られる。

足元ではガソリン価格の上昇やマンハイム中古車価格指数が反転しており、去年後半以降のインフレピークアウトを主導したエネルギー価格と財価格に底打ちの兆候が出始めている。

更に米労働環境を見ても、依然として多くの求人数(JOLTS求人調査)が確認でき、FRBが政策金利を異例なスピートで引き上げても、なお労働環境の逼迫感が残っていると考えられ、賃金面でもインフレ高止まりリスクを意識する必要がある。

去年春以降の米CPIとドルインデックスの変化を見ると、11月に公表された10月の数値が市場予想を下回って以降、市場ではドル安トレンドが定着した。
仮に本日公表される数値が予想を上回る力強い結果になれば、一転ドル高トレンドへの反転に警戒が必要。

足元では先日公表された極めて強い米雇用統計と米ISM非製造業景気指数を受けて、市場では5%超のターミナルレートの織り込みが進む一方、年後半の利下げ期待が後退している。

本日のCPIが強い結果となれば、相場のテーマがインフレ鈍化から高インフレの長期化にシフトする可能性があり、ドル円は上昇相場への回帰を意識する必要がありそう。

モーニングサテライト

マーケットの動き

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

8:50 経済指標
日本GDP1次速報値 第4四半期(日本経済新聞)(日本経済新聞
前期比:前回果-0.2%(改定-0.3)、予想0.5%、結果0.2%(△)
前期比年率:前回-0.8%(改定-1.0)、予想1.9%、結果0.6%(△)
GDPデフレータ前年比:前回-0.3%(改定-0.4)、予想1.1%、結果1.1%(○)

【考察】2022年の実質経済成長率は1.1%。個人消費や設備投資などが全体を押し上げ。

東京マーケット(9:00~15:00)

11:00 経済指標
政府、日銀正副総裁案を国会に提示(Bloomberg

【考察】事前報道通り、次期日銀総裁に植田和男氏が提示。サプライズないものの、2/10に植田氏が記者団に語った、金融緩和継続が材料視されてドル円上昇。

要人発言
日銀
5年物の共通担保資金供給オペレーション実施

13:30 経済指標
日本鉱工業生産確報値12月度
前月比:前回-0.1%、予想-0.1%、結果0.3%(◎)
前年比:前回-2.8%、予想-2.8%、結果-2.4%(◎)

日本設備稼働率確報値12月度
前月比:前回-1.4%、予想-1.4%、結果-1.1%(◎)

欧州マーケット(17:00~25:30)

20:00 経済指標
米国NFIB中小企業楽観指数1月度
前回89.8、予想91.0、結果90.3(△)

22:30 経済指標
米国消費者物価指数1月度(CPI)(過去の発表日; 8/109/1310/1311/1012/13, 1/12)(Bloomberg
FRBが金融政策を決定する上で、インフレ変動を把握する重要指標。CPIは米国生産者物価指数(PPI)の川下に相当する指標でPPIより注目度は高い。コア指数が特に重要。「予想より高い数値→ドル買い材料」、「予想より低い数値→ドル売り材料」

前月比:前回-0.1%(改定0.1)、予想0.5%、結果0.5%(○)
前年比:前回6.5%、予想6.2%、結果6.4%(○)
コア前月比:前回0.3%(改定0.4)、予想0.4%、結果0.4%(○)
コア前年比:前回5.7%、予想5.5%、結果5.6%(○)

【考察】サプライズへの期待もあったためか初動は前月同様に乱高下したものの、全て予想以上の強い数値に変わりはなくドル円上昇。

23:31 要人発言
米国バーキン・リッチモンド連銀総裁(2023年FOMC投票権なし)(Bloomberg
「インフレは正常化しつつある」
「高インフレ継続の可能性」
「すべてはデータ次第」

【考察】ハト派発言かつ、NYマーケットオープン時の株先物・株価指数下落のリスクオフ円買いの影響強くドル円下落。しかし、タカ派発言で下落下げ止まり。

23:51 要人発言
米国バイデン大統領
「CPIデータは、インフレに関してまだやるべきことがあることを示す」

【考察】タカ派発言

NYマーケット(23:30~30:00)
25:00 要人発言
米国ローガン・ダラス連銀総裁(2023年FOMC投票権あり)(Bloomberg
「予想以上に長く利上げを続ける可能性がある」
「インフレ低下の証拠を確認するまで利上げ継続が必要」

【考察】タカ派発言でドル円上昇

27:00 要人発言
米国ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁(2023年FOMC投票権あり)(Bloomberg
「今年、政策金利は十分制限的になると予想」
「CPIデータはインフレが急速に下がらないことを示唆」
「0.25%利上げ継続で5%を超える必要」

【考察】ハト派発言でドル円下落から、タカ派発言で上昇。

28:08 要人発言
米国ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁(2023年FOMC投票権あり)(Reuters
「インフレの低下は成長率の低下と失業率の上昇を意味」
「インフレは依然として高すぎる」
「雇用市場は非常に逼迫、賃金は上昇」
「最近のデータは更なる利上げを支持」

【考察】タカ派発言、またリセッション懸念で材料交錯しドル円上下変動。

東京マーケット:株先物・株価指数下落のリスクオフ円買い強くドル円下落。

欧米マーケット:米国CPIの強い数値、FRB要人のタカ派発言でドル円上昇、FRB要人のハト派発言でドル円下落。しかし、133円台キープして引けており、上昇優位と想定。

(Trading View)

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

通貨強弱

NYマーケットクローズ時点の通貨強弱

  1. AUD(資源国リスクオン通貨):
  2. GBP(リスクオン通貨):
  3. EUR(リスクオン通貨):
  4. USD(基軸通貨):米国CPIの強い数値、FRB要人のタカ派発言で買い、FRB要人のハト派発言で売り。
  5. CAD(資源国[産油国]リスクオン通貨):
  6. CHF(リスクオフ通貨):
  7. NZD(資源国リスクオン通貨):
  8. JPY(リスクオフ通貨):日銀金融緩和策継続で売り。

米国債イールドカーブ

2/14(火)は2/13(月)に対してベア(短期金利上昇、長期金利上昇、逆イールド拡大)でドル買い・売り材料交錯。ドルインデックス日足十字線でありドル材料交錯を反映。
よって、ドル円日足陽線であり、円売りが要因と判る。

*逆イールドはリセッションのサイン見なされている(Bloomberg

3月FOMCでの利上げ幅0.25%市場コンセンサスは90.8%(CME FedWatch Tool

テクニカル分析

ドル円トレード

  • 月足:2月陰線形成中。ボリンジャーバンド+1σ下抜け。
  • 週足:2/13週、陽線形成中。ボリンジャーバンド-1σ上抜け。20MAに上昇可能性あり。
  • 日足:2/13大陽線。直近高値かつボリンジャーバンド+2σ到達。ダブルボトムから左右対称の形を形成しており、上昇に継続しやすいか。
  • 4H足:ボリンジャーバンド+2σエクスパンション
  • 1H足:上昇トレンド終了。
  • 15M足:レンジ。

【シナリオ】
①ロング
(A)1H足レジスタンス132.804を1H足ダウで上抜け→目標日足レジスタンス133.357

②ショート
(B)1H足サポート132.127下抜け→1H足レジサポ→目標1H足サポート131.676


【前提】
目標:リスクリワード2.0以上、値幅20pips以上。しかし、目標到達付近で反発して15M足ダウ転換生じれば早めにT/Pする。
経済指標、要人発言や報道で大きく動いた際はレジサポなくともエントリー。

トレード1
132.127下抜け→1H足レジサポ→(B)ショートショート:132.102
S/L:132.313
獲得pips:-21.1
考察:15M足200MAからの反発も警戒すべきであった。

トレード2
米CPIの強い数値, FRB要人タカ派発言→132.804上抜け→ダウなし→(A)ロング
ロング:132.819
S/L:132.557
獲得pips:-26.2
考察:直前の乱高下、ラウンドナンバー133.000からの戻しの影響を見る必要があった。

トレード3
米CPIの強い数値, FRB要人タカ派発言→132.804上抜け→ダウなし→(A)ロング
ロング:132.886
T/P:133.132
獲得pips:+24.6
考察:下値が4H20MAで支えられて指標の影響継続しやすいと判断。目標未達前だがNYクローズが近づいたため決済。

2月通算:5勝3敗、勝率62.5%、平均RR 1.94、獲得Pips +136.5

(Trading View)

コメント

タイトルとURLをコピーしました