2023年12月7日(木)ドル円初心者戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

<注目材料>
(1)12/6の欧米マーケット影響
米国ADP雇用者数、米国非農業部門労働生産性指数・単位労働コスト確報値、米国貿易収支とは強弱入り交じる数値でドル円乱高下(今週の経済指標傾向)。2024年3月利下げ確率約55%であり市場コンセンサスが大きく割れていることもドル円乱高下に寄与。
日足終値147.32。

(2)経済指標
・米国新規失業保険申請件数、失業保険継続申請件数
・米国卸売在庫確報値

(3)要人発言
・FEDウォッチャーであるWSJ紙のニック・ティミラオス氏(Twitter):ブラックアウト期間(12/2~12/13)のため、いつもの様に発言や記事に要注意。

(4)その他
・来週のドル・円は上値重い、雇用統計など米利下げ観測裏付けるかが鍵(Bloomberg
・【債券週間展望】長期金利上昇か、10年債入札に向け金利の反発続く(Bloomberg
・【日本株週間展望】調整か、米景気や為替不透明-日銀イベントは注視(Bloomberg):「米国債利回り低下→株高リスクオンから米国景気後退懸念示唆に移りつつある」

本日の米国経済指標注目度も中程度だがサプライズあればドル円は動きやすい。しかし、今週の米国経済指標は強弱混じる数値が多く、初動とそれ以降の動きが全く異なり乱高下が生じやすい。特に米利下げ織り込み観測が適切か過剰かの判断が市場を二分していることが不安定な方向性に繋がっている様子。11/8(金)米国雇用統計までは乱高下続きやすそう。

マーケットの動き

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

東京マーケット(9:00~15:00)

10:06~要人発言
植田日銀総裁
(過去の発言:10/2010/3111/611/811/911/17, 11/27, 12/7)
金融政策運営、年末から来年かけ一段とチャレンジングに-日銀総裁(Bloomberg

【考察】総じてハト派発言であったが、「チャレンジング」発言が12/19日銀金融政策決定会合公表マイナス金利解除観測に繋がりドル円急落。欧米投資家とって「チャレンジング」は特にサプライズだった様。しかし、マイナス金利解除を明言した訳ではなく市場の過剰反応との見方も強いことから、後日巻き戻しドル円急騰は有り得る。

12:35 経済指標
日本30年国債利入札
応札倍率:前回3.6倍、結果2.62倍(×)
30年債入札が不調、テールは過去最大-金利先高観測で生保慎重

【考察】サプライズの入札不調→日本国債利回り急騰→ドル円急落で

15:22~要人発言
植田日銀総裁
日銀総裁、賃金が物価に波及するか点検すると伝えた-首相と会談(Bloomberg

【考察】日銀金融政策変更への警戒感が更に高まりドル円急落継続。

欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(23:30~30:00)

22:30 経済指標
米国新規失業保険申請件数
失業者が初めて申請した失業保険給付の申請件数を示す指標。失業率や非農業部門雇用者数の先行指標として注目されます。
「予想より高い数値→ドル売り材料」、「予想より低い数値→ドル買い材料」
前回21.8万件(改定21.9)、予想22.0万件、結果22.0万件(○)

米国失業保険継続申請件数
新規申請後に失業保険の申請を継続している人数を示す指標。
「予想より高い数値→ドル売り材料」、「予想より低い数値→ドル買い材料」
前回192.7万件(改定192.5)、予想190.7万件、結果186.1万件(◎)

24:00 経済指標
米国卸売在庫確報値
前月比:前回-0.2%(改定-)、予想-0.2%、結果-0.4%(×)

<まとめ>
東京マーケット:
日足始値かつ日足高値147.32。
「米国・中国景気悪化懸念→株先物・株価指数下落→リスクオフ円買い」によりマーケットオープン前からドル円下落。
植田日銀総裁の「チャレンジング」発言が12/19日銀金融政策決定会合公表マイナス金利解除観測に繋がりドル円急落、日本30年国債利入札がサプライズの不調もドル円急落後押し、東京安値146.51を付けた。投機筋が積みあがった円ショートポジション解消のきっかけを探っていたタイミングと合致したかのような動き。
しかし、実質賃金マイナスの状況では日銀金融緩和政策の大幅修正は難しい見方もあることから、12/19日銀金融政策決定会合公表・植田日銀総裁で「政策修正なし・ハト派発言に終始」となれば失望から一気に巻き戻しのドル円急騰もあり得そう。
また、ドル円急落を受けて政府日銀から「変動牽制発言」がでなければ、従来から繰り返している「為替水準はなく急変動が問題」との見解と矛盾する。今後「急変動牽制発言」が出るのなら巻き戻しドル円上昇か。

きょうの国内市況(12月7日):株式、債券、為替市場(Bloomberg

欧米マーケット:
欧州オープン後もドル円下落続き日足安値141.63を付けた。
東京マーケット前半の植田日銀総裁の年末・来年チャレンジング発言が「マイナス金利解除観測」に繋がり強烈な円買い主導で約5.5円急落(2022年の政府・日銀為替介入に匹敵)。しかし、何も決定していない思惑だけでの急落。マイナス実質賃金継続中かつ2024年春闘賃上げ率を確認しない今月の日銀会合では現状維持との見方も強く、政策修正の市場コンセンサスは2024年1月か4月。つまり日銀修正織り込み過ぎとの判断から急速に買戻しも入った。
日足終値144.17。

様々な条件が重なるのを待ちに待ってタイミングを図っての発言なら更にサプライズ。

日銀マイナス金利の早期解除観測強まる、来年4月まで7割-サーベイ(Bloomberg
【米国市況】円急伸し一時141円台、日銀早期政策シフト観測-株反発(Bloomberg

<政府・日銀為替介入後のドル円暴落実績>
2022年9月22日(木):約5.5円
2022年10月21日(金):約5.5円
2022年10月24日(月):約4.2円

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

(Trading View)

米国債イールドカーブ

12/7(木)は12/6(水)に対しツイスト(短期金利低下、長期金利上昇)、逆イールド縮小。ドル売り・買い材料交錯(U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY)

FOMC見通し(CME FedWatch Tool):FRB政策金利525~550bps
12月公表:25bps引き下げ0.0%、据え置き97.5%、25bps引き上げ2.5%
利下げ観測:2024年3月、25bp引き下げ54.5%。

テクニカル分析

トレード

  • 月足:12月陰線形成中。BB+1σへ下落し一旦上昇優位と推測。
  • 週足:12/4週、陽線形成中。上昇チャネル下抜けから20MAへ下落。一旦戻し上昇優位。
  • 日足:12/6陽線。下降チャネル。BBスクイーズ移行中。
  • 4H足:アセンディングトライアングル。BBスクイーズ。
  • 1H足:レンジ。BBスクイーズ。
  • 15M足:レンジ。BBスクイーズ。

【シナリオ】

①ロング
(A)1H足レジスタンス147.391をダウ上昇→目標4H足レジスタンス147.713
(B)4H足レジスタンス147.713をダウ上昇→目標4H足レジスタンス148.189

②ショート
(C)4H足レジスタンス148.189付近へ上昇→ダウ転換下落→目標4足サポート148.713
(D)4H足サポート147.074をダウ下落→目標4H足サポート146.606

12月通算:4勝1敗、勝率80.0%、獲得Pips +86.8

(Trading View)

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