ファンダメンタルズ分析
本日のシナリオ
<注目材料>
(1)11/7の欧米マーケット影響
欧州オープン後も、相次ぐFRB要人のタカ派発言でドル円上昇継続し日足高値150.69を付けたが、高値警戒感かつ米国3年債入札好調により一転下落から揉み合い。
中東情勢悪化が限定的で収まっており地政学リスクオフ後退もドル円上昇に寄与か。日足終値150.41。
(2)経済指標
・米国卸売在庫確報値
・米国10年債入札
(3)要人発言
・政府日銀の円安牽制
・FRB要人(特にパウエルFRB議長会見)
(4)その他
・中東情勢の地政学リスクオフ(紛争が限定的に収まっていることでリスクオフ後退)
2営業日連続ドル円が大きく上昇したことで、再び政府日銀の円安牽制・為替介入への警戒感が高まる。しかし、為替介入の可能性は低いことから、牽制で一時的な急落が生じても押し目買いの機会となる可能性高い。
今週の米国社債大量発行や米国債入札が注目されており、11/7の米国3年債入札好調だったことでドル円下落が生じた。本日の米国10年債入札も一時的には大きな動きに繋がる見込み。
マーケットの動き
経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)
東京マーケット前
東京マーケット(9:00~15:00)
9:44~ 要人発言
植田日銀総裁
(過去の発言:7/18, 7/28, 8/22, 9/8, 9/22, 9/25, 10/20, 10/31, 11/6, 11/8)
日銀の物価見通し、誤りがあったことは認めざるを得ない-植田総裁(Bloomberg)
【考察】円安牽制あるも、ハト派と物価見通し誤り発言→日銀への信頼低下も加わり強い円売りでドル円上昇
欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(23:30~30:00)
19:16~要人発言
米国クックFRB理事
(過去の発言:11/6, 11/8)
クックFRB理事、市場へのリスク指摘-地政学的緊張の高まりで(Bloomberg)
【考察】「地政学リスク→インフレ加速懸念」への言及。中東・ウクライナ情勢悪化の終わりが見えない中では、インフレ加速がメインシナリオか。
23:15~ 要人発言
米国パウエルFRB議長
(過去の発言:7/26, 8/25, 9/20, 10/2, 10/19, 11/1, 11/8)
【考察】金融政策や経済見通しに言及なし
24:00 経済指標
米国卸売在庫確報値
前月比:前回0.0%(改定-)、予想0.0%、結果0.2%(◎)
27:00 経済指標
米国10年債入札(Upcoming Auctions)
「入札好調→利回り低下→ドル売り材料」、「入札不調→利回り上昇→ドル買い材料」
最高落札利回り:前回4.610%、結果4.519%(◎)
応札倍率:前回2.50倍、結果2.45倍(×)
【考察】入札不調だったが、まずまずの見方が優勢で利回り低下→ドル円下落。しかし、円売り強く直ぐに全戻し上昇。
27:40~要人発言
米国ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁(2023年FOMC投票権あり)
(過去の発言:7/5, 8/7, 9/7, 9/29, 10/18, 11/8)
【考察】金利見通しについてコメントなし。
<まとめ>
東京マーケット:
日足始値150.41。
取引開始直後に日足安値150.34を付けたが、植田日銀総裁のハト派と物価見通し誤り発言で日銀への信頼低下も加わり、強い円売りでドル円上昇でドル円上昇し東京高値150.62を付けた。
きょうの国内市況(11月8日):株式、債券、為替市場(Bloomberg)
欧米マーケット:
「11/7の米国FRB要人の相次ぐタカ派発言→追加利上げ観測→ドル買い」、「日銀植田総裁のハト派発言→円売り」で欧州オープン後もドル円上昇継続。「米国債利回り低下→ドル売り」に転じるも、「日銀金融緩和継続→強い円売り」でドル円上昇継続し、日足高値151.06を付けた。
総じて、ドル弱いが円が弱すぎるためドル円急騰。
日足終値150.98。
【米国市況】株は小幅続伸、「買い疲れ」指摘も-ドルは一時151円台(Bloomberg)
ファンダメンタルズ材料とドル円の関係
米国債イールドカーブ
11/8(水)は11/7(火)に対しツイスト(短期金利上昇、長期金利低下)、逆イールド拡大。ドル売り材料(U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY)
FOMCの利上げ幅見通し(CME FedWatch Tool)
12月公表:25bps引き下げ0.0%、据え置き90.4%、25bps引き上げ9.6%
テクニカル分析
トレード
- 月足:11月陰線形成中。上昇トレンド。ボリンジャーバンド(BB)スクーズ。
- 週足:11/6週、陽線形成中。上昇チャネル。BBスクイーズ。11/30週に上ヒゲピンバー陰線形成しており、11/6週は一時的に上昇してもBB+1σから20MAへ下落優勢と推測。
- 日足:11/7陽線。BBスクイーズ。20MAからBB+1σ付近へ急上昇。上昇勢い強く11/8はBB+2σ付近の切り番151.00を目指す可能性高そう。
- 4H足:スラストアップ。BB+1σから+2σへ上昇の流れ。BBスクイーズ。
- 1H足:上昇トレンド。BBエクスパンションへ移行中。
- 15M足:上昇トレンド。BBエクスパンション。
【シナリオ】
①ロング
(A)1H足トレンドラインかつ1H足20MAをダウ上昇→目標4H足レジスタンス150.566
(B)1H足レジスタンス150.692をダウ上昇→目標4H足レジスタンス151.231
②ショート
(C)1H足サポート150.328かつ1H足20MAをダウ下落→目標4H足サポート150.071
11月通算:5勝1敗、勝率83.3%、獲得Pips +66.6
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