ファンダメンタルズ分析
注目材料
１．経済指標
・米国生産者物価指数（PPI）
・米国ミシガン大学消費者信頼感指数速報値、インフレ予測
・IMM通貨先物円ポジション
２．要人発言
・政府日銀円安牽制
・米国トランプ大統領
・FRB
３．その他
・米国主要企業決算
・地政学リスクオフ（中東、ウクライナ・ロシア）
マーケット動向
経済指標評価
(前回かつ予想より良い：◎、予想以上：〇、予想より悪い：△、前回かつ予想より悪い：×)
東京マーケット前
東京マーケット(9:00~15:30)
欧州マーケット(16:00~25:00)
NYマーケット(22:30~29:00)
17:01 要人発言
中国、対米関税125％に引き上げ－これで打ち止めとも示唆（Bloomberg）
18:51 報道
米国トランプ大統領、日本の為替政策に関心
20:01 米国主要企業決算
ウェルズ・ファーゴ
売上高：前回203.8億ドル、予想207.5億ドル、結果201.5億ドル（×）
EPS：前回1.42ドル、予想1.23ドル、結果1.39ドル（○）
（Investing.com）
20:05 米国主要企業決算
JPモルガン・チェース
売上高：前回437.4億ドル、予想443.9億ドル、結果460.1億ドル（◎）
EPS：前回4.81ドル、予想4.61ドル、結果5.07ドル（◎）
（Investing.com）
20:29 米国主要企業決算
モルガン・スタンレー
売上高：前回162.0億ドル、予想165.6億ドル、結果177.0億ドル（◎）
EPS：前回2.22ドル、予想2.20ドル、結果2.60ドル（◎）
21:03～要人発言
米国カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁（2025年FOMC投票権なし）
：政策スタンスはタカ派。
（過去の発言： 3/26, 4/9, 4/10, 4/11）
米国債市場、介入正当化するほどの変調ない－ミネアポリス連銀総裁（Bloomberg）
【考察】タカ派発言
21:30 経済指標
米国生産者物価指数(PPI)
（発表日; 1/14, 2/13, 3/13, 4/11）
国内生産者が販売する商品やサービスの価格を把握する指標。FRBが金融政策を決定する上でインフレ変動を把握する重要指標。コア指数が特に重要。PPIは米国消費者物価指数(CPI)の川上に相当する指標でCPIより注目度は低い。「予想より高い数値→ドル買い材料」、「予想より低い数値→ドル売り材料」
前月比：前回0.0%（改定0.1）、予想0.2%、結果-0.4%（×）
前年比：前回3.2%（改定）、予想3.2%、結果2.7%（×）
コア前月比：前回-0.1%（改定0.1）、予想0.3%、結果-0.1%（×）
コア前年比：前回3.4%（改定3.5）、予想3.6%、結果3.3%（×）
米ＰＰＩ、３月は予想外に前月比で低下－エネルギー価格下落で（Bloomberg）
【考察】
発表前：米国トランプ関税リスクオフ、中国「米関税125％に引き上げ」発言を受けて日通し安値142.05へ急落からやや持ち直し。直前142.86。
発表後：弱い数値。
22:09～要人発言
米国コリンズ・ボストン連銀総裁（2025年FOMC投票権あり）
：政策スタンスは中立。
（過去の発言：2/3, 3/27, 4/10, 4/11）
【考察】タカ派発言
22:37 報道
米国、非公式会談で中国に報復警告
22:39 報道
米国、中国に米中首脳電話会談要請
【考察】米中貿易戦争緩和期待。
23:00 経済指標
米国ミシガン大学消費者信頼感指数速報値（速報値発表日; 1/10, 2/7, 3/14, 4/11）
米国コンファレンスボード消費者信頼感指数に先行して発表されるため注目度は高い。米国GDPの約70％を占める個人消費の動向を確認できます。
前回57.0、予想54.5、結果50.8（×）
米国ミシガン大学インフレ予測
1年先：前回5.0%、予想5.2%、結果6.7%（◎）
5年先：前回4.1%、予想4.3%、結果4.4%（◎）
【考察】スタグフレーション懸念
23:01～要人発言
米国ムサレム・セントルイス連銀総裁（2025年FOMC投票権あり）
（過去の発言：2/20, 3/3, 3/26, 4/11）
：政策スタンスはハト派。
セントルイス連銀総裁、物価上昇と雇用軟化のリスク指摘－警戒訴え（Bloomberg）
【考察】インフレ・雇用悪化懸念
24:00～要人発言
米国ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁（2025年FOMC投票権あり）
：政策スタンスは中立。
（過去の発言：3/21, 3/25, 3/31, 4/11）
ＮＹ連銀総裁、ＧＤＰ成長率は１％未満に－インフレ率は４％に加速も（Bloomberg）
【考察】タカ派発言
26:35～要人発言
米国コリンズ・ボストン連銀総裁（2025年FOMC投票権あり）
：政策スタンスは中立。
（過去の発言：2/3, 3/27, 4/10, 4/11）
関税の物価への影響、多くの人の予想より広範囲に－ボストン連銀総裁（Bloomberg）
【考察】ハト派、タカ発言
28:30 経済指標
IMM通貨先物4/8時点（Investing.com）
円ロング増加
＜まとめ＞
東京マーケット
日足始値144.53
取引開始後に日足高値144.66を付けると、米国トランプ関税リスクオフの影響継続、特に米中貿易戦争激化で日通し安値142.87へ急落。しかし142円台突入でショート勢決済が入ったためか144.09へ急反発して引けました。
【日本市況】日経平均３％安、米中対立激化を懸念－円と中長期債上昇（Bloomberg）
欧米マーケット
欧州オープン後は再び米国トランプ関税リスクオフが高まり、中国「米関税125％に引き上げ」発言を受けて日足安値142.05へ急落。
NYオープンすると「米国、中国に米中首脳電話会談要請」報道でリスクオフ後退しドル円下げ止まりから上昇。
また、FRB要人のタカ派発言やスタグフレーション懸念が続く中での米国コリンズ・ボストン連銀総裁のハト派発言を好感し144.21へ上昇し揉み合いで引けました。
日足終値143.47
【米国市況】Ｓ＆Ｐ500、週間で2023年以来の大幅高－円は143円台後半（Bloomberg）
ファンダメンタルズ材料とドル円の関係
通貨強弱
＜ドル売り優勢＞
買い材料：
・米国カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁、米国コリンズ・ボストン連銀総裁、米国ムサレム・セントルイス連銀総裁、米国ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁のタカ派発言
売り材料：
・米国トランプ関税→貿易戦争激化→ドル信認低下
ドルが新たな「犠牲者」に－世界的な貿易戦争激化で信認脅かされる（Bloomberg）
・米国生産者物価指数（弱）
・米国コリンズ・ボストン連銀総裁のハト派発言
＜円売買交錯＞
買い材料：
・中国、対米関税125％に引き上げ
・2025年3月調査想定為替レート上期147.17（日本銀行、短観）以下推移→日本企業業績悪化、リスクオフ（円キャリー巻き戻し）
売り材料：
・米国、中国に米中首脳電話会談要請→米中貿易戦争緩和期待、リスクオフ後退
・米国コリンズ・ボストン連銀総裁のハト派発言
・構造的円売り（日本実質金利マイナスで金融緩和環境継続、新NISA等海外投資急増、デジタル赤字増加等、骨太方針の家計支援で財政支出増）
・その他円売り（航空燃料不足、パイロット不足、クレジットカード利用赤字によるインバウンド関連の旅行収支悪化懸念）
政策金利市場織り込み
・FRB：現行政策金利4.25-4.50%
FOMC市場織り込み（CME FedWatch Tool）
次回5月7日（水）公表：据え置き（72.6→79.4%）、0.25%引き下げ（27.4→20.6%）
2025年利下げ観測：0.25%×2回=0.50% → 政策金利3.75～4.00%相当
・日銀：現行政策金利0.50%
市場織り込み（東京短資株式会社）
次回5月1日（木）公表：0.25%引き上げ（0→0%）
テクニカル分析
トレードシナリオと結果
- 月足：4月陰線形成中。レンジ。BB-1σ付近。
- 週足：4/7週、陰線形成中。下降トレンド。ダウ安値付近。
- 日足：4/10大陰線。下降トレンド。
- 4H足：レンジ
- 1H足：下降トレンド
- 15M足：レンジ
【シナリオ】
①Long
(A)日足押し安値143.553付近へ下落→転換上昇→目標日足安値144.014
(B)1H足レンジ高値144.756をダウ上昇→目標1H足高値ヒゲ先145.092
②Short
(C)1H足ダウ安値144.334をダウ下落→目標日足安値144.014
(D)日足安値144.014をダウ下落→目標日足押し安値143.553
本日：１勝０敗、+39.7pips
4月通算：6勝5敗、勝率54.5%、RR1.88 、+140.5pips
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