2023年9月28日(木)ドル円初心者戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

<注目材料>
(1)9/27の欧米マーケット影響
欧州オープン直後は「米国債利回り下落→ドル売り」で148.97まで下押しされたものの、「政府日銀の介入警戒感低下→円売り」、「FRB要人タカ派発言→米国債利回り上昇→ドル買い」で前日日足高値149.19をブレイクして、日足高値149.71を付けた。
「原油先物価格上昇→インフレ懸念→ドル買い・円売り」もドル円上昇に寄与。

(2)経済指標
・米国新規失業保険申請件数、失業保険継続申請件数
・米国実質GDP確報値
・米国中古住宅販売成約指数
・米国7年債入札

(3)要人発言
・政府日銀の円安牽制
・中国人民銀行の元安牽制(元買いドル売り材料)
・FRB要人(特にパウエルFRB議長)

(4)その他
・米UAW、29日にスト拡大の構え-労使交渉で進展なければ(Bloomberg
・TOM(Turn of the Month)効果(アノマリー)
株式投資の月末安・月初高アノマリー。期間は営業日ベースでの月末3日間程度、月初3日間程度。月末の損益確定、毎月一定額を積み立てる投資信託などの購入が月末・月初に集中しやすい。「株買い→円売り材料」、「株売り→円買い材料」になり得る。
・月末ロンドンフィックス

本日は注目度の高い米国経済指標が続く。今週の傾向は「経済指標の強い数値→ドル円上昇」「経済指標の弱い数値→ドル円下落」の素直な動き。但し、弱い数値が出ても下落は限定的で押し目になっている。
また、「原油在庫減少→原油先物価格上昇→インフレ懸念→米国債利回り上昇」がドル円上昇を後押ししていることから、原油先物価格の動向も要注意。

また、150円手前まで急騰していることから、政府日銀の為替介入への警戒感が高まる。今まで以上に強い円安牽制があれば一時的に大きな下落の可能性あり。

マーケットの動き

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

東京マーケット(9:00~15:00)

10:36~要人発言
過度な為替変動にあらゆる手段排除せず、昨年来安値-鈴木財務相(Bloomberg

【考察】円安牽制発言→ドル円下落

欧州マーケット(16:00~25:00)
NYマーケット(22:30~29:00)

21:30 経済指標
米国新規失業保険申請件数
失業者が初めて申請した失業保険給付の申請件数を示す指標。失業率や非農業部門雇用者数の先行指標として注目されます。
「予想より高い数値→ドル売り材料」、「予想より低い数値→ドル買い材料」
前回20.1万件(改定20.2)、予想21.4万件、結果20.4万件(○)

米国失業保険継続申請件数
新規申請後に失業保険の申請を継続している人数を示す指標。
「予想より高い数値→ドル売り材料」、「予想より低い数値→ドル買い材料」
前回166.2万件(改定165.8)、予想167.4万件、結果167.0万件(○)

21:30 経済指標
米国実質GDP確報値(過去の発表日:8/259/2910/2711/3012/221/262/233/304/275/256/297/27, 8/30
速報値は改定値や確報値に比べて注目度高いが、改定値や確報値でもドル円が大きく動くことあり。「予想より高い数値→ドル買い材料」、「予想より低い数値→ドル売り材料」
実質GDP:前回2.1%、予想2.4%、結果2.1%(△)
個人消費:前回1.7%、予想1.8%、結果0.8%(×)
GDPデフレータ:前回2.0%、予想2.0%、結果1.7%(×)
PCEコアデフレータ:前回3.7%、予想3.7%、結果3.7%(○)

【考察】総じて強い数値→ドル円上昇。15M足下降チャネル上抜けブレイクしたことで上昇継続の期待あったが、1H足戻り高値かつ20MA付近149.48をブレイクする材料にならず、全戻し下落。「原油先物価格下落→インフレ懸念後退→ドル売り」の影響もあるか。

22:01~要人発言
米国グールズビー・シカゴ連銀総裁(2023年FOMC投票権あり)
シカゴ連銀総裁、従来の経済理論に固執すれば過度な利上げ招く恐れ(Bloomberg

【考察】ハト派発言。インフレ低下には住宅関連指標の鈍化が必要とのこと。つまり、住宅関連指標への注目度が高まったと言える。

23:00 経済指標
米国中古住宅販売成約指数
売買契約が結ばれているものの、最終引渡しが行われていない物件の指数。引き渡しが済んだ中古住宅販売件数の先行指標として注目される。
前月比:前回0.9%(改定0.5)、予想-0.9%、結果-7.1%(×)
前年比:前回-13.8%(改定-14.1)、予想-13.0%、結果-18.8%(×)

【考察】弱い数値→ドル円下落。米国グールズビー・シカゴ連銀総裁発言で住宅関連指標への注目度が高まったように見えたが下落は一時的で直ぐに全戻し上昇。単発の住宅関連指標だけではインフレ鈍化は見なせないとの判断か。
あるいは、月末ロンフィクに向けてのフローが交錯したことで、指標の影響が反映されにくくなったか。いずれにせよ、今後も住宅関連指標への注目度は高い。

24:00 月末ロンフィク

26:00 経済指標
米国7年債入札(Upcoming Auctions
「入札好調→利回り低下→ドル売り材料」、「入札不調→利回り上昇→ドル買い材料」
最高落札利回り:前回4.212%、結果4.673%(×)

【考察】入札不調→ドル円上昇

28:34~要人発言
米国バーキン・リッチモンド連銀総裁(2023年FOMC投票権なし)
リッチモンド連銀総裁、追加利上げの必要性判断するのは時期尚早(Bloomberg

【考察】ハト派、タカ派発言→ドル円下げ止まり。

<まとめ>
東京マーケット:
日足始値149.65。
「日本株配当権利落ち、原油先物価格急騰→世界景気悪化懸念→リスクオフ円買い」、「前日急騰の米債利回り上昇一服→ドル売り」、「鈴木財務相円安牽制発言→ドル売り・円買い」によって下降チャネルで揉み合いながらも東京安値149.26まで下落。

きょうの国内市況(9月28日):株式、債券、為替市場(Bloomberg

欧米マーケット:
欧州オープン後もドル円下降チャネル推移は継続するものの、「政府日銀の円安牽制の警戒感が低下→米国債利回り上昇」し、149.30付近で揉み合い。米国経済指標は強い数値でドル円上昇、弱い数値で下落。
日足安値149.15を付けたが、15M足200MA付近に支えられ、幅を広げた15M足下降チャネル内の推移と留まった。
「原油先物価格下落→インフレ懸念後退→米国債利回り低下」もドル円下落に寄与。
日足終値149.30。

【欧州市況】国債全面安、独10年債利回り3%に迫る-株は小反発(Bloomberg
【米国市況】株が上昇、国債利回りは午後に低下-ドル149円台前半(Bloomberg

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

(Trading View)

米国債イールドカーブ

9/28(木)は9/27(水)に対しブル(短期金利低下、長期金利低下)、逆イールド縮小。ドル売り・買い材料交錯(U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY)

FOMCの利上げ幅見通し(CME FedWatch Tool
11月公表:据え置き80.7%、25bps引き上げ19.3%、50bps引き上げ0.0%

テクニカル分析

トレード

  • 月足:9月陽線形成中。レンジ内の上昇トレンド。
  • 週足:9/25週、陽線形成中。上昇トレンド。
  • 日足:9/27陽線。上昇トレンド。
  • 4H足:上昇トレンド。
  • 1H足:上昇トレンド。
  • 15M足:上昇トレンド。

【シナリオ】

①ロング
(A)1H足サポート149.182付近まで下落→ダウ転換上昇→目標1H足レジスタンス149.484
(B)1H足レジスタンス149.484をダウ上昇→目標15M足レジスタンス149.688
(C) (B)後、15M足レジスタンス149.688をダウ上昇→目標ラウンドナンバー150.00

②ショート
(D)1H足サポート149.484かつ1H足20MAをダウ下落→目標1H足サポート149.182

【前提】
目標:リスクリワード2.0以上、値幅20pips以上。しかし、目標到達付近で反発して15M足ダウ転換生じれば早めにT/Pする。
経済指標、要人発言や報道で大きく動いた際はレジサポなくともエントリー。

トレード1
(D)ショート:149.385
T/P:149.182
獲得pips:+20.3

9月通算:8勝9敗1分、勝率47.1%、平均RR 2.10、獲得Pips +53.2

(Trading View)

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