2024年12月24日(火)ドル円戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

1.経済指標
・日銀、政策委員会・金融政策決定会合議事要旨(10月30・31日分)
・日銀、基調的なインフレ率を捕捉するための指標
・米国5年債入札

2.要人発言
・政府日銀円安牽制
・米国トランプ次期大統領

3.その他
・地政学リスクオフ(中東、ウクライナ・ロシア)
・クリスマス祝日前日:欧米その他の多くの国の金融市場が休場や短縮取引
・米国株式、債券市場は短縮取引

4.参考情報
最近の相場を動かす主な材料は、①米国労働市場、②インフレ、③米国経済成長、④地政学リスク、⑤米国大統領選挙、⑥円キャリー取引(促進or巻き戻し)に分類できます。

5.本日の注目材料
(1)米国経済指標
注目指標なし。

本日は海外勢クリスマス休暇前日。市場参加者は少なく閑散相場で小幅値動き、もしくは閑散を狙った投機筋による不規則かつ急激な変動が生じる可能性があると推測します。

マーケット動向

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

8:50 経済指標
日銀、政策委員会・金融政策決定会合議事要旨(10月30・31日分)(日本銀行
不確実性の高まり踏まえ、政策運営より慎重にと1委員-日銀10月会合(Bloomberg

【考察】ハト派内容。ドル円上昇。

東京マーケット(9:00~15:30)

10:10~要人発言
為替「行き過ぎた動きに適切対応」、政府のスタンス変わらず-財務相(Bloomberg

【考察】円安牽制発言。ドル円下落。

14:00 経済指標
日銀、基調的なインフレ率を捕捉するための指標(日本銀行
(発表日:1/232/293/264/235/286/257/238/279/2510/22, 11/26, 12/24)
日銀物価目標:2.0%
加重中央値:前回0.8%、結果0.9%(◎)
最頻値:前回1.3%、結果1.1%(×)
刈込平均値:前回1.5%、結果1.7%(◎)

【考察】強い数値。

欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(23:30~30:00)

25:30 経済指標
米国5年債入札(Upcoming Auctions
「最高落札利回り低い、応札倍率高い、テールが短い→入札好調→国債価格上昇→利回り低下→ドル売り材料」
「最高落札利回り高い、応札倍率低い、テールが長い→入札不調→国債価格低下→利回り上昇→ドル買い材料」
「国債入札→市場へ国債供給イベント→国債価格下落→利回り上昇」にもなりやすいことから、「入札前から織り込み→利回り上昇→ドル買い」や「入札通過→Sell the factドル売り」が生じることもあります。
(過去の発表日:9/2510/28, 11/26, 12/24)

発行額(Offering Amount):700億ドル
最高落札利回り(High Yield):前回4.197%、結果4.478%(×)
応札倍率(Bid to Cover Ratio, 応札額/発行額):前回2.43倍、結果2.40倍(×)
外国中銀など間接入札者の落札比率(Indirect Bidder):前回64.1%、結果67.27%(◎)
テール(Bid利回りと落札利回りの差):前回-0.2bps、結果-0.2bps(◎)。4.478-4.480=-0.002
WI:4.480%

【考察】強弱混在も入札好調と判断。ドル円小幅下落。

<まとめ>
東京マーケット:
日足始値157.13
日銀政策委員会・金融政策決定会合議事要旨(10月30・31日分)ハト派内容を受けて、東京オープン後に日足高値157.39へ上昇するも、加藤財務相の円安牽制発言が伝わると日足安値156.89へ下落して引けました。

【日本市況】円反発、財務相けん制発言で-TOPIX方向感欠く(Bloomberg

欧米マーケット:
欧州オープンすると原油先物価格上昇に連れてドル円上昇するも、材料不足、市場参加者不足、薄商いの閑散相場から揉み合いで引けました。
日足終値157.21

【米国市況】サンタ・ラリーで株続伸、祝日前で薄商い-円は157円台(Bloomberg

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

(Trading View)

通貨強弱

<ドル買い優勢>
買い材料:
・原油先物価格上昇

売り材料:
・米国5年債入札(強)

<円買い優勢>
買い材料:
・加藤財務相の円安牽制発言

売り材料:
・日銀、政策委員会・金融政策決定会合議事要旨(10月30・31日分):ハト派内容
・原油先物価格上昇
・2024年6月調査想定為替レート上期144.96(日本銀行、短観)以上推移→日本企業業績改善・株上昇(円キャリー促進)
・構造的円売り(日米金融政策差[日本実質金利マイナスで金融緩和環境継続]、新NISA等海外投資急増、デジタル赤字増加等、骨太方針の家計支援で財政支出増)
・その他円売り(自動車認証不正問題、航空燃料不足・パイロット不足・クレジットカード利用赤字によるインバウンド関連の旅行収支悪化懸念)

Currency Strength Chart

政策金利市場織り込み

・FRB:現行政策金利4.25-4.50%
2024年FOMC市場織り込み(CME FedWatch Tool
次回1月29日(水)公表:据え置き(93.6→91.4%)、0.25%引き下げ(6.4→8.6%)
2025年内利下げ観測:-0.25%×2回=0.50% → 政策金利3.75~4.00%相当

テクニカル分析

トレードシナリオと結果

  • 月足:12月陽線形成中。レンジ。BB+1σ付近。
  • 週足:12/23週、陽線形成中。上昇トレンド。戻り高値付近。
  • 日足:12/23陽線。上昇トレンド。戻り高値付近。
  • 4H足:レンジ。
  • 1H足:上昇チャネル。
  • 15M足:レンジ。

【シナリオ】
①Long
(A)4H足レンジ安値156.069付近へ下落→転換上昇→目標1H足レンジ高値156.794

②Short
(B)4H足レンジ高値157.695付近へ上昇→転換下落→目標1H足レンジ高値156.794

本日:シナリオ外のためトレードなし
12月通算:5勝6敗、勝率45.5%、RR2.02 、+20.4pips

(Trading View)

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