2023年12月27日(水)ドル円初心者戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

<注目材料>
(1)12/26の欧米マーケット影響
米国住宅価格指数・米国S&Pケースシラー住宅価格指数は総じて弱い数値。しかし、過去最高更新、9カ月連続上昇が材料視され日足高値142.64へ上昇。紅海の地政学リスクオフ悪化による原油先物価格上昇もドル円上昇に寄与。米国2年債入札は好調で下落。多くの国が祝日休場で市場参加者少なく乱高下。日足終値142.38。

(2)経済指標
・米国リッチモンド連銀製造業指数
・米国5年債入札

(3)要人発言
・日銀、金融政策決定会合における主な意見(12月18・19日分)
・植田日銀総裁

(4)その他
・年末、月末スポット応当日(12/29が月末営業日)
・TOM効果:株式投資の月末安・月初高アノマリー。期間は営業日ベースでの月末3日間程度、月初3日間程度。月末の損益確定、毎月一定額を積み立てる投資信託などの購入が月末・月初に集中する傾向があります。「株買い→円売り材料」、「株売り→円買い材料」になり得る。
・サンタクロースラリー:年末5営業日と新年2営業日に米国株高となりやすいアノマリー。
【債券週間展望】長期金利は上昇か、日銀総裁講演とオペ減額を警戒(Bloomberg
【日本株週間展望】高値圏を維持、新NISA期待が支え-円高は重し(Bloomberg

本日は海外の多く国が休場明け。注目の高い材料ありませんが、スポット応当日等の年末・月末ポジション調整の動きが主体となり乱高下しやすいと推測します。

マーケットの動き

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

8:50 要人発言
日銀、金融政策決定会合における主な意見(12月18・19日分)(日本銀行
政策正常化へ議論二分、「タイミング近い」「慌てず」-日銀意見(Bloomberg

【考察】ハト派内容。2024年春闘の賃金動向まで金融緩和継続がほぼ確定し、2024年1月日銀会合マイナス金利解除織り込みの巻き戻しで、東京高値142.85へ上昇。

東京マーケット(9:00~15:00)

9:55 仲値
仲値に向けて実需勢のドル買い円売り、仲値通過後にドル売り円買いの傾向多いものの、逆の動きになることもあり。本日、年末・月末スポット応当日にあたることから仲値に向けて売買交錯しやすい。

*スポット:直物為替(直物取引)。原則、売買を契約した日(約定日)から2営業日後に受け渡しをする外国為替取引のこと。

*スポット応当日:スポットの受け渡し日のこと。年末、月末や四半期末には仲値に向けた実需勢等の売買が交錯しやすく荒い値動きが生じる可能性がある。

欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(23:30~30:00)
19:48~要人発言
植田日銀総裁
(過去の発言:10/2010/3111/611/811/911/1711/2712/7, 12/19, 12/27)
来年のマイナス金利解除、可能性はゼロでない=NHKインタビューで日銀総裁(Reuters

【考察】マイナス金利解除への言及あるも最近の発言と比べてサプライズなし。ハト・タカ派発言交錯し、ドル円方向性なし。

24:00 経済指標
米国リッチモンド連銀製造業指数
基準0、前回-5、予想-3、結果-11(×)

【考察】サプライズの弱い数値で141.83へ急落。

27:00 経済指標
米国5年債入札(Upcoming Auctions
「最高落札利回り低い、応札倍率高い、テールが短い→入札好調→国債価格上昇→利回り低下→ドル売り材料」
「最高落札利回り高い、応札倍率低い、テールが長い→入札不調→国債価格低下→利回り上昇→ドル買い材料」「国債入札→市場へ国債供給イベント→国債価格下落→利回り上昇」にもなりやすいことから、「入札前から織り込み→利回り上昇→ドル買い」や「入札通過→Sell the factドル売り」が生じることもある。
最高落札利回り:前回4.420%、結果3.801%(◎)
応札倍率:前回2.46倍、結果2.50倍(◎)
外国中銀など間接入札者の落札比率:過去6回平均66.4%、結果70.6%(◎)
テール(Bid利回りと落札利回りの差):-1.4bps(◎)
国債発行日前取引(WI): 3.815%

【考察】入札好調でドル円下落。

<まとめ>
東京マーケット:
日足始値142.37。
日銀、金融政策決定会合における主な意見で「2024年春闘の賃金動向まで金融緩和継続がほぼ確定→2024年1月日銀会合マイナス金利解除織り込みの巻き戻し→強い円売り」発生し、日足・東京高値142.85へ急上昇。しかし、年末・月末スポット応当日のためか上昇続かず乱高下。

きょうの国内市況(12月27日):株式、債券、為替市場(Bloomberg

欧米マーケット:
欧州休場明けではあるが年末の市場参加者が少ない薄商いには変わりない上、日銀の早期政策修正観測後退とFRB利下げ期待交錯し、ドル円乱高下継続。
米国リッチモンド連銀製造業指数のサプライズの弱い数値、原油先物価格急落、米国5年債入札好調によって、FRB利下げ期待高進から米国債利回り急落。更に年末・月末のドルポジション調整も加わったと見られ、日足安値141.55を付けました。
日足終値141.83。

【米国市況】株続伸、好調な入札で利回り急低下-ドル一時141円55銭(Bloomberg

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

(Trading View)

米国債イールドカーブ

12/27(水)は12/26(火)に対しブル(短期金利低下、長期金利低下)、逆イールド拡大。ドル売り材料一致(U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY)

FRB政策金利:525~550bps
FOMC見通し(CME FedWatch Tool
次回公表(2024年1月31日):25bps引き下げ18.5%、据え置き81.4%
初回利下げ観測:2024年3月20日公表、25bp引き下げ73.9%
24年利下げ観測:25bps×6回=150bps → 政策金利375~400bps見込み

2023年12月13日FOMC政策金利見通し(Projection Materials)と12/27織り込み
24年:4.6%(米国1年債利回り4.78%)
25年:3.6%(米国2年債利回り4.24%)
26年:2.9%(米国3年債利回り3.98%)
Longer run: 2.5%(米国10年債利回り3.79%)
24年利下げ見通し:25bps×3回=75bps →政策金利450~475bps相当

(現状の相関関係は、25bpsでドル円約3円変動)

テクニカル分析

トレード

  • 月足:12月陰線形成中。押し安値下抜けから20MAへの調整波発生中。
  • 週足:12/25週、上ヒゲピンバー陽線確定。押し安値付近。
  • 日足:12/26小陽線。下降トレンド。BBスクイーズ。週足押し安値付近でダブルボトム右肩形成の可能性ある位置。
  • 4H足:レンジ。BBスクイーズ。
  • 1H足:上昇チャネル。BBスクイーズ。
  • 15M足:レンジ。BBスクイーズ。

【シナリオ】

①ロング
(A)1H足レジスタンス142.604をダウ上昇→目標4H足レジスタンス142.947

②ショート
(B)4H足レジスタンス142.947付近へ上昇→ダウ転換下落→目標1H足サポート142.604

12月通算:11勝5敗、勝率68.8%、獲得Pips +202.3

(Trading View)

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