2023年8月10日(木)ドル円初心者戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

<注目材料>
(1)8/9の欧米マーケット影響
欧州オープンまでに日足安値143.00を付けたが、イタリア政府が銀行への超過利潤税縮小を発表したことでリスクオフ後退円売りと米国債利回り下げ止まりでドル買いで日足高値143.75まで上昇。NYクローズに掛けて株先物・株価指数急落したが、リスクオフドル買い・円買い交錯しドル円じり上げ。
明日の米国消費者物価指数の予想が前回値より高めであることから織り込みや、天然ガスや原油先物上昇もドル円上昇に寄与か。日足終値143.71。

【米国市況】株続落、CPI発表控えリスク回避-エネルギー価格上昇(Bloomberg

(2)経済指標
・日本国内企業物価
・五十日仲値
・米国新規失業保険申請件数、失業保険継続申請件数
・米国消費者物価指数
・米国30年債入札

(3)要人発言
・日銀臨時オペ通知
・政府日銀要人の円安牽制
・FRB要人

(4)その他

本日の注目は米国消費者物価指数。
今週に入りドル円上昇が続いていること、日本3連休前、前日NYマーケット後半のリスクオフの引き継ぎによって、米国消費者物価指数公表までは決済のドル円下落になりやすいと推測。

来週のドル・円は下落か、米金利上昇によるリスク環境の悪化が焦点に(Bloomberg
【債券週間展望】長期金利上昇、米国債入札を警戒-日銀臨時オペ注目(Bloomberg

マーケットの動き

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

8:50 経済指標
日本国内企業物価
前月比:前回-0.2%(改定-0.1)、予想0.1%、結果0.1%(○)
前年比:前回4.1%(改定4.3)、予想3.4%、結果3.6%(○)

7月の企業物価は前年比3.6%上昇、7カ月連続で伸び率縮小-日銀(Bloomberg

東京マーケット(9:00~15:00)

9:55 五十日仲値
仲値に向けて実需勢のドル買い円売り、仲値通過後にドル売り円買いの傾向多いものの、逆の動きになることもあり。

欧州マーケット(16:00~25:00)
NYマーケット(22:30~29:00)

21:30 経済指標
米国新規失業保険申請件数
失業者が初めて申請した失業保険給付の申請件数を示す指標。失業率や非農業部門雇用者数の先行指標として注目されます。
「予想より高い数値→ドル売り材料」、「予想より低い数値→ドル買い材料」
前回22.7万件(改定)、予想22.8万件、結果24.8万件(×)

米国失業保険継続申請件数
新規申請後に失業保険の申請を継続している人数を示す指標。
「予想より高い数値→ドル売り材料」、「予想より低い数値→ドル買い材料」
前回170.0万件(改定169.2)、予想170.2万件、結果168.4万件(◎)

21:30 経済指標
米国消費者物価指数(CPI)(過去の発表日; 8/109/1310/1311/1012/131/122/143/144/125/106/13, 7/12, 8/10)
FRBが金融政策を決定する上で、インフレ変動を把握する重要指標。CPIは米国生産者物価指数(PPI)の川下に相当する指標でPPIより注目度は高い。コア指数が特に重要。「予想より高い数値→ドル買い材料」、「予想より低い数値→ドル売り材料」

前月比:前回0.2%(改定)、予想0.3%、結果0.2%(△)
前年比:前回3.0%(改定)、予想3.3%、結果3.2%(△)
コア前月比:前回0.2%(改定)、予想0.2%、結果0.2%(○)
コア前年比:前回4.8%、予想4.8%、結果4.7%(×)

米CPI、コア指数2カ月連続で低い伸び-インフレ沈静化に期待(Bloomberg

【考察】米国消費者物価指数は総じて弱い数値。初動は同刻発表の米国新規失業保険申請件数の弱い数値にも反応したためかドル売り・円買いでドル円急落したが、「弱い数値→米利上げ期待後退→リスクオン円売り」となり全戻しから強い上昇。
ドルは乱高下だが、円売り継続。6月度発表に似た動き。

24:03~要人発言
米国デイリー・サンフランシスコ連銀総裁(2023年FOMC投票権なし)
SF連銀総裁、FRBには「まだ仕事ある」-インフレ目標達成に向け(Bloomberg

【考察】米国消費者物価指数の弱い数値を受けてもタカ派発言でドル円上昇継続

26:00 経済指標
米国30年債入札(Upcoming Auctions
「入札好調→利回り低下→ドル売り材料」、「入札不調→利回り上昇→ドル買い材料」
最高落札利回り:前回3.910%、結果4.189%(×)

【考察】入札不調→ドル買い→ドル円上昇継続

27:00 経済指標
米国月次連邦財政収支
マイナスは財政赤字、プラスは財政黒字。「予想より高い数値→ドル買い材料」、「予想より低い数値→ドル売り材料」
前回-2278億ドル、予想-1093億ドル、結果-2208億ドル(△)

28:03~要人発言
米国ボスティック・アトランタ連銀総裁(2023年FOMC投票権なし)
アトランタ連銀総裁、インフレ2%目標達成へFRBは「懸命に努力」(Bloomberg

【考察】米国消費者物価指数の弱い数値を受けてもタカ派発言でドル円上昇継続

29:16~要人発言
米国ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁(2023年FOMC投票権あり)
フィラデルフィア連銀総裁、インフレとの闘いで「進展見られる」(Bloomberg

【考察】ハト派発言でドル円下落

<まとめ>
東京マーケット:
日足始値143.74から、前日からのエネルギー価格急騰による円売り、中国の渡航規制緩和期待のリスクオン円売りにより一時144.09。

きょうの国内市況(8月10日):株式、債券、為替市場(Bloomberg

欧米マーケット:
欧州オープン直前には144.11を付けたが144円台到達や米国消費者物価指数を控えて決済も入ったためか米国債利回り低下に連れて米国消費者物価指数公表直前に143.50まで下落。
注目の米国消費者物価指数は総じて弱い数値で初動日足安値143.27へ急落。ドルは乱高下落で方向感なかったが、「インフレ懸念後退→株先物・株価指数上昇リスクオン円売り」でドル円上昇から、「FRB要人タカ派発言や米国30年債不調をきっかけに米国債利回り上昇→ドル買い」となりドル円上昇加速し、日足高値144.82まで急騰。
日足終値144.76。

【欧州市況】株続伸、中国の渡航制限緩和や米物価統計で-独債下落(Bloomberg
【米国市況】株小反発、CPI後に方向感欠く-ドル145円視野(Bloomberg

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

(Trading View)

米国債イールドカーブ

8/10(木)は8/9(水)にベア対し(短期金利上昇、長期金利上昇)、逆イールド縮小。ドル買い材料(U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY)

FOMCの利上げ幅見通し(CME FedWatch Tool
9月公表:据え置き90.5%、25bps引き上げ9.5%、50bps引き上げ0.0%

テクニカル分析

トレード

  • 月足:8月陽線形成中。レンジ内の上昇トレンド。
  • 週足:8/7週、陽線形成中。
  • 日足:8/9下ヒゲ陽線。上昇トレンド。
  • 4H足:上昇トレンド。レンジ直近高値到達。
  • 1H足:上昇トレンド。
  • 15M足:上昇トレンド。

【シナリオ】

①ロング
(A)1H足143.392、1H足20MA又はトレンドライン付近まで下落→ダウ転換上昇→目標4H足143.937
(B)日足144.80をダウ上昇→目標4H足143.392

②ショート
(C)4H足143.937付近まで上昇→1H足トレンドラインかつボリンジャーバンド+1σをダウ下落→目標4H足143.392

【前提】
目標:リスクリワード2.0以上、値幅20pips以上。しかし、目標到達付近で反発して15M足ダウ転換生じれば早めにT/Pする。
経済指標、要人発言や報道で大きく動いた際はレジサポなくともエントリー。

トレード1
(A)ロング:143.539
T/P:143.938
獲得pips:+39.9

8月通算:2勝0敗、勝率100.0%、平均RR 2.06、獲得Pips +64.2

(Trading View)

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