ファンダメンタルズ分析
本日のシナリオ
<注目材料>
(1)2/9の欧米マーケット影響
米国消費者物価指数改定で前月比の弱い数値により日足安値149.00へ急落。しかし、普段は改定値発表で動き生じることは少なく、切番149.00からは押し目買いも入りやすく149.45へ急騰。その後、米国ボスティック・アトランタ連銀総裁と米国ローガン・ダラス連銀総裁のタカ派発言あるも、NYクローズ直前かつ週末持越しを避けたいロング勢決済も入りやすく揉み合い。
日足終値149.28
(2)経済指標
・米国Ny連銀インフレ期待調査
(3)要人発言
・政府日銀円安牽制発言
・FRB要人
(4)その他
・日本祝日休場(建国記念日の振替)
・中東地政学リスクオフ
来週のドル・円は上昇か、米CPI上振れで150円乗せの可能性(Bloomberg)
【日本株週間展望】高値警戒で上値重い、米CPI注視-企業業績支え(Bloomberg)
本日注目材料は4点。但し、日本祝日休場であり本格的な動きは欧州アーリー勢参入付近からになりやすい。
①注目度の高い2/13米国消費者物価指数発表を控えたポジション調整
前回値より予想値が総じて弱いことから、上値更新失敗すればロング勢の利確も入りやすく、弱い数値の織り込みと重なって大き目のドル円下落が生じやすい。
投機的な仕掛けや突発的な強い材料で一気に150円乗せの急騰が生じた場合、戻り売りは狙い目か。
②米国商業用不動産懸念由来のポジション調整と推測される動きの影響
先週は2/6, 2/7に米国商業用不動産懸念由来の米国債利回り下落、株下落リスクオフが生じてドル円下落。それ以降、調整は見られませんでしたが懸念が完全に払拭されておらずドル円下落が生じる可能性が残ります。本日注目度の高い材料少ないため注意したい。
③FRB要人発言
1/31FOMC公表・パウエルFRB議長「持続的にインフレ2%達成の確信得られるまで利下げない」発言、2/2米国雇用統計の強い数値を受けて、3月FOMCは政策金利据え置きが市場コンセンサス。ドル円下落が生じたタイミングでのタカ派発言なら上昇狙いやすいと考えます。
④中東地政学リスクオフ
米軍報復が開始されたことで原油先物価格上昇、安全資産米国債買い、リスクオフ円買いによる材料交錯が生じるため、どの材料の影響が強いか見極め必要。基本的には原油先物価格上昇によりドル円上昇しやすいと考えます。
マーケットの動き
経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)
東京マーケット前
東京マーケット(9:00~15:00)
欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(23:30~30:00)
24:02~要人発言
米国ボウマンFRB理事
:政策スタンスは中立。前回2/3はタカ派発言。
(過去の発言:11/7, 11/9, 11/28, 1/8, 1/17, 2/3, 2/12)
【考察】タカ派発言。
25:00 経済指標
米国Ny連銀インフレ期待調査(NY FED INFLATION EXPECTATIONS)
1年後:前回3.01%、結果3.00%(×)
3年後:前回2.6%、結果2.4%(×)
5年後: 前回2.5%、結果2.5%(○)
【考察】総じて強い数値だがインフレ鈍化には変わりなくドル円下落
26:25~要人発言
米国バーキン・リッチモンド連銀総裁(2024年FOMC投票権あり)
:政策スタンスはタカ派。前回2/8タカ派発言。
(過去の発言:12/19, 1/3, 1/5, 1/11, 2/7, 2/8, 2/12)
リッチモンド連銀総裁、企業は価格決定力の放棄を渋っている可能性も(Bloomberg)
【考察】タカ派発言
<まとめ>
東京マーケット:
日足始値149.28
先週末NY後半のドル円下落を引き継いで日通し安値149.08付けるも、日本祝日休場による閑散相場の影響大きく、日通し高値149.26間の小幅レンジ推移。
欧米マーケット:
欧州オープン前から米国債利回り低下に連れて日足安値148.93をへ下落。しかし、NYオープン前から株上昇リスクオンと米国ボウマンFRB理事のタカ派発言により日足高値149.48へ急上昇。その後、米国Ny連銀インフレ期待調査の弱い数値で急落から、米国バーキン・リッチモンド連銀総裁のタカ派発言で再上昇。引けに掛けて2/13注目の米国消費者物価指数発表を控えて揉み合い。日足終値149.36
【米国市況】S&P500は一服商状、CPI控え-ドル149円台前半(Bloomberg)
ファンダメンタルズ材料とドル円の関係
通貨強弱
・2/12ドル
ドル買い:米国ボウマンFRB理事、米国バーキン・リッチモンド連銀総裁タカ派発言
ドル売り:米国Ny連銀インフレ期待調査の弱い数値
・2/12円売り優勢
円買い:
円売り:株上昇リスクオン
政策金利市場織り込み
現行FRB政策金利525~550bps
2024年FOMC市場織り込み(CME FedWatch Tool)
3月20日公表:25bp引き下げ15.5%、据え置き84.5%
5月1日公表:25bp引き下げ50.3%、据え置き41.8%
合計利下げ:25bps×5回=125bps → 政策金利400~425bps相当
テクニカル分析
トレード
- 月足:2月陽線形成中。三尊右肩付近
- 週足:2/5週、陽線確定。20MAに対しレジサポ形成し上昇トレンド。2/12週は一旦下押しがあっても直近高値151.41へ向かい上昇優勢。
- 日足:2/9陰線コマ足。戻り高値かつBBスクイーズの+2σ付近。よって2/12は下押し優勢。
- 4H足:レンジ。BBスクイーズ。BB+1σから再上昇するもネックラインへ下落。
- 1H足:上昇チャネル下抜けて押し安値付近。BBスクイーズ。
- 15M足:レンジ。BBスクイーズ。
【シナリオ】
①ロング
(A)1H足サポート149.006付近へ下落→ダウ転換上昇→目標1H足レジスタンス149.247
(B)1H足サポート148.754付近へ下落→ダウ転換上昇→目標1H足レジスタンス149.006
②ショート
(C)1H足サポート149.247をダウ下落→目標1H足サポート149.006
(D)1H足サポート149.006をダウ下落→目標1H足サポート148.754
(E)切番150.00付近へ上昇→ダウ転換下落→目標1H足サポート149.479
2月通算:4勝5敗、勝率44.4%、獲得Pips +12.7
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