ファンダメンタルズ分析
注目材料
１．経済指標
・米国フィラデルフィア連銀景況指数
・米国新規失業保険申請件数、失業保険継続申請件数
・米国景気先行指数
２．要人発言
・政府日銀円安牽制
・米国トランプ大統領
・FRB
３．その他
・五十日仲値
・2/20～2/21 G20外相会合（南アフリカ共和国）（JETRO）
・地政学リスクオフ（中東、ウクライナ・ロシア）
４．参考情報
最近の相場を動かす主な材料は、①米国労働市場、②インフレ、③米国経済成長、④地政学リスク、⑤円キャリー取引（促進or巻き戻し）に分類できます。
マーケット動向
経済指標評価
(前回かつ予想より良い：◎、予想以上：〇、予想より悪い：△、前回かつ予想より悪い：×)
東京マーケット前
7:03～要人発言
米国ジェファーソンFRB理事
（過去の発言：5/20, 10/9, 2/5, 2/6, 2/20）
：政策スタンスは中立。前回2/6タカ派発言
ＦＲＢ副議長、利下げ検討前に時間的余裕－労働市場堅調（Bloomberg）
【考察】タカ派発言
東京マーケット(9:00~15:30)
9:55 五十日仲値
仲値に向けて実需勢のドル買い円売り、仲値通過後にドル売り円買いの傾向多いものの、逆の動きになることもあります。
12:03～要人発言
植田日銀総裁
（過去の発言：1/31, 2/4, 2/12, 2/18, 2/20）
:政策スタンスは中立。前回2/18金融政策見通しについてコメントなし。
日銀総裁、長期金利上昇については話題に出なかった－石破首相と会談（Bloomberg）
【考察】長期金利上昇牽制発言なかったことで事実上の容認発言と判断されてドル円下落継続。
欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(23:30~30:00)
21:04～要人発言
ベッセント米財務長官、中長期債の発行増やすのは「まだ先」（Bloomberg）
【考察】為替操作牽制発言。
22:30 経済指標
米国フィラデルフィア連銀景況指数
米国ISM製造業購買担当者景気指数の先行指標。「予想より高い数値→ドル買い材料」、「予想より低い数値→ドル売り材料」
基準0、前回44.3（改定-）、予想26.0、結果18.3（×）
22:30 経済指標
米国新規失業保険申請件数
失業者が初めて申請した失業保険給付の申請件数を示す指標。失業率や非農業部門雇用者数の先行指標として注目されます。失業保険継続申請件数より注目度は高い。
「予想より高い数値→ドル売り材料」、「予想より低い数値→ドル買い材料」
前回21.3万件（改定21.4）、予想21.5万件、結果21.9万件（×）
米国失業保険継続申請件数
新規申請後に失業保険の申請を継続している人数を示す指標。
「予想より高い数値→ドル売り材料」、「予想より低い数値→ドル買い材料」
前回185.0万件（改定184.5）、予想186.8万件、結果186.9万件（×）
24:00 経済指標
米国景気先行指数
前月比：前回-0.1%（改定0.1）、予想0.0%、結果-0.3%（×）
24:17～要人発言
米国グールズビー・シカゴ連銀総裁（2025年FOMC投票権あり）
（過去の発言： 2/5, 2/6, 2/7, 2/12, 2/20）
：政策スタンスはハト派。前回2/12タカ派発言
【考察】利下げ慎重のタカ派発言。
25:00～要人発言
米国ボスティック・アトランタ連銀総裁（2025年FOMC投票権なし）
（過去の発言：2/3, 2/12, 2/19, 2/20）
：政策スタンスはハト派。前回2/19タカ派発言。
アトランタ連銀総裁、今年２回の利下げを予想も新たな不確実性を警戒（Bloomberg）
【考察】利下げ慎重のタカ派発言。
26:05～要人発言
米国ムサレム・セントルイス連銀総裁（2025年FOMC投票権あり）
（過去の発言：11/13, 12/4, 1/10, 2/20）
：政策スタンスはハト派。前回1/10タカ派発言
セントルイス連銀総裁、インフレ率が２％超にとどまるリスク高まる（Bloomberg）
【考察】利下げ慎重タカ派発言
28:30～要人発言
米国バーFRB副議長
（過去の発言：9/26, 11/20, 2/18, 2/20）
：政策スタンスは中立。前回2/18タカ、ハト派発言
「強力な銀行規制と監督が重要」
【考察】金融政策や経済見通しについてコメントなし。
＜まとめ＞
東京マーケット
日足始値151.43
取引開始時に日足高値151.44を付けた後は、2/19高田日銀審議委員のタカ派発言の影響と2/19米国関税かつウクライナ戦争を巡る米欧関係悪化リスクオフ影響引き継ぎ、
更に植田日銀総裁から長期金利牽制発言なかったことが事実上の容認と判断され、
加えて本日注目の米国新規失業申請件数悪化織り込み、を受けて日通し安値150.15へ急落して引け。引け後には日通し安値149.95を付けました。
【日本市況】円一時約２カ月半ぶり150円突破、日銀利上げ観測高まる（Bloomberg）
欧米マーケット
欧州オープン後も東京マーケットの影響を引き継いで下落継続。
米国フィラデルフィア連銀景況指数、米国新規失業保険申請件数、失業保険継続申請件数（弱）を受けて日通し安値149.71を付けましたが、米国新規失業保険申請件数・失業保険継続申請件数（弱）は東京マーケットから織り込み済かつ懸念された急激な悪化ではなかったためかBuy the factの動きで、切番150.000や日足押し安値149.99からの押し目買い入り全戻し上昇。
しかし、NYオープンすると、米国関税の不透明感・米欧関係悪化リスクオフの米国株急落に連れて日足安値149.40へ急落し揉み合いで引けました。
日足終値149.62
【米国市況】円が上昇、一時149円40銭－株は消費減速を警戒して反落（Bloomberg）
ファンダメンタルズ材料とドル円の関係
通貨強弱
＜ドル売り優勢＞
買い材料：
・米国ジェファーソンFRB理事、米国グールズビー・シカゴ連銀総裁、米国ボスティック・アトランタ連銀総裁、米国ムサレム・セントルイス連銀総裁のタカ派発言
売り材料：
・2/19米国関税かつウクライナ戦争を巡る米欧関係悪化リスクオフ→安全資産米国債買い→米国債利回り低下
・米国新規失業保険申請（弱）警戒織り込み→米国債利回り低下
米新規失業保険申請、連邦職員大量解雇の影響が顕在化も－20日発表（Bloomberg）
・米国フィラデルフィア連銀景況指数、米国新規失業保険申請件数、失業保険継続申請件数（弱）
＜円買い優勢＞
買い材料：
・2/19高田日銀審議委員のタカ派発言の影響継続→日銀追加利上げ観測→日本株下落（円キャリー巻き戻し）
・2/19米国関税かつウクライナ戦争を巡る米欧関係悪化リスクオフ
・植田日銀総裁の長期金利牽制発言なし→長期金利上昇容認
売り材料：
・2024年6月調査想定為替レート上期144.96（日本銀行、短観）以上推移→日本企業業績改善・株上昇（円キャリー促進）
・構造的円売り（日米金融政策差[日本実質金利マイナスで金融緩和環境継続]、新NISA等海外投資急増、デジタル赤字増加等、骨太方針の家計支援で財政支出増）
・その他円売り（自動車認証不正問題、航空燃料不足・パイロット不足・クレジットカード利用赤字によるインバウンド関連の旅行収支悪化懸念）
政策金利市場織り込み
・FRB：現行政策金利4.25-4.50%
FOMC市場織り込み（CME FedWatch Tool）
次回3月19日（水）公表：据え置き（97.0→97.5%）、0.25%引き下げ（3.0→2.5%）
2025年利下げ観測：0.25%×2回=0.50% → 政策金利3.75～4.00%相当
・日銀：現行政策金利0.50%
市場織り込み（東京短資株式会社）
次回3月19日（水）公表：0.25%引き上げ（3→2%）
テクニカル分析
トレードシナリオと結果
- 月足：2月陰線形成中。ダウ高値付近、上昇トレンド継続か終了かの分岐点。
- 週足：2/17週、陰線形成中。レンジ。20MAからBB-1σ間。
→2/17週、20MA下抜けからレジサポのためBB-1σへ下落想定。 - 日足：2/19陰線。BB-1σ付近。
→2/20、BB-1σ上抜けなら20MAへ上昇、BB-1σ戻しならレンジ安値へ下落想定。 - 4H足：レンジ。
- 1H足：下降チャネル。
- 15M足：レンジ。
【シナリオ】
①Long
(A)日足安値151.242付近へ下落→1H足チャネルを転換上昇→目標4H足ダウ安値151.653
②Short
(B)4H足ダウ安値151.653かつ1H足チャネル上限付近へ上昇→転換下落→目標日足安値151.242
(C)1H足レンジ安値151.332をダウ下落→目標切番151.000
本日：１勝０敗、+30.1pips
2月通算：13勝8敗、勝率61.9%、RR1.98 、+236.4pips
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