ファンダメンタルズ分析
本日のシナリオ
<注目材料>
(1)4/26の欧米マーケット影響
植田日銀総裁会見ではサプライズの円安容認ハト派発言からドル円急騰継続し日通し高値156.83を付けると日足安値154.97へ急落。
注目の米国PCE・PCEデフレータは強弱混在、米国ミシガン大学消費者信頼感指数確報値・インフレ予測も強弱混在するも強い数値が材料視され急騰継続し、警戒されていた政府日銀為替介入もなく、原油先物価格高止まりも支えとなり、引け直前に日足高値158.44到達。
日足終値158.35
(2)経済指標
特になし。
(3)要人発言
・FEDウォッチャーであるWSJ紙のニック・ティミbラオス氏(Twitter):FOMCブラックアウト期間(4/20~4/30)のため発言や記事に要注意。
(4)その他
・日本祝日休場(昭和の日)
・月末ロンドンフィックス
・中東地政学リスクオフ
【債券週間展望】長期金利は低下か、日銀オペ方針維持で買い戻し(Bloomberg)
【日本株週間展望】上値重い、米インフレ懸念-国内決算発表が本格化(Bloomberg)
本日の注目材料は2点。
①4/25日銀金融政策決定会合公表・植田日銀総裁会見影響
会合公表は緩和継続のハト派、植田総裁からはサプライズの円安容認ハト派発言が出たことで約3円ドル円急騰しました。ファンダメンタルズに基づくドル円急騰であることから、政府・日銀為替介入が実施されても効果は一時的との見方が強く、160円台を目指して上昇継続しやすいと推測します。
但し、本日は日本祝日休場、かつ注目度の高い経済指標は予定されていないことから、閑散相場になりやすい。従って、為替介入に見せ掛けた投機筋の仕掛け売り、為替介入に向けてのレートチェック報道等、実介入には引き続き要警戒。
日本は何をしているのか、円急落でも動かない当局にトレーダーら疑問(Bloomberg)
②中東、ウクライナ、ロシア地政学リスクオフ
各地域で軍事行動が活発化。特にイスラエルを巡る中東地政学リスクオフに関するヘッドラインに注視したい。
原油先物価格上昇、安全資産米国債買い、リスクオフ円買い材料交錯しますが、基本的には原油先物価格上昇によりドル円上昇しやすい。
戦闘激化となれば一時的に強いリスクオフに伴うドル円急落に警戒必要ですが、この場合でも押し目買いの機会になりやすいと推測します。
マーケットの動き
経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)
東京マーケット前
東京マーケット(9:00~15:00)
10:35
投機筋などが狙ったと推測される急騰発生し日足高値160.23(1990年4月以来34年ぶり高値)へ到達
13:05~
政府・日銀為替介入観測
【考察】直前159.60から日通し安値154.53へ断続的に暴落。
正式な介入実施有無と月次介入額は、令和6年5月31日(金)午後7時00分に判明。
外国為替平衡操作の実施状況(月次ベース)(4/26-5/29)(財務省)
後日、8/7(水)外国為替平衡操作の実施状況(日次ベース)(4月-6月)(財務省)で、介入額5兆9185億円と判明。
4月29日の円買い介入、過去最大の5.9兆円-34年ぶり円安局面で(Bloomberg)
14:30~要人発言
神田財務官
(過去の発言:11/1, 12/21, 2/14, 2/29, 3/5, 3/25, 3/27, 3/29, 4/11, 4/15, 4/17, 4/18, 4/29)
:前回4/18円安牽制発言
為替の異常な変動「看過できない」、介入にコメントせず-神田財務官(Bloomberg)
【考察】円安牽制発言。為替介入有無へのコメントなし。
欧州マーケット(16:00~25:00)
NYマーケット(22:30~29:00)
18:18~要人発言
神田財務官
(過去の発言:11/1, 12/21, 2/14, 2/29, 3/5, 3/25, 3/27, 3/29, 4/11, 4/15, 4/17, 4/18, 4/29)
:前回4/18円安牽制発言
【考察】円安牽制発言。為替介入有無へのコメントなし。
24:00 月末ロンドンフィックス
前後の時間帯でポジション調整によって不規則な乱高下生じやすい。
<まとめ>
東京マーケット:
日足始値158.35
日銀ハト派姿勢継続、日本祝日の閑散相場を投機筋などが狙ったと推測される急騰発生し日足高値160.23(1990年4月以来34年ぶり高値)へ到達しました。政府日銀の為替介入期待で溜まっていたショートポジションの損切が巻き込まれた様子。
しかし、午後に入ると政府日銀による為替介入と推測される強烈な円買い発生し、観測直前159.60から日通し安値155.05へ断続的に暴落。神田財務官からは為替介入への言及なし。
欧米マーケット:
欧州オープン後も断続的に下落継続し日足安値154.53到達。約5.6円暴落。その後、為替介入警戒感と押し目買い参入が交錯して155.00~157.00付近をレンジ推移しました。4/25日銀金融政策決定会合公表・植田日銀総裁会見影響のドル円急騰をほぼ全戻しの急落。
日足終値156.36
【米国市況】渦巻く介入観測、円は急伸後156円付近-好決算で株上昇(Bloomberg)
ファンダメンタルズ材料とドル円の関係
通貨強弱
・ドル売り優勢
買い:
売り:政府日銀為替介入観測。原油先物価格下落。
・円買い優勢
買い:政府日銀為替介入観測。神田財務官の円安牽制発言。原油先物価格下落。
売り:
政策金利市場織り込み
現行FRB政策金利525~550bps
2024年FOMC市場織り込み(CME FedWatch Tool)
5月1日公表:据え置き97.3%
9月18日公表(初回利下げ観測):25bp引き下げ44.4%
年内利下げ観測:25bps×1回=25bps → 政策金利500~525bps相当
テクニカル分析
トレード
- 月足:4月陽線形成中。上昇トレンド。
- 週足:4/22週、大陽線。上昇トレンド。
- 日足:4/26大陽線。上昇トレンド。
- 4H足:上昇トレンド。
- 1H足:上昇トレンド。
- 15M足:レンジ。
【シナリオ】
①ロング
(A)1H足トレンドライン付近へ下落→転換上昇→目標切番159.000
(B)切番159.000をダウ上昇→目標切番160.000
②ショート
(C)切番160.000付近へ上昇→転換下落→目標切番159.500
4月通算:12勝5敗、勝率70.6%、+180.3pips
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