ファンダメンタルズ分析
本日のシナリオ
<注目材料>
(1)2/13の欧米マーケット影響
米国消費者物価指数(CPI)はサプライズの強い数値。一瞬下振れで日足安値149.26を付けた後、利下げ期待大幅後退、利上げ再開観測も浮上。原油先物価格上昇も後押して日足高値150.89へ急騰。日足終値150.79。
(2)経済指標
(3)要人発言
・政府日銀円安牽制発言
・FRB要人
(4)その他
・中東地政学リスクオフ
本日注目材料は3点。
①前日2/13米国消費者物価指数(CPI)の強い数値の影響
米CPI、利下げは当面「メニューから外れた」-市場関係者の見方(Bloomberg)
日米金利差拡大からドル円上昇継続と推測します。但し、151円台付近からは、政府日銀から急変動牽制(実質円安牽制)発言が出る可能性もあり、一時的なドル円下落が生じやすい。しかし、日銀マイナス金利解除しても緩和維持見込みや新NISAによる海外株人気の強い円売りが支えとなる相場環境であることから、ドル円下落は押し目買いの機会になると考えます。
②FRB要人発言
米国CPIの強い数値を受けてタカ派発言が相次ぎやすく、追加利上げを示唆する発言が出るようなら強いドル円上昇を後押しすると推測します。
③中東地政学リスクオフ
米軍報復が開始されたことで原油先物価格上昇、安全資産米国債買い、リスクオフ円買いによる材料交錯が生じるため、どの材料の影響が強いか見極め必要。基本的には原油先物価格上昇によりドル円上昇しやすいと考えます。
マーケットの動き
経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)
東京マーケット前
7:58~要人発言
神田財務官
(過去の発言:10/4, 10/16, 10/19, 11/1, 12/21, 2/14)
為替の動きはかなり急速、必要あれば最も適切な対応取る-神田財務官(Bloomberg)
【考察】急変動牽制(実質円安牽制)発言。ドル円下落。
8:46~要人発言
鈴木財務相
(過去の発言:11/10, 11/13, 11/14, 12/15, 1/19, 2/9, 2/14)
為替、なお一層の緊張感を持ってみている=鈴木財務相(Reuters)
【考察】急変動牽制(実質円安牽制)発言。初動反動ドル円反応薄であったがドル円下落継続。
東京マーケット(9:00~15:00)
12:14~要人発言
鈴木財務相
(過去の発言:11/10, 11/13, 11/14, 12/15, 1/19, 2/9, 2/14)
為替市場の動き、高い緊張感持って見守っていきたい=鈴木財務相(Reuters)
【考察】円安牽制発言。ドル円下落継続。
16:08~要人発言
林官房長官
(過去の発言:2/14)
【考察】急変動牽制(実質円安牽制)発言。ドル円下落継続。
欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(23:30~30:00)
23:30~要人発言
米国グールズビー・シカゴ連銀総裁(2024年FOMC投票権なし)
:政策スタンスは中立。前回2/2は金利見通しに関する発言なし
(過去の発言:12/1, 12/15, 12/17, 12/18, 12/20, 1/11, 1/12, 1/19, 2/2, 2/5, 2/14)
シカゴ連銀総裁、インフレやや高めでも2%目標への道筋となお整合的(Bloomberg)
【考察】単月データでインフレ判断否定。前日の米国CPIの強い数値だけで利下げの可能性を排除しないことはハト派ですが、早期利下げ否定のタカ派発言もあり。
25:00~要人発言
米国ウォラーFRB理事
:政策スタンスは中立。前回1/16はタカ派発言
(過去の発言:10/10, 10/11, 10/18, 11/7, 11/28, 1/16)
FOMC、20年ガイダンスは柔軟性欠く-ウォラーFRB理事らの論文(Bloomberg)
【考察】金利見通しに関する発言なし
26:33~要人発言
米国イエレン財務長官
米インフレ率の長期的な低下傾向に注目すべき=財務長官(Reuters)
【考察】前日米国CPIは強い数値でも短期変動への注目牽制。
30:00~要人発言
米国バーFRB副議長
:政策スタンスは中立。前回1/9は金利見通しに関する発言なし
(過去の発言:10/2, 10/9, 11/17, 1/9, 2/14)
パウエルFRB議長の利下げへの慎重なアプローチを支持-バー副議長(Bloomberg)
【考察】タカ派発言でドル円上昇。
<まとめ>
東京マーケット:
日足始値150.79
取引開始直後に日足高値150.83を付けた後、神田財務官、鈴木財務相と林官房長官の相次ぐ円安牽制発言によって、東京クローズ後も下落を続け日足安値150.34を付けました。
きょうの国内市況(2月14日):株式、債券、為替市場(Bloomberg)
欧米マーケット:
政府日銀要人から牽制が入りにくい欧州オープン前からドル円再上昇。しかし、前日米国CPIの強い数値を受けても米国グールズビー・シカゴ連銀総裁のハト派・タカ派発言交錯したことで、ドル円乱高下し、米国バーFRB副議長のタカ派発言で上昇。
日足終値150.60
【米国市況】株上昇でS&P500は大台回復、国債も反発-円もみ合い(Bloomberg)
ファンダメンタルズ材料とドル円の関係
通貨強弱
・2/14ドル売り優勢
ドル買い:米国グールズビー・シカゴ連銀総裁と米国バーFRB副議長のタカ派発言
ドル売り:米国グールズビー・シカゴ連銀総裁のハト派発言
・2/14円買い優勢
円買い:神田財務官、鈴木財務相と林官房長官の円安牽制発言
円売り:株上昇リスクオン
対ドル150円台乗せで高まる為替介入警戒、実弾にはまだ距離との見方(Bloomberg)
政策金利市場織り込み
現行FRB政策金利525~550bps
2024年FOMC市場織り込み(CME FedWatch Tool)
3月20日公表:25bp引き下げ10.5%、据え置き89.5%
5月1日公表:25bp引き下げ36.7%、据え置き59.9%
合計利下げ:25bps×4回=100bps → 政策金利425~450bps相当
テクニカル分析
トレード
- 月足:2月陽線形成中。三尊右肩付近
- 週足:2/12週、陽線形成中。20MAに対しレジサポ形成し上昇トレンド。2/12週は一旦下押しがあっても直近高値151.41へ向かい上昇優勢。
- 日足:2/13大陽線。トレンド。BBエクスパンション
- 4H足:トレンド。BBエクスパンション。
- 1H足:トレンド。BBスクイーズ。
- 15M足:レンジ。BBスクイーズ。
【シナリオ】
①ロング
(A)1H足レジスタンス150.870をダウ上昇→目標4H足レジスタンス151.300
(B)日足サポート150.351又は1H足20MA付近へ下落→ダウ転換上昇→目標1H足レジスタンス150.870
②ショート
(C)4H足レジスタンス151.300付近へ上昇→ダウ転換下落→目標1H足サポート150.544
2月通算:5勝6敗、勝率45.5%、獲得Pips +10.9
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