ファンダメンタルズ分析
本日のシナリオ
<注目材料>
(1)2/21の欧米マーケット影響
米国バーキン・リッチモンド連銀総裁と米国ボウマンFRB理事のタカ派発言、米国20年債入札不調、米国FOMC議事要旨のタカ派内容で日足高値150.40へ上昇。しかし、米国FOMC議事要旨のサプライズない内容だったためか上昇は一瞬、その後は乱高下。注目のNVIDIA決算良好で取引終了に掛けてドル円上昇。
日足終値150.29
(2)経済指標
・米国新規失業保険申請件数、失業保険継続申請件数
・米国PMI速報値
・米国中古住宅販売件数
(3)要人発言
・政府日銀円安牽制発言
・FRB要人
(4)その他
・実質五十日仲値(2/23~2/25休場につき)
・中東地政学リスクオフ
【債券週間展望】長期金利は上昇か、20年入札警戒やマイナス解除観測(Bloomberg)
本日注目材料は4点。
①米国経済指標
注目度の高い材料が続きます。素直に総じて強い数値なら151円台への上昇乗せもあり得ます。
弱い数値ならドル円下落見込み。
②FRB要人発言
米国経済指標を受けての発言に注目ですがタカ派発言が出やすい環境であることから、ドル円上昇を後押しすると推測します。
③NVIDIA決算の影響
決算良好で取引終了に掛けてドル円上昇の流れを引き継ぎ、日本株上昇につれてドル円急上昇の期待あり。
④中東地政学リスクオフ
米軍報復が開始されたことで原油先物価格上昇、安全資産米国債買い、リスクオフ円買いによる材料交錯が生じるため、どの材料の影響が強いか見極め必要。基本的には原油先物価格上昇によりドル円上昇しやすいと考えます。
マーケットの動き
経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)
東京マーケット前
東京マーケット(9:00~15:00)
9:55 実質五十日仲値
仲値に向けて実需勢のドル買い円売り、仲値通過後にドル売り円買いの傾向多いものの、逆の動きになることもあり。
13:24~要人発言
植田日銀総裁(衆院予算委員会)
(過去の発言:11/8, 11/9, 11/17, 11/27, 12/7, 12/19, 12/27, 1/4, 1/23, 2/6, 2/9, 2/16, 2/22)
デフレでなくインフレ状態、消費者物価は右上がり続く-日銀総裁(Bloomberg)
【考察】タカ派発言。日銀政策修正観測からドル円急落。
14:26~要人発言
鈴木財務相
(過去の発言:11/10, 11/13, 11/14, 12/15, 1/19, 2/9, 2/14, 2/16, 2/20, 2/22)
:前回2/20円安牽制発言
一定水準を防衛線に対応でなく、為替変動に着目=鈴木財務相(Reuters)
【考察】円安牽制発言。ドル円下落継続
欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(23:30~30:00)
22:30 経済指標
米国新規失業保険申請件数
失業者が初めて申請した失業保険給付の申請件数を示す指標。失業率や非農業部門雇用者数の先行指標として注目されます。
「予想より高い数値→ドル売り材料」、「予想より低い数値→ドル買い材料」
:前回2/8は強い数値でドル円上昇。
(過去の発表日; 2/8, 2/15, 2/22)
前回21.2万件(改定21.3)、予想21.7万件、結果20.1万件(◎)
米国失業保険継続申請件数
新規申請後に失業保険の申請を継続している人数を示す指標。
「予想より高い数値→ドル売り材料」、「予想より低い数値→ドル買い材料」
前回189.5万件(改定188.9)、予想187.9万件、結果186.2万件(◎)
23:45 経済指標
米国PMI速報値
(速報値発表日:2/21, 3/24, 4/21, 5/23, 6/23, 7/24, 8/23, 9/22, 10/24, 11/24, 12/15, 1/24, 2/22)
基準50。景気先行性高いため注目度高い。速報値は確報値より注目度高い。
製造業:前回50.7、予想50.2、結果51.5(◎)
サービス業:前回52.5、予想52.1、結果51.3(×)
総合:前回52.0、予想51.7、結果51.4(×)
24:00 経済指標
米国中古住宅販売件数
住宅市場は消費に大きな影響を与えることから景気の先行指標として米国新築住宅販売件数とともに重要。
件数:前回378万件(改定388)、予想395万件、結果400万件(◎)
前月比:前回-1.0%(改定-0.8)、予想5.0%、結果3.1%(△)
24:00~要人発言
米国ジェファーソンFRB理事
:政策スタンスは中立。前回11/14タカ派発言。
(過去の発言:10/9, 11/14, 2/22)
ジェファーソン副議長、過度な緩和に警鐘-年内の利下げ開始が適切に(Bloomberg)
【考察】タカ派発言。ドル円上昇。
29:15~要人発言
米国ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁(2024年FOMC投票権なし)
(過去の発言:11/9, 1/18, 2/7)
:政策スタンスはハト派。前回2/7金利見通しに関する発言なし
ハーカー総裁、早過ぎる金融緩和のリスクを強調-年内利下げは適切(Bloomberg)
【考察】タカ派発言。NYクローズ直前のためドル円反応薄。
<まとめ>
東京マーケット:
日足始値150.29
NYマーケット引け後に発表された良好なNVIDIA決算の影響を引き継いで東京高値150.46へ上昇。株上昇リスクオンは続いたものの、150.50付近を超えられず揉み合いのタイミングで植田日銀総裁のインフレ状態発言で日銀金融政策修正観測が高まり、次いで鈴木財務相の円安牽制発言により東京安値へ150.23へ下落。
きょうの国内市況(2月22日):株式、債券、為替市場(Bloomberg)
欧米マーケット:
欧州オープン直後、日通し安値150.02へ到達すると、切番150.00付近からの押し目買い強く米国債利回り上昇、株上昇、原油先物価格上昇、米国新規失業保険申請件数・米国失業保険継続申請件数、米国中古住宅販売件数の強い数値、米国ジェファーソンFRB理事のタカ派発言に連れて日足高値150.69へ急上昇。
日足終値150.54
【米国市況】株価指数は最高値、AI旋風が地球一周-ドル150円台半ば(Bloomberg)
ファンダメンタルズ材料とドル円の関係
通貨強弱
・ドル売買交錯
買い:企業の大型起債、原油先物価格上昇、米国新規失業保険申請件数・米国失業保険継続申請件数、米国中古住宅販売件数の強い数値、米国ジェファーソンFRB理事と米国ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁のタカ派発言
売り:米国PMI速報値の弱い数値
アデン湾で船舶が炎上、2発のミサイル攻撃受ける-進路を90度転換(Bloomberg)
・円売り優勢
買い:植田日銀総裁のインフレ状態発言、鈴木財務相の円安牽制発言
売り:株上昇リスクオン、原油先物価格上昇
政策金利市場織り込み
現行FRB政策金利525~550bps
2024年FOMC市場織り込み(CME FedWatch Tool)
3月20日公表:25bp引き下げ4.5%、据え置き95.5%
5月1日公表:25bp引き下げ25.5%、据え置き73.4%
合計利下げ:25bps×4回=100bps → 政策金利425~450bps相当
テクニカル分析
トレード
- 月足:2月陽線形成中。三尊右肩付近
- 週足:2/19週、コマ足形成中。上昇トレンド。BB+1σ付近から戻り売り発生。
- 日足:2/21陽線。レンジ。BB+1σ付近から押し目買い発生。週足売りと交錯。
- 4H足:下降チャネル。BB-1σ付近。
- 1H足:上昇チャネル。20MA付近。
- 15M足:レンジ。20MA付近。
【シナリオ】
①ロング
(A)4H足レジスタンス150.388をダウ上昇→目標4H足レジスタンス150.783
②ショート
(B)1H足サポート150.075かつ1H足20MAをダウ下落→目標1H足サポート149.875
2月通算:7勝10敗、勝率41.2%、獲得Pips -14.6
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