ファンダメンタルズ分析
本日のシナリオ
<注目材料>
(1)3/1の欧米マーケット影響
米国バーキン・リッチモンド連銀総裁のタカ派発言と米国PMI確報値(製造業)の強い数値で日足高値150.72へ上昇。その直後、米国建設支出、米国ISM製造業景気指数、米国ミシガン大学消費者信頼感指数確報値の弱い数値により150.08へ急落。引けに掛けては米国ボスティック・アトランタ連銀総裁のタカ派発言もあり揉み合い。日足終値150.14
(2)経済指標
(3)要人発言
・政府日銀要人
・FRB要人
(4)その他
・TOM効果:株式投資の月末安・月初高アノマリー。期間は営業日ベースでの月末3日間程度、月初3日間程度。月末の損益確定、毎月一定額を積み立てる投資信託などの購入が月末・月初に集中する傾向があります。「株買い→円売り材料」、「株売り→円買い材料」の傾向。
特に2024年1月から新NISAが始まり全世界株への資金流入が一気に進んでおり、「株買い→円売り→ドル円上昇」しやすいと推測されます。
・中東地政学リスクオフ
来週のドル・円はやや円高か、米イベントに注目-期末の円買い(Bloomberg)
【債券週間展望】長期金利上昇か、10年入札は日銀政策修正に警戒強い(Bloomberg)
【日本株週間展望】続伸、FRB議長証言で波乱リスクも-SQ警戒(Bloomberg)
本日注目材料は3点。
①米国経済指標
本日は注目の指標発表ないことから、先週末3/1米国ISM製造業景気指数の影響を引き継いでドル円下落スタートを想定します。しかし下値150.00付近は固く押し目買いも入りやすいことから、弱い数値で150.00付近へ下落すれば押し目買いの好機になりやすい。一方、151円台からは政府・日銀為替介入警戒感が一気に高まりロング勢利確も入りやすくドル円上昇から急落もあり得ます。
②FRB要人発言
タカ派発言からドル円上昇しやすい環境ですが、3/6パウエルFRB議長の議会証言を控えて、大きな動きにはなりにくいと推測します。
パウエルFRB議長、「利下げ急がない」姿勢強調か-議会証言に注目(Bloomberg)
③中東地政学リスクオフ
戦争で海運が脅かされて原油先物価格上昇、安全資産米国債買い、リスクオフ円買いによる材料交錯が生じるため、どの材料の影響が強いか見極め必要。
3/3には紅海航行中の貨物船が沈没しており状況の改善が見られず。基本的には原油先物価格上昇によりドル円上昇しやすいと考えます。
紅海航行中の貨物船がフーシ派攻撃で沈没、環境汚染の懸念(Bloomberg)
マーケットの動き
経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)
東京マーケット前
東京マーケット(9:00~15:00)
16:16~要人発言
林官房長官
デフレ脱却、現時点ではそのような状況に至っていない=官房長官(Reuters)
【考察】3/2政府「デフレ脱却」表明の検討報道の否定発言。円売り続くもドル売り強くドル円下落。
欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(23:30~30:00)
25:00~要人発言
米国ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁(2024年FOMC投票権なし)
(過去の発言:11/9, 1/18, 2/7, 2/22, 3/4)
:政策スタンスはハト派。前回2/22タカ派発言
【考察】金融政策見通しについてコメントなし。
26:00~要人発言
米国ボスティック・アトランタ連銀総裁(2024年FOMC投票権あり)
:政策スタンスはハト派。前回3/1タカ派発言。
(過去の発言:1/8, 1/18, 1/19, 2/5, 2/9, 2/16, 2/28, 2/29, 3/1, 3/4)
アトランタ連銀総裁、7-9月に1回利下げ後は休止すると予想(Bloomberg)
【考察】市場利下げ織り込みに対して、1回利下げ後は休止はタカ派発言。
<まとめ>
東京マーケット:
日足始値150.14
東京オープン直後は3/2政府「デフレ脱却」表明の検討報道の影響を受けてか、日銀政策修正警戒感から東京安値149.84へ下落。その後、日本株上昇リスクオンに連れて東京高値150.32へ到達。
きょうの国内市況(3月4日):株式、債券、為替市場(Bloomberg)
欧米マーケット:
欧州オープン直前に日通し高値150.40を付け、1H足レジサポート150.32かつ4H足20MAに戻され揉み合いながらも、日足高値150.70へ上昇。引けに掛けて材料不足で揉み合い。
日足終値150.52
【米国市況】株は3日ぶり反落、重要データ控え-ドル150円半ば付近(Bloomberg)
ファンダメンタルズ材料とドル円の関係
通貨強弱
・ドル売り優勢
買い:今週の米国社債発行織り込み、米国ボスティック・アトランタ連銀総裁のタカ派発言
売り:先週末3/1米国ISM製造業景気指数の影響、米国株下落、原油先物価格下落
・円売り優勢
買い:3/2政府「デフレ脱却」表明の検討報道、原油先物価格下落
売り:日本株上昇、林官房長官のデフレ脱却否定発言
政府が「デフレ脱却」表明を検討、賃上げや物価見極め判断-報道(Bloomberg)
政策金利市場織り込み
現行FRB政策金利525~550bps
2024年FOMC市場織り込み(CME FedWatch Tool)
3月20日公表:25bp引き下げ3.0%、据え置き97.0%
5月1日公表:25bp引き下げ21.0%、据え置き78.4%
合計利下げ:25bps×4回=100bps → 政策金利425~450bps相当
テクニカル分析
トレード
- 月足:3月陽線形成中。三尊右肩付近
- 週足:2/26週、陰線。上昇トレンド。BB+1σ付近から戻り売り強く滞留。
- 日足:3/1上長ヒゲピンバー。押し安値付近。よって3/4は押し目買い優位
- 4H足:レンジ。BB-1σ付近。
- 1H足:レンジ。BB-2σ付近。
- 15M足:下降チャネル。BB-2σ付近。
【シナリオ】
①ロング
(A)4H足サポート149.985付近へ下落→ダウ転換上昇→目標1H足レジスタンス150.200
(B)1H足レジスタンス150.322かつ1H足20MAをダウ上昇→目標4H足レジスタンス150.642
②ショート
(C) (A)後、4H足サポート149.985をダウ下落→目標1H足サポート150.782
(D)4H足レジスタンス150.642付近へ上昇→ダウ転換下落→目標1H足サポート150.322
3月通算:1勝0敗、勝率45.0%、獲得Pips +9.9
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