2024年2月5日(月)ドル円戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

<注目材料>
(1)2/2の欧米マーケット影響
米国雇用統計がサプライズの強い数値、米国ミシガン大学消費者信頼感指数確報値・インフレ予測も強い数値、更に3月FOMC利下げ観測否定にも関わらず経済への楽観視から米株上昇リスクオンも加わり日足高値148.59へ急騰。日足終値148.39

(2)経済指標
・米国PMI確報値(サービス業、総合)
・米国ISM非製造業景気指数

(3)要人発言
・FRB要人(特にパウエルFRB議長ニュース番組出演)

(4)その他
・五十日仲値
・中東地政学リスクオフ
【債券週間展望】長期金利は上昇か、米金利反発や日銀オペ減額を警戒(Bloomberg
来週のドル・円は下落か、日米金利差縮小の流れ-需給面で円買い意識(Bloomberg
日銀マイナス金利解除の判断材料に、市場の注目集める24年春闘(Bloomberg

本日注目材料は4点。
①先週2/2米国雇用統計の影響
サプライズの強い数値だったことで3月FOMC利下げの可能性はほぼ消滅。それにも関わらず米株上昇リスクオン。従って、本日もドル円上昇優位と推測します。

②パウエルFRB議長ニュース番組出演
インフレリスク、利下げ見通し、経済、銀行システムに関する質問に答えるとのこと。

③米国経済指標
注目は米国ISM非製造業景気指数。1/31FOMC公表・パウエルFRB議長会見「持続的にインフレ2%達成の確信得られるまで利下げない」発言を受けて、注目度の高い経済指標に素直に反応しやすい地合い。従って、強い数値ならドル円上昇、弱い数値なら下落と推測します。

④中東地政学リスクオフ
米軍報復が開始されたことで原油先物価格上昇、安全資産米国債買い、リスクオフ円買いによる材料交錯が生じるため、どの材料の影響が強いか見極め必要。基本的には原油先物価格上昇によりドル円上昇しやすいと考えます。

マーケットの動き

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

東京マーケット(9:00~15:00)

9:00~ 要人発言:BSニュース番組「60ミニッツ」出演(事前収録)
米国パウエルFRB議長
:政策スタンスは中立。前回1/31FOMC公表後の会見はタカ派発言。
(過去の発言:10/210/1911/111/912/112/13, 1/31, 2/5)
FRBは拙速な利下げに伴う危険性を懸念-パウエル議長がTV出演(Bloomberg

【考察】1/31FOMC公表後の会見と内容変わらずタカ派発言。但しサプライズなし。日通し高値148.83を付けたものの、米国雇用統計発表前の収録だったことでドル円反応薄。

9:55 五十日仲値
仲値に向けて実需勢のドル買い円売り、仲値通過後にドル売り円買いの傾向多いものの、逆の動きになることもあり。

欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(23:30~30:00)

20:31 米国主要企業決算
キャタピラー
売上高:前回168.1億ドル、予想171.0億ドル、結果170.7億ドル(△)
EPS:前回5.52ドル、予想4.75ドル、結果5.23ドル(○)
キャタピラー、利益が市場予想を上回る-エネ・輸送部門の販売好調で(Bloomberg

22:00~要人発言
米国カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁(2024年FOMC投票権なし)
:政策スタンスはタカ派。前回11/7はタカ派発言。
(過去の発言:10/1010/1811/3, 11/7, 2/5, 2/6)
カシュカリ総裁、利下げ待つ「時間できた」-中立金利上昇の可能性指摘(Bloomberg

【考察】タカ派発言(寄稿文)。しかし、ドル円反応薄。1/31FOMC公表、2/2米国雇用統計を経て、3月FOMCは政策金利据え置きが市場コンセンサス。
市場の注目は5月FOMCの利下げ有無に移っているものの、4月日銀金融政策決定会合ではマイナス金利解除観測が高まっており、5月FOMC利下げ観測後退につながる強い経済指標やFRB要人発言がでない限り、日米金利差縮小の可能性が見えている中では動きにくい展開か。

23:45 経済指標
米国PMI確報値
(速報値発表日:2/213/244/215/236/237/248/239/2210/2411/2412/151/24
基準50。景気先行性高いため注目度高い。速報値は確報値より注目度高い。
サービス業:前回52.9、予想52.9、結果52.5(×)
総合:前回52.3、予想52.3、結果52.0(×)

【考察】弱い数値。ドル円下落。

24:00 経済指標
米国ISM非製造業景気指数(ISM Report On Business
(過去の発表日; 2/33/34/55/36/57/68/39/610/411/312/5, 1/5, 2/5)
景気の先行指標として注目度大。
基準50、前回50.6(改定)、予想52.0、結果53.4(◎)

【考察】強い数値。ドル円上昇。

24:05~要人発言
米国グールズビー・シカゴ連銀総裁(2024年FOMC投票権なし)
:政策スタンスは中立。前回2/2は金利見通しに関する発言なし
(過去の発言:12/112/1512/1712/1812/201/111/121/19, 2/2, 2/5)
シカゴ連銀総裁、良好なインフレデータがさらに必要-利下げ前に(Bloomberg

【考察】2/2米国雇用統計の強い数値を受けても、データ次第で3月FOMCでの利下げ排除なしはハト派発言。但し、更にデータ必要はタカ派発言。

28:00~要人発言
米国ボスティック・アトランタ連銀総裁(2024年FOMC投票権あり)
:政策スタンスはハト派。前回1/19はタカ派発言。
(過去の発言:11/311/911/1011/2912/1512/191/81/18, 1/19, 2/5)
「賃金上昇率はより正常なパターンに戻りつつある」

【考察】金利見通しに関する発言なし

<まとめ>
東京マーケット:
日足始値148.39
注目された米国パウエルFRB議長のTV出演は、1/31FOMC公表後の会見と内容変わらずタカ派発言。但しサプライズなし。日通し高値148.83を付けましたが、米国雇用統計発表前の収録だったことでドル円反応薄。2/2米国雇用統計がサプライズの強さだったことでドル円上昇継続が想定されましたが、日足レジスタンス148.50付近へ急騰したことでロング勢の決済も入りやすく揉み合い展開。

欧米マーケット:
欧州オープン前、日足安値148.27を付けた後も日足レジスタンス148.50付近で揉み合い継続。
注目の米国ISM非製造業景気指数の強い数値、米国グールズビー・シカゴ連銀総裁のハト・タカ派発言交錯するもタカ派発言で日足高値148.90へ到達。
日足終値148.70

【米国市況】国債と株が下落、強い統計と当局者発言で-148円台後半(Bloomberg

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

(Trading View)

通貨強弱

・2/5ドル買い優勢
ドル買い:米国カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁タカ派発言、米国ISM非製造業景気指数、米国グールズビー・シカゴ連銀総裁タカ派発言
ドル売り:米国PMI確報値の弱い数値、原油先物価格下落

・2/5円買い優勢
円買い:株下落リスクオフ、原油先物価格下落
円売り:

Currency Strength Chart

米国債イールドカーブ

2/5(月)は2/2(金)に対しベア(短期金利上昇、長期金利上昇)、逆イールド縮小。ドル買い材料(U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY)

2024年FOMC市場織り込み(CME FedWatch Tool)、現行FRB政策金利525~550bps
3月20日公表:25bp引き下げ16.5%、据え置き83.5%
5月1日公表:25bp引き下げ54.8%、据え置き3.58%
合計利下げ:25bps×5回=125bps → 政策金利400~425bps相当

テクニカル分析

トレード

  • 月足:2月陽線形成中。三尊右肩付近。
  • 週足:1/29週、下ヒゲピンバー陽線確定。20MAに対しレジサポ形成し上昇トレンド。2/5週は上昇優勢。但し、再度20MAへの下押しの可能性あり。
  • 日足:2/3大陽線。レンジ。BBスクイーズ。
  • 4H足:上昇トレンド。BBエクスパンション。
  • 1H足:上昇トレンド。BBスクイーズ。
  • 15M足:レンジ。BBスクイーズ。

【シナリオ】
①ロング
(A)1H足サポート148.229付近へ下落→ダウ転換上昇→目標1H足レジスタンス148.544
(B)1H足サポート147.874又は1H足20MA付近へ下落→ダウ転換上昇→目標1H足レジスタンス148.229

②ショート
(C) (A)後、1H足サポート148.229をダウ下落→目標1H足サポート147.874

2月通算:0勝1敗、勝率0.0%、獲得Pips -17.0

(Trading View)

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