ファンダメンタルズ分析
注目材料
１．経済指標
・日銀、国債買入オペ通知
・米国小売売上高
・米国鉱工業生産指数、米国設備稼働率
・米国アトランタ連銀GDP Now
・米国20年債入札
・加中銀政策金利
２．要人発言
・米国トランプ大統領
・米国パウエルFRB議長
３．その他
・地政学リスクオフ（中東、ウクライナ・ロシア）
・スワップ３倍デー
マーケット動向
経済指標評価
(前回かつ予想より良い：◎、予想以上：〇、予想より悪い：△、前回かつ予想より悪い：×)
東京マーケット前
6:42 報道
エヌビディア「Ｈ20」も対象、米の対中輸出規制－半導体株が軒並み安（Bloomberg）
【考察】米中貿易戦争悪化、景気減速懸念リスクオフ
東京マーケット(9:00~15:30)
8:10～要人発言
米国クックFRB理事
：政策スタンスは中立。
（過去の発言：11/20, 1/6, 4/3, 4/16）
【考察】経済や金融政策へのコメントなし
10:10 経済指標
日銀、国債買入オペ通知（日本銀行）（日銀、オペレーション）
（発表日：3/5, 3/11, 3/17, 3/24, 3/28, 4/2, 4/9, 4/16, 4/21, 4/25）
1～3年債：前回2750億円、予想2750億円、結果2750億円（○）
3～5年債：前回2750億円、予想2750億円、結果2750億円（○）
5～10年債：前回3250億円、予想3000億円、結果3000億円（○）
25年超債：前回750億円、予想750億円、結果750億円（○）
【考察】据え置き
欧州マーケット(16:00~25:00)
NYマーケット(22:30~29:00)
17:28 要人発言
中国、協議に応じる用意－米国が敬意示し交渉責任者指名なら（Bloomberg）
【考察】米中貿易戦争緩和期待。
17:53 報道
日銀、25年度成長率下方修正の可能性 米関税措置受け＝関係筋（Reuters）
【考察】日銀早期利上げ観測後退
19:20～要人発言
米国トランプ大統領
トランプ大統領が関税協議参加へ、訪米の赤沢氏と－「良い結果」期待（Bloomberg）
20:12 報道
日本公的年金基金、外国株投資ベンチマークから中国株除外
21:30 経済指標
米国小売売上高
個人消費が米国GDPの約2/3を占めており、その動向を表す小売売上高の注目は高い。米国個人消費や米国消費者信頼感とも相関性があることからも重要な指標。特にコア指数が重要視されます。
（過去の発表日; 1/16, 2/14, 3/17, 4/16）
総合前月比：前回0.2%（改定-）、予想1.4%、結果1.4%（○）
コア前月比（自動車やガソリンなど価格変動が大きい項目を除外）：前回0.3%（改定0.7）、予想0.4%、結果0.5%（○）
コントール前月比（自動車、ガソリン、外食、建築資材など、ボラティリティの高い項目をさらに広範囲に除外）：前回1.0%（改定-）、予想0.6%、結果0.4%（×）
米小売売上高、２年ぶり大幅増加－関税引き上げ前に自動車購入急増（Bloomberg）
【考察】
発表前：リスクオフの流れを引き継いで日足安値142.04を付けた後、「中国、米国敬意示すなら協議用意」発言、「日銀、25年度成長予測下方修正」報道が伝わり上昇。直前142.67。
発表後：強弱混在。ドル円乱高下。
21:33 要人発言
中国
「最後まで闘う」
22:15 経済指標
米国鉱工業生産指数
鉱工業部門の生産動向を数値化したもので景気実態を把握する速報性に優れることから注目度が高い。
前回0.7%（改定）、予想-0.3%、結果-0.3%（○）
米国設備稼働率
生産能力に対する実際の生産量の比率。設備投資とインフレの先行指標であることから注目度高い。
前回78.2%（改定）、予想78.0%、結果77.8%（×）
22:45 要人発言
加中銀
政策金利：前回2.75%、予想2.75%、結果2.75%（○）
カナダ中銀、金利据え置き－トランプ関税の行方見極め「慎重」姿勢（Bloomberg）
25:00～要人発言
米国ハマック・クリーブランド連銀総裁（2025年FOMC投票権なし）
：政策スタンスはタカ派。
（過去の発言：2/27, 2/28, 4/9, 4/16）
クリーブランド連銀総裁、金利据え置きに強い根拠－不透明感強い（Bloomberg）
【考察】タカ派発言。
25:11～要人発言
米国、70か国以上の貿易交渉で中国の迂回輸出禁止要求
狙いは中国包囲網、トランプ政権は貿易相手国に関税妥協の見返り要求（Bloomberg）
【考察】米中貿易戦争激化リスクオフ
24:27 経済指標
米国アトランタ連銀GDP Now（US Atlanta Fed）（Investing.com）
米国アトランタ連銀が各種経済指標を基に算出した米国実質GDPの先行指標です。比較的精度が高いことから市場の注目度が上がっています。
（発表日：4/1, 4/3, 4/16, 4/17, 4/25, 4/29, 4/30）
Q1：前回-2.8%、予想-2.8%、結果-2.2%（◎）
26:00 経済指標
米国20年債入札（Upcoming Auctions）
「最高落札利回り低い、応札倍率高い、テールが短い→入札好調→国債価格上昇→利回り低下→ドル売り材料」
「最高落札利回り高い、応札倍率低い、テールが長い→入札不調→国債価格低下→利回り上昇→ドル買い材料」
「国債入札→市場へ国債供給イベント→国債価格下落→利回り上昇」にもなりやすいことから、「入札前から織り込み→利回り上昇→ドル買い」や「入札通過→Sell the factドル売り」が生じることもあります。
発行額（Offering Amount）：130億ドル
最高落札利回り（High Yield）：前回4.632%、結果4.810%（×）
応札倍率Bid to Cover Ratio, 応札額/発行額）：前回2.78倍、結果2.63倍（×）
外国中銀など間接入札者の落札比率（Indirect Bidder）：前回68.8%、結果70.7%（◎）
テール(Bid利回りと落札利回りの差)：前回-1.4bps、結果-0.4bps（×）。4.810-4.814=-0.004
WI：4.814%
【考察】入札不調。
26:30～要人発言
米国パウエルFRB議長
：政策スタンスは中立。
（発言：3/7, 3/19, 4/4, 4/17）
パウエル議長、関税が持続的インフレ招かぬようＦＲＢは注力へ（Bloomberg）
【考察】タカ派発言。関税リスク懸念発言。米国トランプ大統領の利下げ圧力に反し、かつトランプ関税で混乱している市場失望の為のためかリスクオフ発生。
＜まとめ＞
東京マーケット
日足始値143.21
取引開始後、「米国政府、エヌビディアH20半導体の対中輸出規制通知」が伝わると日足高値143.28を付けてからはリスクオフが高まり、日通し安値142.10へ急落して引けました。
【日本市況】超長期金利が急低下、補正見送りと米関税不透明－株下落（Bloomberg）
欧米マーケット
欧州オープン後もリスクオフの流れを引き継いで日通し安値142.04を付けましたが、「中国、米国敬意示すなら協議用意」発言が伝わる直前に142.96へ急上昇。
米国小売売上高、米国鉱工業生産指数・設備稼働率は強弱混在でドル円乱高下。
その後「米国、貿易交渉で中国の迂回輸出禁止要求」発言でリスクオフが優勢となり、米国パウエルFRB議長のタカ派発言・関税リスク懸念発言で市場失望の為かリスクオフが一層強まり日足安値141.64へ急落して引けました。
日足終値141.86
【米国市況】株大幅安、ＦＲＢプット期待しぼむ－141円65銭に円上昇（Bloomberg）
ファンダメンタルズ材料とドル円の関係
通貨強弱
＜ドル売り優勢＞
買い材料：
・米国ハマック・クリーブランド連銀総裁、米国パウエルFRB議長のタカ派発言
売り材料：
・米国トランプ関税→貿易戦争激化→ドル信認低下
ドルが新たな「犠牲者」に－世界的な貿易戦争激化で信認脅かされる（Bloomberg）
・米国パウエルFRB議長のタカ派、関税リスク懸念発言→米国トランプ大統領の利下げ圧力に反し、かつトランプ関税で混乱している市場失望の為のためかリスクオフ
＜円買い優勢＞
買い材料：
・米国政府、エヌビディアH20半導体の対中輸出規制通知→米中貿易戦争悪化、景気減速懸念リスクオフ
・「米国、貿易交渉で中国の迂回輸出禁止要求」発言
・米国パウエルFRB議長のタカ派、関税リスク懸念発言→米国トランプ大統領の利下げ圧力に反し、かつトランプ関税で混乱している市場失望の為のためかリスクオフ
・2025年3月調査想定為替レート上期147.17（日本銀行、短観）以下推移→日本企業業績悪化、リスクオフ（円キャリー巻き戻し）
売り材料：
・日銀、国債買入オペ通知
・「中国、米国敬意示すなら協議用意」発言→米中貿易戦争緩和期待リスクオン
・日銀、25年度成長予測下方修正報道→日銀早期利上げ観測後退
・構造的円売り（日本実質金利マイナスで金融緩和環境継続、新NISA等海外投資急増、デジタル赤字増加等、骨太方針の家計支援で財政支出増）
・その他円売り（航空燃料不足、パイロット不足、クレジットカード利用赤字によるインバウンド関連の旅行収支悪化懸念）
政策金利市場織り込み
・FRB：現行政策金利4.25-4.50%
FOMC市場織り込み（CME FedWatch Tool）
次回5月7日（水）公表：据え置き（81.4→83.7%）、0.25%引き下げ（18.6→16.3%）
2025年利下げ観測：0.25%×2回=0.50% → 政策金利3.75～4.00%相当
・日銀：現行政策金利0.50%
市場織り込み（東京短資株式会社）
次回5月1日（木）公表：0.25%引き上げ（1→1%）
テクニカル分析
トレードシナリオと結果
- 月足：4月陰線形成中。レンジ。押し安値付近。
- 週足：4/14週、陰線形成中。下降トレンド。押し安値付近。
- 日足：4/15陽線。下降トレンド。
- 4H足：三角持ち合い
- 1H足：三角持ち合い
- 15M足：レンジ
【シナリオ】
①Long
(A)1H足押し安値143.091付近へ下落→転換上昇→目標1H足レンジ高値143.497
(B)1H足レンジ高値143.497をダウ上昇→目標1H足レンジ高値144.121
②Short
(C)1H足押し安値143.091をダウ下落→目標1H足レンジ安値142.723
(D)1H足レンジ安値142.723をダウ下落→目標1H足レンジ安値142.406
本日：１勝２敗、-12.7pips
4月通算：8勝8敗、勝率50.0%、RR1.90 、+181.2pips
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