ファンダメンタルズ分析
本日のシナリオ
<注目材料>
(1)6/15の欧米マーケット影響
前日FOMCのタカ派姿勢を受けて米国債利回りの逆イールドが急速に進行し景気後退懸念でドル円下落、更にECB理事会・ラガルド総裁のタカ派姿勢でユーロ買いドル売り、米国経済指標は強弱交錯であったが総じて弱い数値でドル円下落継続。
総じてドル売り円売りでドル下落幅が大きくドル円下落。
(2)経済指標
・日銀政策金利
・米国ミシガン大学消費者信頼感指数速報値、インフレ予測
(3)要人発言
・政府日銀要人の円安牽制
・日銀金融政策決定会合声明
・植田日銀総裁
・米国ウォラーFRB理事
(4)その他
・日銀会合公表直前の関連報道(前回あり)
・ウクライナ情勢緊迫化(地政学リスクオフ)
6/16の最大の注目は日銀金融政策会合・植田総裁会見。市場予想通りハト派ならドル円急騰。サプライズのタカ派姿勢あればドル円急落。
前日、ドル円急落したことで上昇しやすい地合い。
それでも142付近まで急騰するようなことがあれば、政府日銀要人の円安牽制への警戒感も高まり上値が重くなりそう。
また、米国ミシガン大学消費者信頼感指数速報値・インフレ予測にも注目。
日銀会合注目点:上振れ物価の先行きと政策展開、大規模緩和は継続へ(Bloomberg)
日銀、物価・賃金動向を議論 きょう会合結果公表(日本経済新聞)
(ドル円動き例)
マーケットの動き
経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)
東京マーケット前
東京マーケット(9:00~15:00)
9:44~要人発言
為替相場の過度な変動望ましくない、注意深く見ていく-鈴木財務相(Bloomberg)
【考察】円安牽制発言でドル円下落。
11:47 経済指標
日銀政策金利6月度(日本銀行)(過去の発表日:1/28, 3/18, 4/28, 6/17, 7/21, 9/22, 10/28, 12/20, 1/18, 3/10, 4/28, 6/16)
前回-0.1%、予想-0.1%、結果-0.1%(○)
11:48~要人発言
日銀金融政策決定会合声明6月度
「粘り強く金融緩和継続」
日銀が大規模金融緩和の継続を決定、物価見通しも維持-円が下落(Bloomberg)
【考察】
発表前:日経平均株価下落のリスクオフや鈴木財務相の円安牽制発言により、ドル円15M足下降チャネルで推移。
発表後:サプライズなく予想通りの政策金利維持・ハト派発言で下降チャネルブレイクしてドル円上昇。
15:35~ 要人発言
植田日銀総裁
「金融緩和継続」
物価見通し、大きく変われば政策変更につながる可能性-日銀総裁(Bloomberg)
【考察】予想通りのハト派発言でドル円上昇継続。
欧州マーケット(16:00~25:00)
NYマーケット(22:30~29:00)
20:45~要人発言
ウォラー理事、一部銀行巡る懸念で政策に変更あってはならない(Bloomberg)
【考察】タカ派発言でドル円上昇。
22:00~要人発言
米国バーキン・リッチモンド連銀総裁(2023年FOMC投票権なし)
バーキン総裁、追加措置に異存なし-堅調な米経済減速させるため(Bloomberg)
【考察】タカ派発言でドル円上昇継続。
23:00 経済指標
米国ミシガン大学消費者信頼感指数速報値6月度(過去の速報値発表日;9/16, 10/14, 11/11, 12/9, 1/13, 2/10, 3/17, 4/14, 5/12, 6/16)
米国コンファレンスボード消費者信頼感指数に先行して発表されるため注目度は高い。米国GDPの約70%を占める個人消費の動向を確認できる。
前回59.2、予想60.0、結果63.9(◎)
米国ミシガン大学インフレ予測
1年先:前回4.2%、予想4.2%、結果3.3%(×)
5年先:前回3.1%、予想3.1%、結果3.0%(×)
米1年先のインフレ期待、2021年以来の低水準-ミシガン大調査(Bloomberg)
【考察】消費者信頼感指数は強く、インフレ予測は弱く交錯。消費者信頼感指数が材料視されドル円上昇継続。
23:22~要人発言
露プーチン大統領
「最初の核兵器をベラルーシに移送」
【ウクライナ】ロシアがベラルーシに核兵器、アフリカ首脳キーウ入り(Bloomberg)
【考察】ウクライナ情勢緊迫化の地政学リスクオフでドル円下落。だが一時的。
24:00 要人発言
FRB、信用状況の引き締まりが米成長の重しにも-金融政策報告(Bloomberg)
【考察】タカ派内容でドル円上昇継続
28:30 経済指標
IMM通貨先物6/13時点(ポジション推移)
円ショート縮小
【考察】円買い材料だが前週比+0.8%で小幅。
<まとめ>
東京マーケット:
日銀が金融政策の維持でドル円上昇。
ドル140円前半、ユーロ上昇や米金利低下で円安一服-日銀会合無風か(Bloomberg)
日経平均、一時200円超安 衆院解散見送りで売り先行(日本経済新聞)
【日本市況】円全面安、日銀緩和策維持で金利低下-株価が高値更新(Bloomberg)
欧米マーケット:
東京マーケットの影響を引き継ぎ強い円売り、FRB要人のタカ派発言でドル円上昇継続。
【米国市況】S&P500種が反落、週間では5週連騰-ドル142円に接近(Bloomberg)
ファンダメンタルズ材料とドル円の関係
米国債イールドカーブ
6/16(金)は6/15(木)に対してベア(短期金利上昇、長期金利上昇)、逆イールド拡大のドル買い・売り材料交錯。
FOMCの利上げ幅見通し(CME FedWatch Tool)
7月度:据え置き25.6%。25bps引き上げ74.4%。
テクニカル分析
トレード
- 月足:6月陰線形成中。
- 週足:6/12週、陽線形成中。上昇トレンド。
- 日足:6/15上ヒゲピンバー陽線。三角持ち合いブレイクだがボリンジャーバンド+2σから大きな戻し。
- 4H足:レンジ。
- 1H足:下降トレンド。
- 15M足:レンジ。
【シナリオ】
①ロング
(A)4H足サポート140.089付近まで下落→1H足レジスタンス140.341をダウ上昇→目標1H足レジスタンス140.652
(B)1H足レジスタンス140.652をダウ上昇→目標ラウンドナンバー141.000
②ショート
(C) (A)後、4H足サポート140.089かつ4H足20MAをダウ下落→目標4H足サポート139.361
【前提】
目標:リスクリワード2.0以上、値幅20pips以上。しかし、目標到達付近で反発して15M足ダウ転換生じれば早めにT/Pする。
経済指標、要人発言や報道で大きく動いた際はレジサポなくともエントリー。
トレード1
140.652をダウ上昇→(B)ロング
ロング:140.723
T/P:140.002
獲得pips:+27.9
6月通算:6勝2敗、勝率75.0%、平均RR 2.12、獲得Pips +125.6
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