2023年4月28日(金)ドル円初心者戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

<注目材料>
(1)4/27の欧米マーケット影響
注目されていた米国経済指標は強弱入り交じり。初動は実質GDPのサプライズの弱い数値も材料視されて乱高下。しかし、総じて強い数値であることから、上昇継続し日足高値134.20を付けた。

しかし、米国住宅販売保留指数が弱い数値となったことで一転下落、更に米国7年債入札好調で133.892まで下落。その後、揉み合いとなり日足終値133.98で引け。

一時的に134.00上抜けたものの、材料不足で134.00台をキープできず。

(2)経済指標
・米国雇用コスト指数 第1四半期
・米国個人所得、個人支出
・米国PCEデフレータ
・米国シカゴ購買部協会景気指数
・米国ミシガン大学消費者信頼感指数確報値、インフレ予測

(3)要人発言
・日銀金融政策決定会合声明
・日銀展望レポート
・植田日銀総裁
・FEDウォッチャーであるWSJ紙のニック・ティミラオス氏(Twitter):ブラックアウト期間のため、いつもの様に発言や記事に要注意。

(4)その他
・米国主要企業決算
・欧米金融システム不安に関する要人発言や報道
・月末ロンドンフィックス

4/28は、固い上値134.00と下値133.00を日銀金融政策決定会合・植田日銀総裁会見、または米国経済指標(特にPCEデフレータ)でブレイクしてトレンド発生に期待したい。
ドル円動き例

マーケットの動き

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

8:30 経済指標
東京消費者物価指数4月度(Bloomberg
全国消費者物価指数の先行指標で日本国内のインフレが進んでいる中で注目度が高まっている。
前年比:前回3.3%(改定)、予想3.3%、結果3.5%(◎)
コア前年比:前回3.2%(改定)、予想3.2%、結果3.5%(◎)
コアコアCPI前年比:前回3.4%(改定)、予想3.5%、結果3.8%(◎)

【考察】インフレ高進→日銀利上げ期待→円買いドル円下落

8:30 経済指標
日本雇用統計3月度
完全失業率:前回2.6%、予想2.6%、結果2.8%(×)
有効求人倍率:前回1.34倍、予想1.34倍、結果1.32倍(×)

8:50 経済指標
日本鉱工業生産速報値3月度(日本経済新聞
前月比:前回4.6%、予想0.3%、結果0.8%(○)
前年比:前回-0.5%、予想-1.3%、結果-0.7%(○)

東京マーケット(9:00~15:00)

9:55 実質月末・週末五十日仲値(4/30休場につき)
仲値に向けて実需勢のドル買い円売り、仲値通過後にドル売り円買いの傾向多いものの、逆の動きになることもあり。

10:30 報道
「日銀、長期緩和のレビュー実施、先行き指針修正」(日本経済新聞

【考察】会合公表直前報道で政策修正への警戒のためか133.61まで急落。しかし、報道内容はサプライズではないことから直ぐに全戻しで134.30まで上昇。

13:00 経済指標
日銀政策金利4月度(日本銀行)(過去の発表日:1/283/184/286/177/219/2210/2812/201/18, 3/10, 4/28)
前回-0.1%、予想-0.1%、結果-0.1%(○)

13:06 要人発言
日銀金融政策決定会合声明4月度(Bloomberg
現状維持の予想だがサプライズの緩和縮小に踏み切る可能性に警戒。
「金融政策運営について1年から1年半程度の時間かけ多角的にレビュー」

発表前:12:00過ぎても声明発表がなく、政策修正の思惑で一時133.34まで下落。
発表後:金融緩和継続のハト派発言、かつ時間を掛けてレビューの文言追加によって政策修正期待が後退。政策修正思惑が交錯していたなか、一瞬133.84から133.38まで急落したものの、一気に135.14まで急騰。

13:17 要人発言
日銀経済・物価情勢の展望(展望レポート)(Bloomberg

【考察】CPI見通し上方修正。円買い材料だが、会合声明のハト派発言の影響強くドル円急騰継続。

15:35~ 要人発言
植田日銀総裁(Bloomberg
「拙速な引き締めは物価目標が達成できないリスクある」
「インフレ2%まではイールドカーブ・コントロールを続ける」

【考察】金融緩和の副作用への言及ありながらも、総じて金融緩和継続のハト派発言でドル円上昇継続。135.76まで上昇。

欧州マーケット(16:00~25:00)
NYマーケット(22:30~29:00)

21:30 経済指標
米国雇用コスト指数 第1四半期(Bloomberg
指数の上昇は消費者物価指数や個人所得の増加につながる可能性が高い。最近はFRBも注目している指標と明言
前期比:前回1.0%(改定1.1)、予想1.1%、結果1.2%(◎)

21:30 経済指標
米国個人所得3月度:前回0.3%(改定)、予想0.1%、結果0.3%(○)
米国個人支出3月度:前回0.2%(改定0.1)、予想-0.2%、結果0.0%(○)

21:30 経済指標
米国PCEデフレータ3月度(過去の発表日:8/269/3010/2812/112/231/272/24, 3/31, 4/28)(Bloomberg
強い数値なら、「インフレへの警戒感が高まり→FF金利のターミナルレート上昇する可能性→ドル買いドル円上昇」

前年比:前回5.0%(改定5.1)、予想4.1%、結果4.2%(○)
前月比:前回0.3%(改定)、予想0.1%、結果0.1%(○)
コア前年比:前回4.6%(改定4.7)、予想4.5%、結果4.6%(○)
コア前月比:前回0.3%(改定)、予想0.2%、結果0.3%(○)

【考察】強い数値だが、5月FOMC利上げ織り込み済みであり、かつ既に3円上昇しているためかSell the factの動き。しかし、強い数値に変わりはない為、小幅下落から再上昇。

22:45 経済指標
米国シカゴ購買部協会景気指数4月度
米国ISM製造業景気指数の前営業日に発表される同指標の先行指標。
基準50、前回43.8(改定)、予想43.2、結果48.6(◎)

23:00 経済指標
米国ミシガン大学消費者信頼感指数確報値4月度(過去の速報値発表日;9/1610/1411/1112/91/132/103/17, 4/14)(Bloomberg
米国コンファレンスボード消費者信頼感指数に先行して発表されるため注目度は高い。米国GDPの約70%を占める個人消費の動向を確認できる。
前回63.5、予想63.5、結果63.5(○)

米国ミシガン大学インフレ予測確報値4月度
1年先:前回4.6%、予想4.6%、結果4.6%(○)
5年先:前回2.9%、予想2.9%、結果3.0%(◎)

【考察】強い数値で直前に下落した分を全戻しの上昇

24:00 月末ロンドンフィックス

28:30 経済指標
IMM通貨先物(4/25時点)(ポジション推移
円ショート拡大

【考察】円売り材料。

<まとめ>

東京マーケットオープン前:
日足始値133.98。東京消費者物価指数の強い数値で133.73まで下落。

東京マーケット:
始値133.81。日経平均株価指数ギャップアップスタートでリスクオンのドル円上昇。日銀金融政策決定会合声明のハト派発言で強烈な円売り主導でドル円急騰。終値134.99。

欧州マーケット:
東京クローズ後からの植田日銀総裁会見でもハト派発言によってドル円上昇継続。欧州始値135.65。しかし、欧州に入ってからは勢い低下し上昇チャネルで推移。
注目の米国PCEデフレータは強い数値であったが、5月FOMC利上げ織り込み済みであり、かつ既に3円上昇しているためかSell the factの動きで136.43から135.84まで下落。

NYマーケット:
始値135.99。
米国シカゴPMIとミシガン大学消費者信頼感指数・インフレ予測確報値の強い数値で日足高値135.56まで上昇。その後、月末・週末であることから、一部決済が入ったようで揉み合いながらチャネルで推移し。終値136.24。

日足終値136.31で引け。136円台をキープしたことは来週も上昇優位と推測。

(Trading View)

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

通貨強弱

NYマーケットクローズ時点の通貨強弱

  1. NZD(資源国リスクオン通貨):
  2. GBP(リスクオン通貨):
  3. CAD(資源国[産油国]リスクオン通貨):
  4. CHF(リスクオフ通貨):
  5. USD(基軸通貨):
  6. EUR(リスクオン通貨):
  7. AUD(資源国リスクオン通貨):
  8. JPY(リスクオフ通貨):日銀金融政策決定会合・総裁会見のハト派発言で日銀金融緩和策が長期化するとの観測から強烈な売り

米国債イールドカーブ

4/28(金)は4/27(木)に対してブル(短期金利低下、長期金利低下、逆イールド拡大)でドル売り材料。
ドルインデックス日足陽線はイールドカーブと関係なく月末調整買いの可能性あり。

*逆イールドはリセッションのサイン(Bloomberg)、逆イールド拡大(Bloomberg

5月FOMCの利上げ幅見通しは、据え置きが19.8%、25bpsが80.2%。(CME FedWatch Tool

テクニカル分析

トレード

  • 月足:4月陽線形成中。
  • 週足:4/24週、陰線形成中。
  • 日足:4/27陽線。上昇チャネル内で下降ダウ形成。20MAとチャネル下限を抜ければ、押し安値132.53まで下落見込み。
  • 4H足:下降チャネル。20MA付近まで上昇後、再び下落に転じる可能性あり。
  • 1H足:上昇チャネル。
  • 15M足:レンジから下降トレンドに移行しつつあり。

【シナリオ】
①ロング
(A)1H足レジスタンス134.124かつ200MAをダウ上昇→目標4H足レジスタンス134.497

②ショート
(B)1H足サポート133.916かつ20MAをダウ下落→目標4H足サポート133.524
(C)日足20MAかつ1H足サポート133.172をダウ下落→目標日足サポート132.575

【前提】
目標:リスクリワード2.0以上、値幅20pips以上。しかし、目標到達付近で反発して15M足ダウ転換生じれば早めにT/Pする。
経済指標、要人発言や報道で大きく動いた際はレジサポなくともエントリー。

4月通算:13勝13敗、勝率50.0%、平均RR 2.02、獲得Pips +189.7

(Trading View)

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