2024年10月22日(火)ドル円戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

1.経済指標
・日銀、基調的なインフレ率を捕捉するための指標
・米国リッチモンド連銀製造業指数

2.要人発言
・政府日銀円安牽制発言
・FRB

3.その他
・国際通貨基金(IMF)、世界銀行年次総会(10/21~26)
・地政学リスクオフ(中東、ウクライナ・ロシア)

4.参考情報
最近の相場を動かす主な材料は、①米国労働市場、②インフレ、③米国経済成長、④地政学リスク、⑤米国大統領選挙、⑥円キャリー取引(促進or巻き戻し)に分類できます。

5.本日の注目材料
(1)米国経済指標
注目度の高い指標なし。

マーケット動向

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

6:25~要人発言
米国シュミッド・カンザスシティ連銀総裁(2024年FOMC投票権なし)
(過去の発言: 5/158/9, 8/22, 10/22)
:政策スタンスはタカ派。前回8/22タカ派発言
一段と緩慢なペースでの米利下げを支持-カンザスシティー連銀総裁(Bloomberg

【考察】緩慢ペース利下げ支持のハト派発言。

7:40~要人発言
米国デイリー・サンフランシスコ連銀総裁(2024年FOMC投票権あり)
(過去の発言:9/510/10, 10/15, 10/22)
:政策スタンスは中立。前回10/15ハト、タカ派発言
米SF連銀総裁、利下げ停止の理由見当たらず-労働市場の悪化望まぬ(Bloomberg

【考察】ハト派発言。

東京マーケット(9:00~15:00)

14:00 経済指標
日銀、基調的なインフレ率を捕捉するための指標(日本銀行
(発表日:1/232/293/264/235/286/257/238/27, 9/25, 10/22)
日銀物価目標:2.0%
加重中央値:前回0.7%、結果0.8%(◎)
最頻値:前回1.3%、結果1.4%(◎)
刈込平均値:前回1.8%、結果1.7%(×)

【考察】強弱混在。

欧州マーケット(16:00~25:00)
NYマーケット(22:30~29:00)

22:00~要人発言
IMF、来年の世界経済見通しを下方修正-成長に下振れリスク(Bloomberg

【考察】ドル円下落。

23:00 経済指標
米国リッチモンド連銀製造業指数
基準0、前回-21、予想-17、結果-14(◎)

【考察】強い数値。ドル円上昇

<まとめ>
東京マーケット:
日足始値150.79
取引開始後、米国シュミッド・カンザスシティ連銀総裁と米国デイリー・サンフランシスコ連銀総裁のハト派発言、日本衆議院選挙不透明感に伴う日本株下落に連れて、日足安値150.50を付けるも、
前日トランプトレード等からのドル円急騰の押し目となり、日通し高値151.11へ上昇。


一方、7/31(水)以来の151円台乗せで、政府・日銀円安牽制発言への警戒感や達成感からロング勢利確が入り、150円台に戻り揉み合いで引けました。
日本トリプル安(株安、債券安、円安)、米国トリプル安(株先物安、債券安、ドル安)の様相。

【日本市況】TOPIX1カ月ぶり安値、債券下落-約3カ月ぶり円安(Bloomberg

欧米マーケット:
欧州オープンすると欧州トリプル安(株安、債券安、ユーロ・ポンド安)となる一方、米国(株先物安、債券高、ドル高)となり、ドル円揉み合い。

その後、米国リッチモンド連銀製造業指数(強)、原油先物価格急騰に連れて再び151円台乗せ。日足高値151.20へ上昇して引けました。
日足終値151.09

【米国市況】S&Pほぼ変わらず、利下げペース見極め-151円10銭台(Bloomberg

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

(Trading View)

通貨強弱

<ドル売り優勢>
買い材料:
・米国リッチモンド連銀製造業指数(強)
・地政学リスクオフ(中東、ウクライナ・ロシア)→原油先物価格上昇→インフレ懸念
・トランプトレード(株買い、債券売り、ドル買い)影響:Real Clear Politicsの大統領勝利確率は、トランプ氏60.1%、ハリス氏38.7%。

売り材料:
・米国シュミッド・カンザスシティ連銀総裁、米国デイリー・サンフランシスコ連銀総裁のハト派発言

<円売り優勢>
買い材料:
・日本衆議院選挙不透明感→日本株下落(円キャリー巻き戻し)

売り材料:
・日本衆議院選挙不透明感→日本売りトリプル安(株安、債券安、円安)
・地政学リスクオフ(中東、ウクライナ・ロシア)→原油先物価格上昇→日本貿易収支悪化
・2024年6月調査想定為替レート上期144.96(日本銀行、短観)以上推移→日本企業業績改善・株上昇(円キャリー促進)
・構造的円売り(日米金融政策差[日本実質金利マイナスで金融緩和環境継続]、新NISA等海外投資急増、デジタル赤字増加等、骨太方針の家計支援で財政支出増)
・その他円売り(自動車認証不正問題、航空燃料不足・パイロット不足・クレジットカード利用赤字によるインバウンド関連の旅行収支悪化懸念)

Currency Strength Chart

政策金利市場織り込み

現行FRB政策金利475-500bps

2024年FOMC市場織り込み(CME FedWatch Tool
次回11月7日(木)公表:据え置き13.5→10.4%、25bps引き下げ86.5→89.6%、50bps引き下げ0.0→0.0%
年内利下げ観測:25bps×2回=50bps → 政策金利425~450bps相当

テクニカル分析

トレードシナリオと結果

  • 月足:10月陽線形成中。レンジ。20MA~BB+1σ間。
  • 週足:10/21週、陽線形成中。レンジ。20MA付近
  • 日足:10/21大陽線。上昇トレンド。
  • 4H足:上昇トレンド。
  • 1H足:上昇トレンド。
  • 15M足:レンジ。

【シナリオ】
①Long
(A)1H足レンジ高値150.824をダウ上昇→目標4H足戻り高値ヒゲ先151.265
(B)日足レンジ高値150.234付近へ下落→転換上昇→目標1H足レンジ高値150.824

②Short
(C)4H足戻り高値ヒゲ先151.265付近へ上昇→転換下落→目標1H足レンジ高値150.824
(D) (C)後、1H足レンジ高値150.824かつ1H足20MAをダウ下落→目標日足レンジ高値150.234

本日:1勝2敗、-16.5pips
10月通算:16勝14敗、勝率53.3%、RR1.92 、+169.3pips

(Trading View)

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