ファンダメンタルズ分析
本日のシナリオ
<注目材料>
(1)5/31の欧米マーケット影響
注目の米国JOLTS求人件数が強い数値で140.38まで上昇したものの、株先物・株価指数下落のリスクオフ円買い・米国債利回り低下のドル売りで全戻し。更に、FRB要人の相次ぐハト派発言で6月FOMC利上げ停止確率大きく上昇、140円台を割り込んで139.34で引け。(Reuters)
(2)経済指標
・米国ADP雇用者数
・米国新規失業保険申請件数、米国失業保険継続申請件数
・米国非農業部門労働生産性指数確報値、米国単位労働コスト確報値
・米国PMI確報値
・米国建設支出
・米国ISM製造業景気指数
(3)要人発言
・FRB当局者
・政府日銀要人の円安牽制
(4)その他
・米国債務上限問題:法案の下院採決の行方に注目(Bloomberg)
6/1は前日の影響を引き継いでドル円下落しやすいと推測。だが、月初で多数の注目材料があり、特に米国ISM製造業景気指数に注目。その後は、明日6/2の米国雇用統計を控えて相場が動きにくくなりそう。
(ドル円動き例)
マーケットの動き
経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)
東京マーケット前
7:14 要人発言
米国ニックWSJ記者(Twitter)
「6月FOMC、利上げ見送る計画」
【考察】FRBのハト派示唆でドル円下落
東京マーケット(9:00~15:00)
10:25 要人発言
米国下院(Bloomberg)
「債務上限法案を下院で可決」
【考察】デフォルト回避の公算が高まりドル円上昇
欧州マーケット(16:00~25:00)
NYマーケット(22:30~29:00)
21:15 経済指標
米国ADP雇用者数5月度(過去の発表日:8/31, 10/5, 11/2, 11/30, 1/5, 2/1, 3/8, 4/5, 5/3, 6/1)(Bloomberg)
前月比:前回29.6万人(改定29.3)、予想16.3万人、結果27.8万人(○)
【考察】強い数値でドル円上昇。しかし、注目度の高い経済指標を控えて利確も入り上昇続かず。
21:30 経済指標
米国新規失業保険申請件数(Bloomberg)
失業者が初めて申請した失業保険給付の申請件数を示す指標。失業率や非農業部門雇用者数の先行指標として注目されます。
「予想より高い数値→ドル売り材料」、「予想より低い数値→ドル買い材料」
前回22.9万件(改定23.0)、予想23.4万件、結果23.2万件(○)
米国失業保険継続申請件数
新規申請後に失業保険の申請を継続している人数を示す指標。
「予想より高い数値→ドル売り材料」、「予想より低い数値→ドル買い材料」
前回179.4万件(改定178.9)、予想180.1万件、結果179.5万件(○)
21:30 経済指標
米国非農業部門労働生産性指数確報値第1四半期
農業部門を除いたモノとサービスを生産する労働者の生産性を把握する指標。
前期比:前回-2.7%(改定)、予想-2.7%、結果-2.1%(○)
米国単位労働コスト確報値第1四半期
前期比:前回6.3%(改定)、予想6.3%、結果4.2%(×)
【考察】雇用・生産性指標は強い数値、労働コストのみが弱い数値だったが、ドル円は急落。つまり、雇用よりコストへの注目度が高い様子。
22:45 経済指標
米国PMI確報値5月度
(過去の速報値発表日:10/24, 11/23, 12/16, 1/24, 2/21, 3/24, 4/21, 5/23)
基準50。景気先行性高いため注目度高い。速報値は確報値より注目度高い。
製造業:前回48.5、予想48.5、結果48.4(×)
23:00 経済指標
米国建設支出4月度
前月比:前回0.3%(改定)、予想0.2%、結果1.2%(◎)
23:00 経済指標
米国ISM製造業景気指数5月度:景気の先行指標として注目度大。(Bloomberg)
(発表日; 8/1, 9/1, 10/3, 11/1, 12/1, 1/4, 2/1, 3/1, 4/3, 5/1, 6/1)
基準50、前回47.1、予想47.1、結果46.9(×)
【考察】弱い数値でドル円急落。しかし、欧州マーケットに入り発表前までに約1円下落しており、かつ日足押し安値138.54付近からは押し目買いも強くほぼ全戻し。
26:00~要人発言
米国ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁(2023年FOMC投票権あり)(Bloomberg)
「利上げ停止し、金利据え置き地点に近い」
【考察】前日5/31と同じくハト派発言。しかし、欧州マーケットに入り発表前までに約1円下落しており、かつ日足押し安値138.54や15M足チャネル下限付近に達していることからドル円下落継続なし。
<まとめ>
東京マーケット:
米国WSJニック記者のFRBハト派発言が伝わりドル円継続していたが、米国下院で債務上限停止法案が可決や日経平均株価上昇リスクオンでドル円上昇。
欧米マーケット:
欧州オープンからは米国債利回り低下のドル売りが強まりドル円急落。
米国ADP雇用者数の強い数値でドル円上昇。続く、米国新規失業保険申請件数・米国失業保険継続申請件数も強い数値であったが、米国単位労働コスト確報値労の弱い数値に引っ張られ急落。FOMC利上げに繋がるとは判断されなかった様。雇用よりコストへの注目度が高い様子(明日の雇用統計も雇用より平均時給への反応度が高いか。)。
米国ISM製造業景気指数は弱い数値でドル円下落継続。しかしながら、欧州マーケットに入り発表前までに約1円下落しており、かつ日足押し安値138.54付近からは押し目買いも強くほぼ全戻し。その後は揉み合い。
ファンダメンタルズ材料とドル円の関係
米国債イールドカーブ
6/1(木)は5/31(水)に対してブル(短期金利低下、長期金利低下)、逆イールド縮小のドル売り・買い材料交錯。ドルインデックス日足陰線は金利低下の影響大。
6月FOMCの利上げ幅見通しは、据え置き76.2%。25bps引き上げ23.8%。(CME FedWatch Tool)
テクニカル分析
トレード
- 月足:5月陽線。
- 週足:5/29週、陰線形成中。上昇トレンドでボリンジャーバンド+2σバンドウォーク。
- 日足:5/31陰線。ボリンジャーバンド+1σ下抜けつつあり。
- 4H足:レンジから下降トレンドに移行中。
- 1H足:下降トレンド。
- 15M足:下降トレンド。
【シナリオ】
①ロング
(A)1H足サポート139.360かつボリンジャーバンド-1σをダウ上昇→目標4H足レジスタンス139.674
②ショート
(B)4H足レジスタンス139.674又は1H足20MA付近まで上昇→ダウ転換下落→目標1H足サポート139.360
【前提】
目標:リスクリワード2.0以上、値幅20pips以上。しかし、目標到達付近で反発して15M足ダウ転換生じれば早めにT/Pする。
経済指標、要人発言や報道で大きく動いた際はレジサポなくともエントリー。
トレード1
139.390をダウ上昇→(A)ロング
ロング:139.397
T/P:139.677
獲得pips:+28.0
6月通算:1勝0敗、勝率100.0%、平均RR 1.98、獲得Pips +28.0
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