2024年3月22日(金)ドル円戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

<注目材料>
(1)3/21の欧米マーケット影響
欧州オープン直後、日通し高値151.46へ上昇するも、再び前日のパウエルFRB議長ハト派発言付近のレートであり150.87へ下押し。しかし、相次ぐ米国経済指標が強い数値により日足高値151.76へ急上昇。日足終値151.63

(2)経済指標
・日本消費者物価指数

(3)要人発言
・政府日銀円安牽制
・FRB要人

(4)その他
・中東地政学リスクオフ

本日の注目材料は2点。
①政府・日銀口先介入
3/19日銀会合で政策修正にも関わらずドル円急騰継続し一時年初来高値151.82へ到達。更に3/20FOMCハト派姿勢にも関わらずドル円下落は限定的。
リスクオン円売り主導のドル円急騰への警戒感が高まっていることから、今までより強い口先介入の可能性あり。

②中東地政学リスクオフ
軍事行動が活発になり原油先物価格上昇、安全資産米国債買い、リスクオフ円買いによる材料交錯が生じやすい。どの材料の影響が強いか見極め必要。基本的には原油先物価格上昇によりドル円上昇しやすいと考えます。

マーケットの動き

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

8:30 経済指標
日本消費者物価指数(CPI)(政府統計の総合窓口
(過去の発表日; 1/19, 2/27, 3/22)
日銀物価目標2.0%。日銀政策金利0.0-0.1%
前年比:前回2.2%、予想2.9%、結果2.8%(△)
コア前年比:前回2.0%、予想2.9%、結果2.8%(△)
コアコア前年比:前回3.5%、予想3.3%、結果3.2%(×)

東京マーケット(9:00~15:00)

9:43~要人発言
鈴木財務相
(過去の発言:2/92/142/162/202/223/53/73/83/123/153/19, 3/21, 3/22)
:前回3/21円安牽制発言
為替相場はファンダメンタルズ反映し安定推移が重要-鈴木財務相(Bloomberg

【考察】円安牽制発言。しかし口先だけの効果が減少し、ドル円下落なく押し目となり上昇。

11:11~要人発言
植田日銀総裁
(過去の発言:2/62/92/162/222/293/53/73/123/133/19, 3/21, 3/22)
:前回3/21ハト派発言
国債買い入れ減額、政策変更の消化状況を見極めて実施-植田日銀総裁(Bloomberg

【考察】ハト派発言。ドル円下げ止まり。

欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(22:30~29:00)

22:03~ 要人発言
米国パウエルFRB議長
:政策スタンスは中立。前回3/20ハト派発言
(過去の発言:12/112/131/312/53/63/7, 3/20, 3/22)
パンデミックは経済に持続的影響与えた=FRB議長(Reuters

【考察】金融政策に関するコメントなし。

25:48~要人発言
米国バーFRB副議長
:政策スタンスは中立。前回2/27金利見通しに関する発言なし
(過去の発言:10/210/911/171/92/142/162/27, 3/22)
銀行の資本規制強化案、大幅に修正される公算大-バーFRB副議長(Bloomberg

【考察】金利見通しに関するコメントなし。

26:29 報道
モスクワのコンサート会場で発砲事件、40人死亡-100人超が負傷(Bloomberg

【考察】テロ報道。地政学リスクオフ

28:30 経済指標
IMM通貨先物3/19時点(ポジション推移
円ショート大幅増

【考察】円売り材料

<まとめ>
東京マーケット:
日足始値151.63。
鈴木財務相の円安牽制発言あるも効果なく、リスクオン円売りで東京・日足高値151.86へ上昇。切番152.00付近からリスクオフ円買いと米国債利回り低下により下落するも、植田日銀総裁のハト派発言で東京安値151.42下げ止まり。

きょうの国内市況(3月22日):株式、債券、為替市場(Bloomberg

欧米マーケット:
欧州オープン前に日通し安値151.26を付けてから、一時日足高値手前151.65へ切り返すも、NYオープン前に日足安値151.00へ急落。しかし切番151.00付近は押し目買いも強く引けに掛けて上昇。
リスクオフ(米国債利回り低下のドル買い、米国株下落ドル買い・円買い交錯)や週末持越しを避けたいポジション調整の動きと推測。
日足終値151.44

【米国市況】S&P500小反落、週間では今年最大の上昇-151円台前半(Bloomberg

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

(Trading View)

通貨強弱

・ドル買い優勢
買い:米株下落リスクオフやポジション調整と推測
売り:

・円買い優勢
買い:鈴木財務相の円安牽制発言、米株下落リスクオフやポジション調整と推測
売り:植田日銀総裁のハト派発言、日本株上昇、IMM通貨先物3/19時点円ショート大幅増

Currency Strength Chart

政策金利市場織り込み

現行FRB政策金利525~550bps

2024年FOMC市場織り込み(CME FedWatch Tool
5月1日公表:25bp引き下げ12.5%、据え置き87.5%
6月12日公表(初回利下げ観測):25bp引き下げ66.4%、据え置き24.7%
年内利下げ観測:25bps×3回=75bps → 政策金利450~475bps相当

テクニカル分析

トレード

  • 月足:3月陽線形成中。レンジ上限151.59付近
  • 週足:3/18週、陽線形成中。レンジ上限到達。
  • 日足:3/21下長ヒゲ陽線。レンジ上限到達。3/22は下落優勢と推測。
  • 4H足:レンジ上限。
  • 1H足:上昇トレンド。
  • 15M足:レンジ。

【シナリオ】
①ロング
(A)日足ダウ安値150.772付近へ下落→ダウ転換上昇→目標4H足押し安値151.159

②ショート
(B)日足レンジ上限151.617付近からダウ転換下落→目標4H足押し安値151.159
(C)4H足押し安値151.159をダウ下落→目標日足ダウ安値150.772

3月通算:8勝4敗、勝率66.7u%、+81.0 pips

(Trading View)

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