2023年12月18日(月)ドル円初心者戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

<注目材料>
(1)12/15の欧米マーケット影響
米国ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁の利下げ議論否定タカ派発言で142.54へ急騰したが、結局利下げ開始の議論は認めたことで日足安値141.43へ急落。
その後、米国経済指標の強い数値と米国ボスティック・アトランタ連銀総裁のタカ派発言でドル円上昇、米国グールズビー・シカゴ連銀総裁ハト派発言で下落。日足終値142.16。

(2)経済指標
・注目材料なし

(3)要人発言

(4)その他
・日銀金融政策決定会合公表直前のリーク報道
【コラム】日銀決定の直前報道、情報漏れ対策を-リーディーとモス(Bloomberg
【債券週間展望】長期金利上昇か、日銀がマイナス金利解除示唆を警戒(Bloomberg
【日本株週間展望】続伸へ、日銀現状維持でリスクオンの流れに乗るか(Bloomberg

本日注目材料ないことから、12/15(金)FRB要人タカ派発言影響、12/17(日)米国グールズビー・シカゴ連銀総裁タカ派発言を引き継いでドル円上昇しやすいと推測。
しかし、明日注目度の高い日銀金融政策決定会合公表・植田総裁会見を控えて、マイナス金利解除観測も根強いことから日足大陽線を形成する上昇にはなりにくい見込み。
一方、日銀公表前日や直前のリーク報道も多い。政府要人発言やメディアのサプライズ報道あれば突発的に大きな動きを生じる可能性が高いためトレードは要注意。

米国グールズビー・シカゴ連銀総裁(2023年FOMC投票権あり)
(過去の発言:10/1610/1911/711/911/1411/1711/2811/2912/1, 12/15, 12/17
シカゴ連銀総裁、インフレとの闘い「終わっていない」-勝利宣言はまだ(Bloomberg

マーケットの動き

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

東京マーケット(9:00~15:00)

欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(23:30~30:00)

19:21 報道
日本製鉄、USスチールを買収 2兆円の日米大型再編(日本経済新聞

【考察】買収完了ではないが将来の大きな円売りドル買い材料。期待への織り込みが入ったためかドル円上昇。

20:02~要人発言
米国メスター・クリーブランド連銀総裁(2023年FOMC投票権なし)
(過去の発言:9/19/510/310/610/2011/16, 11/29, 12/18)
Federal Reserve’s Loretta Mester says markets a ‘bit ahead’ of central bank on rate cuts(FINALCIAL TIMES)

【考察】スタートのハト派発言以降はタカ派発言。ドル円上昇するも、1H足戻り高値142.80付近をブレイクする材料になれず揉み合い。

20:14 報道
石油大手BP、紅海の通航を一時停止-エネルギー輸送に混乱(Bloomberg

【考察】原油先物価格上昇→ドル円上昇

22:37~要人発言
米国グールズビー・シカゴ連銀総裁(2023年FOMC投票権あり)
(過去の発言:10/1610/1911/711/911/1411/1711/2811/2912/1, 12/15, 12/17, 12/18)
シカゴ連銀総裁、利下げに関する市場の先走りに困惑-物価目標は未達(Bloomberg

【考察】タカ派発言相次ぎ、1H足戻り高値142.80超えてドル円上昇。

25:12 報道
日鉄のUSスチール買収に反対、全米鉄鋼労組が表明-政府に審査促す(Bloomberg

【考察】買収の先行き不透明となり、将来の大きな円売りドル買い材料への織り込みが剥落しドル円下落。

29:49~要人発言
米国デイリー・サンフランシスコ連銀総裁(2023年FOMC投票権なし)
(過去の発言:9/2210/510/1111/1011/1511/17, 11/30
Fed Official Says Rate Cuts Could Be Needed Next Year to Prevent Overtightening(WSJ)

【考察】12/13パウエル議長会見と同じハト派発言→ドル円下落

<まとめ>
東京マーケット:
日足始値142.16。
オープン直後に東京高値142.46を付けるも、明日の日銀会合公表を控えリーク報道への警戒感からか、全戻し下落で日足安値141.07を付けた。
「米国債利回り低下→ドル売り」、「株先物・株価指数下落スタートだったが持ち直し→リスクオン円売り」となり、ドル売り・円売り交錯するも強いドル売り。12/5(金)FRB要人タカ派発言は材料視されず。

きょうの国内市況(12月18日):株式、債券、為替市場(Bloomberg

欧米マーケット:
欧州オープン前から円売り強まり142.55へ上昇するも切り番142.50付近は利確も多いためか、オープン後は142.24へ切り返し。その後、「米国債利回り上昇→ドル買い」に転じたことで142.90へ上昇。欧州勢はFRB要人タカ派発言を材料視の様子。

明日の日銀会合政策修正懸念あるが、12/7(木)植田日銀総裁のチャレンジング発言以降、火消し報道が相次いでおり、市場コンセンサスは「12月会合は金融政策据え置き、24年4月会合でマイナス金利解除」。
よって、ドル買い・円売りファンダメンタルズ材料重なりドル円上昇継続。

NYオープン前に、米国メスター・クリーブランド連銀総裁と米国グールズビー・シカゴ連銀総裁のタカ派発言。12/15(金)に引き続きFRB要人タカ派発言によって、「FRB利下げ期待後退→米国債利回り上昇→ドル買い」。

日本製鉄のUSスチールを買収報道、石油大手BPの紅海の通航を一時停止報道で原油先物価格上昇もドル円上昇に寄与し、日足高値143.16を付けた。
しかし、全米鉄鋼労組がUSスチール買収の反対を表明したこと巻き戻しのドル円下落。
NYクローズ直前には米国デイリー・サンフランシスコ連銀総裁による積極的な利下げのハト派発言でドル円下落継続。
日足終値142.80。

総じて、12/19日銀金融政策据え置き観測、FRB要人タカ派発言、原油先物価格上昇でドル円上昇。FRB要人ハト派発言で下落。

【米国市況】株上昇、金利に関して楽観広がる-円下落し一時143円台(Bloomberg

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

(Trading View)

米国債イールドカーブ

12/18(月)は12/15(金)に対しツイスト(短期金利低下、長期金利上昇)、逆イールド縮小。ドル売り・買い材料交錯(U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY)

FOMC見通し(CME FedWatch Tool):FRB政策金利525~550bps
2024年1月31日公表:25bps引き下げ8.3%、据え置き91.7%、25bps引き上げ0.0%
初回利下げ観測:2024年3月、25bp引き下げ63.4%

2023年12月13日FOMC政策金利見通し(Projection Materials)と12/18金利織り込み
24年:4.6%(米国1年債利回り4.97%)
25年:3.6%(米国2年債利回り4.46%)
26年:2.9%(米国3年債利回り4.16%)
Longer run: 2.5%(米国10年債利回り3.97%)

テクニカル分析

トレード

  • 月足:12月陰線形成中。押し安値下抜けから20MAへの調整波発生中。
  • 週足:12/11週、陰線確定。押し安値140.91付近へ急落。
  • 日足:12/15小陽線。下降トレンドで週足押し安値付近へ下落。日足数日間は揉み合いやすい位置。BBスクイーズ。
  • 4H足:レンジ。BBスクイーズ。
  • 1H足:レンジ。BBスクイーズ。
  • 15M足:レンジ。BBスクイーズ。

【シナリオ】

①ロング
(A)1H足レジスタンス142.349をダウ上昇→目標1H足レジスタンス142.796
(B)1H足レジスタンス142.796をダウ上昇→目標1H足レジスタンス143.259又は4H足20MA

②ショート
(C)1H足サポート141.399をダウ下落→目標切り番141.000

12月通算:8勝3敗、勝率72.7%、獲得Pips +151.4

(Trading View)

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