2024年5月27日(月)ドル円戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

<注目材料>

(1)経済指標
特になし

(2)要人発言
・日銀要人
・政府日銀円安牽制

(3)その他
・英国祝日休場(スプリング・バンク・ホリデー)
・米国祝日休場(メモリアルデー、戦没者追悼記念日)
・地政学リスクオフ(中東、ウクライナ・ロシア、台中)
来週のドル・円は小じっかりか、ドルに先高観-日銀執行部発言に注目(Bloomberg
【債券週間展望】長期金利は上昇か、買い入れ減額と早期利上げを警戒(Bloomberg
【日本株週間展望】弱含みへ、インフレ高止まり懸念で米PCEに注目(Bloomberg

本日の注目材料は1点。

①日銀正副総裁発言(日銀金融研究所主催の国際コンファランス)
以下をパターンを想定します。
・円安容認発言→強い円売り→ドル円急上昇
・円安牽制発言→円買い→ドル円下落一時的で押し目買い機会
・長期金利上昇容認発言→円買い、リスクオフ株下落→ドル円下落一時的で押し目買い機会になるも揉み合いやすい。
・長期金利上昇牽制発言→強い円売り→ドル円急上昇

5/25(土)に植田日銀総裁から長期金利上昇容認発言があったことから、本日も同様な発言か、火消しを図るような発言になるか注目したい。

長期金利は市場で形成されることが基本-1%台に上昇で植田日銀総裁(Bloomberg

総じて、英国・米国祝日休場につき、動きが出やすいのは東京マーケットのみ(特に日銀正副総裁発言)。
欧米マーケットは市場参加者低下による小幅推移を想定します。但し、閑散相場を狙った投機筋仕掛けによる急激な乱高下が生じる可能性もあります。従って、本日の欧米マーケットは様子見が適切と考えます。

マーケット動向

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

東京マーケット(9:00~15:00)

9:09~要人発言
植田日銀総裁【開会挨拶】(日本銀行金融研究所主催2024年国際コンファランス)
(過去の発言:3/53/73/123/133/193/213/223/274/44/54/84/94/104/184/234/26,5/75/85/95/17, 5/23, 5/25, 5/27)
:前回5/25長期金利上昇容認発言
2%物価目標実現へ「注意深く進んでいくつもり」-植田日銀総裁(Bloomberg

【考察】政策変更への言及ないハト派発言でしたが、5/25長期金利上昇容認発言を受けた政策正常化への警戒感が根強いためかドル円下落継続。

11:07~要人発言
内田日銀副総裁【基調講演】(日本銀行金融研究所主催2024年国際コンファランス)
(過去の発言:7/6, 2/8, 5/27)
:前回2/8ハト派発言
デフレとゼロ金利制約との闘い「終焉は視野に」-内田日銀副総裁(Bloomberg

【考察】デフレとゼロ金利制約終焉に言及し、植田日銀総裁発言に比べてタカ派発言。ドル円下落継続。

15:44~要人発言
正木日銀企画局長
実質賃金は徐々にプラスへ、エネルギーや為替は注視=日銀企画局長(Reuters

【考察】金融政策へのコメントなし

13:01~要人発言
レーンECB理事兼主任エコノミスト

16:22~要人発言
フィンランド・レーン中銀総裁

21:00~要人発言
仏・ビルロワドガロー中銀総裁
仏中銀総裁、ECBは7月の利下げを排除すべきではない-報道(Bloomberg

【考察】総じて利下げ支持のハト派発言。材料不足のなか、リスクオン日本株・欧州株上昇に波及しドル円上昇。

欧州マーケット(16:00~25:00)
NYマーケット(22:30~29:00)

22:35 報道
エジプト兵が死亡、イスラエルとラファ近郊で銃撃戦-緊張高まる(Bloomberg

【考察】イスラエル・エジプト部隊が交戦。地政学リスクオフ。ドル円下落

22:46 要人発言
首相官邸
Jアラート、政府が沖縄県に発令 北朝鮮がミサイル発射(日本経済新聞

【考察】地政学リスクオフ。ドル円下落

<まとめ>
東京マーケット:
日足始値157.00
取引開始直後、日足高値157.02を付けてからは、5/24米国ミシガン大学インフレ予測(弱)影響継続や本日の注目材料である日銀正副総裁発言を控え、タカ派寄りの発言を警戒し下落スタート。
植田日銀総裁からは政策変更への言及なくハト派発言でしたが、5/25長期金利上昇容認発言を受けた政策正常化への警戒感が根強いためかドル円下落継続。
続く、内田日銀副総裁はデフレとゼロ金利制約終焉に言及し、植田日銀総裁発言に比べてタカ派発言となり、日足安値156.66を付けました。
しかし、ECB要人ハト派発言のリスクオンが日本株上昇にも波及し、4H足押し安値156.72からの押し目買い入り上昇して引け。

【日本市況】長期金利が12年ぶり高水準を更新、株式は反発-円上昇(Bloomberg

欧米マーケット:
東京マーケット後半からの上昇を引き継ぎ、リスクオン欧州株上昇に連れて156.96と切番157.00直前まで値を伸ばしました。
英国・米国祝日休場、材料不足で揉み合っていたなか、イスラエル・エジプト部隊が交戦、北朝鮮ミサイル発射の地政学リスクオフでドル円下落するも一時的で押し目買いも強く、引けに掛けて揉み合い。
日足終値156.90

総じて、2営業日連続の日足十字線で方向感なく新規材料待ち。

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

(Trading View)

通貨強弱

<ドル売り優勢>
買い材料:

売り材料:
・5/24米国ミシガン大学インフレ予測(弱)影響継続

<円売り優勢>
買い材料:
・5/25植田日銀総裁のタカ派発言影響継続
・内田日銀副総裁のタカ派発言
・北朝鮮ミサイル発射

売り材料:
・植田日銀総裁のハト派発言
・リスクオン日本株
・ECB要人ハト派発言→リスクオン欧州株上昇

Currency Strength Chart

政策金利市場織り込み

現行FRB政策金利525~550bps

2024年FOMC市場織り込み(CME FedWatch Tool
次回6月12日公表:据え置き99.1%
初回利下げ観測9月18日公表:25bp引き下げ50.2%
年内利下げ観測:25bps×1回=25bps → 政策金利500~525bps相当

テクニカル分析

Trade

  • 月足:5月陰線形成中。上昇トレンド。
  • 週足:5/20週、陽線確定。上昇トレンド。
  • 日足:5/24十字線。レンジ
  • 4H足:上昇チャネル。
  • 1H足:レンジ。
  • 15M足:レンジ。

【シナリオ】
①Long
(A)日足高値157.149をダウ上昇→目標日足戻り高値157.820
(B)4H足押し安値156.483付近へ下落→転換上昇→目標4H足押し安値156.715

②Short
(C)4H足押し安値156.715かつ4H足20MAをダウ下落→目標4H足押し安値156.483

5月通算:12勝6敗、勝率66.7%、+261.2pips

(Trading View)

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