2023年10月10日(火)ドル円初心者戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

<注目材料>
(1)10/9の欧米マーケット影響
NYオープン直前から「中東情勢悪化の地政学リスクオフ→円買い」、「株先物・株価指数下落→リスクオフ円買い」、「FRB要人ハト派発言→ドル売り」でドル円急落し、148.52を付けた。その後、日足サポート148.51にわずかに届かず日足20MAがサポートとなり、「株先物・株価指数上昇→リスクオフ後退」を材料に押し目買いが入り上昇したが、そのタイミングで再び「FRB要人ハト派発言→ドル売り」で下落し日足安値148.44を付けた。日足終値148.52。

(2)経済指標
・日本国際収支
・米国卸売在庫確報値
・米国3年債入札
・米国Ny連銀インフレ期待調査

(3)要人発言
・政府日銀の円安牽制
・中国人民銀行の元安牽制(元買いドル売り材料)
・FRB要人

(4)その他
・中東情勢の地政学リスクオフ
・五十日仲値
・IMF年次総会(10/9~10/15)

最大の注目は中東情勢の地政学リスクオフ。

「中東情勢悪化→地政学リスクオフ円買い」
「中東情勢悪化→安全資産の米国債買い→米国債利回り低下→ドル売り」
「原油先物価格上昇→インフレ懸念→ドル買い・円売り」
「世界的景気悪化へ波及→株先物・株価指数下落→リスクオフ円買い(リスクオフドル買いも生じやすい)」
「世界的景気悪化へ波及→米利上げ期待後退→ドル売り」
「有事のゴールド買い→ドル売り」

本質的な日米金利差・経済力差に基づくドル買い・円売りによってドル円上昇しやすい地合いではあるが、中東情勢のヘッドラインで乱高下する可能性が高いか。

マーケットの動き

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

8:50 経済指標
日本国際収支
経常収支:前回27717億円(改定)、予想30000億円、結果22797億円(△)
経常収支(季調済):前回27669億円(改定)、予想24000億円、結果16349億円(×)
貿易収支:前回682億円、予想-700億円、結果-7495億円(×)
8月の経常収支、2.2兆円の黒字 黒字は7カ月連続(日本経済新聞

東京マーケット(9:00~15:00)

9:55 五十日仲値
仲値に向けて実需勢のドル買い円売り、仲値通過後にドル売り円買いの傾向多いものの、逆の動きになることもあり。

11:23~要人発言
鈴木財務相
(過去の発言:9/19/89/229/269/289/2910/210/310/4, 10/6, 10/10)
「円安は金利差によるもの」

【考察】日米金融政策修正観測なければ金利差縮小にはならなず、円安牽制ないことからドル円上昇継続。

15:15 報道
日銀物価見通し上方修正へ 23年度、3%近くで検討(共同通信

【考察】日銀金融政策修正観測→円買い→ドル円下落。だが、報道段階であり全戻し上昇。

欧州マーケット(16:00~25:00)
NYマーケット(22:30~29:00)

17:00 要人発言
IMF、24年の世界インフレ見通し引き上げ-成長率は下方修正(Bloomberg

【考察】インフレ懸念かつ米国経済上昇修正→ドル買い→ドル円下げ止まり。

17:14 要人発言
中国が新たな刺激策検討、財政赤字の上限突破容認か-関係者(Bloomberg

【考察】中国景気回復期待→リスクオン円売り→ドル円下げ止まり。

22:49~要人発言
米国ボスティック・アトランタ連銀総裁(2023年FOMC投票権なし)
(過去の発言:4/14, 4/18, 4/21, 5/15, 5/17, 5/25, 6/21, 6/23, 6/29, 7/10, 8/1, 8/4, 8/10, 8/31, 9/1, 9/7, 10/3, 10/10)
アトランタ連銀総裁、これ以上の米利上げ不要-十分に景気抑制的(Bloomberg

【考察】前日のFRB要人に続いてハト派発言→ドル円下落。

23:51 要人発言
イスラエル、レバノン砲撃応酬

【考察】中東情勢悪化の地政学リスクオフ→ドル円下落継続。

24:00 経済指標
米国Ny連銀インフレ期待調査
1年後:前回3.6%、結果3.7%(◎)
3年後:前回2.8%、結果3.0%(◎)
5年後: 前回3.0%、結果2.8%(×)

【考察】強い数値だが、直前のFRB要人ハト派発言の影響強くドル円下落継続。

26:00 経済指標
米国3年債入札(Upcoming Auctions
「入札好調→利回り低下→ドル売り材料」、「入札不調→利回り上昇→ドル買い材料」
最高落札利回り:前回4.660%、結果4.740%(×)
応札倍率:前回2.751倍、結果2.562倍(×)

【考察】入札不調→ドル円上昇

26:31~要人発言
米国ウォラーFRB理事
(過去の発言:4/14, 5/24, 6/16, 7/14, 9/5, 10/10)
ウォラーFRB理事、当局はインフレ率を目標の2%に戻すこと決意(Bloomberg

【考察】前日、本日とFRB要人のハト派発言が相次いでいた中でのタカ派発言→ドル円上昇

28:12~要人発言
米国カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁(2023年FOMC投票権あり)
(過去の発言:4/12, 5/11, 5/15, 5/22, 5/23, 7/12, 8/15, 9/22, 9/26, 9/27, 10/10)
金利上昇、FRB利上げ幅の縮小意味する可能性=ミネアポリス連銀総裁(Reuters

【考察】ハト派発言→ドル円下落

<まとめ>
東京マーケット:
日足始値148.52。
前日の欧米マーケットからの下落を引き継いで日足安値148.16を付けたが、休場明けの東京マーケットは「中東情勢悪化→世界的景気悪化へ波及→米追加利上げ期待後退→日本株上昇→リスクオン円売り」、五十日仲値に向けて「ドル需要」により148.67へ上昇。五十日仲値通過後、決済が入り148.31へ急落したが、日足サポート148.400かつ日足20MAは固く全戻し上昇から、1H足戻り高値148.73付近の東京高値148.77を付けた。

きょうの国内市況(10月10日):株式、債券、為替市場(Bloomberg

欧米マーケット:
日銀の物価見通し上昇修正検討報道を受けて、148.92から148.52へ急落したものの報道段階、更に軟調に推移していた原油先物価格上昇、中国景気刺激策発表でドル円上昇し、日足高値149.10を付けた。
だが、149円台をキープできず揉み合っていた中で、前日に続きFRB要人のハト派発言で148.55まで下落したが、FRB要人のタカ発言や米国債3年債入札不調で上昇。
その後、更にFRB要人のハト派発言でドル円下落。

「中東情勢悪化→世界的な景気後退懸念→米利上げ期待後退→米国債利回り低下→株先物・株価指数上昇→リスクオン円売り」の流れも見られたが、「中東情勢悪化、FRB要人ハト派発言→米国債利回り低下→ドル売り」のドル売り・円売り交錯でドル円乱高下。
日足終値148.72。

【米国市況】株続伸、利上げ観測後退で国債利回り低下-148円台後半(Bloomberg

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

(Trading View)

米国債イールドカーブ

10/10(火)は10/6(金)に対しブル(短期金利低下、長期金利低下)、逆イールド同等。ドル売り材料(U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY)

FOMCの利上げ幅見通し(CME FedWatch Tool
11月公表:据え置き86.3%、25bps引き上げ13.7%、50bps引き上げ0.0%

テクニカル分析

トレード

  • 月足:10月陰線形成中。レンジ内の上昇トレンドでレンジ実体上限到達。
  • 週足:10/9週、陰線形成中。上昇トレンド中の調整波。
  • 日足:10/9陰線。チャネル下限かつ20MA到達から反発中。
  • 4H足:レンジ。
  • 1H足:下降トレンド。
  • 15M足:下降トレンドからレンジ移行中。

【シナリオ】

①ロング
(A)15M足レジスタンス148.766かつ1H足20MAをダウ上昇→目標ラウンドナンバー149.00

②ショート
(B)ラウンドナンバー149.00付近まで上昇→ダウ転換下落→目標15M足サポート148.766

【前提】
目標:リスクリワード2.0以上、値幅20pips以上。しかし、目標到達付近で反発して15M足ダウ転換生じれば早めにT/Pする。
経済指標、要人発言や報道で大きく動いた際はレジサポなくともエントリー。

10月通算:3勝1敗、勝率75.0%、平均RR 1.39、獲得Pips +64.9

(Trading View)

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