2023年12月1日(金)ドル円初心者戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

<注目材料>
(1)11/30の欧米マーケット影響
今週の傾向である欧州オープン前からドル円上昇は変わらず日足安値146.85付近から一気に上昇し4H足レジスタンス147.73上抜け。「米国債利回り上昇→ドル買い」が牽引。
米国PCEデフレータは総じて弱い数値だったが、FRBが基調的なインフレを示す指標として重視するコア前年比の強い数値が材料視されドル円急騰。更にFRB要人の相次ぐタカ派発言でドル円上昇継続し日足高値148.52を付けた。日足終値148.22。

総じて、米国PCEデフレータコア前年比の強い数値、FRB要人の相次ぐタカ派発言で利下げ観測後退しドル円急騰。

(2)経済指標
・米国PMI製造業確報値
・米国建設支出
・米国ISM製造業景気指数

(3)要人発言
・FRB要人(特にパウエル議長)

(4)その他
・TOM効果
株式投資の月末安・月初高アノマリー。期間は営業日ベースでの月末3日間程度、月初3日間程度。月末の損益確定、毎月一定額を積み立てる投資信託などの購入が月末・月初に集中しやすい。「株買い→円売り材料」、「株売り→円買い材料」になり得る。

・来週のドル・円は上値の重い展開に、米経済指標の下振れリスクを警戒(Bloomberg
・【債券週間展望】長期金利は上昇か、日銀政策修正や買いオペ減額警戒(Bloomberg
・【日本株週間展望】堅調、米物価懸念後退し景気期待-年末商戦を注視(Bloomberg

本日最大の注目はパウエルFRB議長発言。11/28の米国ウォラーFRB理事の利下げ可能性示唆を受けてドル円急落したが、その他のFRB要人からはタカ派発言も相次いでいる。
注目度の高い米国PCEデフレータと本日のISM製造業景気指数を受けてパウエルFRB議長発言となるが、市場は利下げ期待を織り込み過ぎている見方も強く、タカ派発言でドル円上昇になりやすいと推測する。ハト派発言であればサプライズでドル円急落か。

マーケットの動き

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

東京マーケット(9:00~15:00)

欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(23:30~30:00)

23:45 経済指標
米国PMI確報値
(速報値発表日:12/161/242/213/244/215/236/237/248/239/2210/24, 11/24
基準50。景気先行性高いため注目度高い。速報値は確報値より注目度高い。
製造業:前回49.4、予想49.4、結果49.4(○)

24:00 経済指標
米国建設支出
前月比:前回0.4%(改定0.2)、予想0.3%、結果0.6%(◎)

24:00 経済指標
米国ISM製造業景気指数:景気の先行指標として注目度大(
Institute for Supply Management)
(発表日; 12/11/42/13/14/35/16/17/38/19/110/2, 11/1, 12/1)
基準50、前回46.7、予想47.6、結果46.7(×)
米ISM製造業指数、13カ月連続の縮小圏-高金利の打撃続く(Bloomberg

【考察】弱い数値→景気後退懸念のドル円下落

24:03~要人発言
米国グールズビー・シカゴ連銀総裁(2023年FOMC投票権あり)
(過去の発言:10/1610/1911/711/911/1411/1711/28, 11/29, 12/1)
シカゴ連銀総裁、インフレ低下が3%で停滞しているとの証拠一切ない(Bloomberg

【考察】ハト派発言→ドル円下落継続。

25:00~ 要人発言
米国パウエルFRB議長
(過去の発言:7/268/259/2010/210/1911/1, 11/9, 12/1)
パウエル議長、利下げ観測をけん制-追加引き締めの選択肢維持(Bloomberg

【考察】総じてタカ派ではあったが事前に警戒されていたような強い表現はなく、利上げ慎重なハト派発言もあったことでドル円急落継続。

29:30 経済指標
IMM通貨先物11/28時点(ポジション推移
円ショート拡大

【考察】円売り材料

<まとめ>
東京マーケット:
日足始値148.22。前日NYマーケットの流れを引き継がず、取引開始から仲値に向けて一方通行の下落で東京安値147.60を付けた。仲値通過後に一気に切り返したことからも仲値に向けて円買い需要とその決済が主導した動きの様。

きょうの国内市況(12月1日):株式、債券、為替市場(Bloomberg

欧米マーケット:
欧州オープン直前には日足始値148.22を上抜けて148.32まで伸ばしたものの、オープン後は全戻しの下落。今週の傾向である欧州オープン前からドル円上昇は続かず。月を跨いで欧州勢の傾向が変わったか。しかし、注目度の高いパウエルFRB議長会見でのタカ派発言を警戒して再上昇し日足高値148.35。
米国ISM製造業景気指数の弱い数値で景気後退懸念からドル円急落。米国パウエルFRB議長発言は総じてタカ派。しかし楽観的な市場を強く牽制する表現はなく、利上げ慎重なハト派発言が材料視されドル円急落継続。日足安値146.66を付けた。
日足終値146.81。

【米国市況】株と国債上昇、パウエル氏発言後も利下げ観測-146円台(Bloomberg

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

(Trading View)

米国債イールドカーブ

12/1(金)は11/30(木)に対しブル(短期金利低下、長期金利低下)、逆イールド縮小。ドル売り・買い材料交錯(U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY)

FOMCの利上げ幅見通し(CME FedWatch Tool
12月公表:25bps引き下げ0.0%、据え置き97.4%、25bps引き上げ2.6%

テクニカル分析

トレード

  • 月足:11月陰線確定。上昇トレンド調整波かつR上限へレジサポ。12月は上昇優位と推測。
  • 週足:11/27週、陰線形成中。上昇チャネル下抜けから20MAへ下落。一旦戻し上昇優位。
  • 日足:11/30大陽線。下降トレンド調整波。12/1は下落優勢と推測。
  • 4H足:レンジ。BBスクイーズ。
  • 1H足:上昇トレンド。BBエクスパンション。
  • 15M足:レンジ。BBスクイーズ。

【シナリオ】

①ロング
(A)1H足サポート147.773又は1H足20MA付近へ下落→ダウ転換上昇→目標1H足レジスタンス148.046

②ショート
(B)1H足サポート148.046をダウ下落→目標1H足サポート147.773又は1H足20MA
(C) (A)後、1H足サポート147.773かつ1H足20MAをダウ下落→目標日足サポート147.227

12月通算:2勝1敗、勝率66.7%、獲得Pips +31.5

(Trading View)

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