2024年11月22日(金)ドル円戦略と結果

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

1.経済指標
・日本消費者物価指数(CPI)
・日銀、国債買入オペ通知
・米国PMI速報値
・米国ミシガン大学消費者信頼感指数確報値、インフレ予測
・IMM通貨先物円ポジション

2.要人発言
・政府日銀円安牽制
・FRB

3.その他
・地政学リスクオフ(中東、ウクライナ・ロシア)

4.参考情報
最近の相場を動かす主な材料は、①米国労働市場、②インフレ、③米国経済成長、④地政学リスク、⑤米国大統領選挙、⑥円キャリー取引(促進or巻き戻し)に分類できます。

5.本日の注目材料
(1)米国経済指標
注目度が高いのは、米国PMI速報値と米国ミシガン大学消費者信頼感指数確報値・インフレ予測です。

マーケット動向

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

8:30 経済指標
日本消費者物価指数(CPI)(政府統計の総合窓口
(過去の発表日; 1/192/273/224/195/246/217/198/239/20, 10/18, 11/22)
日銀物価目標2.0%。日銀政策金利0.25%
前年比:前回2.5%、予想2.3%、結果2.3%(○)
コア前年比:前回2.4%、予想2.2%、結果2.3%(○)
コアコア前年比:前回2.1%、予想2.2%、結果2.3%(○)
消費者物価は2カ月連続鈍化、市場予想を上回り日銀利上げ観測後押し(Bloomberg

【考察】強い数値。日銀利上げ観測。ドル円下落。

東京マーケット(9:00~15:30)

9:10~要人発言
石破首相
財政支出21.9兆円の経済対策決定、昨年超え-少数与党で強まる歳出圧力(Bloomberg

【考察】財政懸念。ドル円上昇。

10:10 経済指標
日銀、国債買入オペ通知(日本銀行)(日銀、オペレーション
(発表日:10/210/710/1110/18, 10/28, 11/6, 11/12, 11/18, 11/22, 11/28)
1~3年債:前回3250億円、予想3250億円、結果3250億円(○)
3~5年債:前回3250億円、予想3250億円、結果3250億円(○)
5~10年債:前回3750億円、予想3750億円、結果3750億円(○)
25年超債:前回750億円、予想750億円、結果750億円(○)

【考察】据え置き。

欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(23:30~30:00)

23:45 経済指標
米国PMI速報値
(速報値発表日:1/242/223/214/235/236/217/248/229/2310/24
基準50。景気先行性高いため注目度高い。速報値は確報値より注目度高い。
製造業:前回48.5、予想48.8、結果48.8(○)
サービス業:前回55.0、予想55.2、結果57.0(○)
総合:前回54.1、予想54.1、結果55.3(○)

【考察】強い数値。ドル円上昇。

24:00 経済指標
米国ミシガン大学消費者信頼感指数確報値(速報値発表日; 1/192/163/154/125/106/147/128/169/1310/11, 11/8
米国コンファレンスボード消費者信頼感指数に先行して発表されるため注目度は高い。米国GDPの約70%を占める個人消費の動向を確認できます。

前回73.0、予想73.9、結果71.8(×)

米国ミシガン大学インフレ予測
1年先:前回2.6%、予想2.7%、結果2.6%(△)
5年先:前回3.1%、予想3.1%、結果3.2%(◎)

【考察】強弱混在。米国ミシガン大学消費者信頼感指数確報値(弱)・1年先インフレ予測(弱)が材料視されドル円下落。

25:39~要人発言
露プーチン大統領
「新型ミサイルの試験を続ける」

【考察】地政学リスクオフ。ドル円下落から揉み合い。

29:30 経済指標
IMM通貨先物時点(Investing.com
円ショート

【考察】

<まとめ>
東京マーケット:
日足始値154.52
取引開始後、日本消費者物価指数(強)で日足安値153.97を付けると、11/21米国株上昇連動、石破首相の景気刺激策発表と日銀国債買入オペ通知据え置きを受けた日本株上昇(円キャリー促進)に連れて、日通し高値154.92へ急上昇して引けました。

【日本市況】株式が反発、米景気楽観や半導体株見直し-債券は上昇(Bloomberg

欧米マーケット:
欧州オープン直後、日通し高値154.96を付けましたが、欧州・英国の製造業・サービス業PMI速報値(弱)から欧州株下落(円キャリー巻き戻し)でドル円下落から揉み合みあっていましたが、米国PMI速報値(強)を受けて日足高値155.03へ急上昇。
しかし、米国ミシガン大学消費者信頼感指数確報値(弱)・1年先インフレ予測(弱)、更に露プーチン大統領の新型ミサイル試験継続発言を受けてドル円下落から揉み合い。
日足終値

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

(Trading View)

通貨強弱

<ドル>
買い材料:
・米国PMI速報値(強)

売り材料:
・米国ミシガン大学消費者信頼感指数確報値(弱)、1年先インフレ予測(弱)

<円>
買い材料:
・日本消費者物価指数(強)→日銀早期追加利上げ観測
・欧州・英国の製造業・サービス業PMI速報値(弱)→欧州株下落(円キャリー巻き戻し)
・露プーチン大統領の新型ミサイル試験継続発言→地政学リスクオフ

売り材料:
・11/21米国株上昇に連れた日本株上昇(円キャリー促進)
・石破首相:日本財政支出増の景気刺激策→日本株上昇
・日銀、国債買入オペ通知:据え置き→日本株上昇
・2024年6月調査想定為替レート上期144.96(日本銀行、短観)以上推移→日本企業業績改善・株上昇(円キャリー促進)
・構造的円売り(日米金融政策差[日本実質金利マイナスで金融緩和環境継続]、新NISA等海外投資急増、デジタル赤字増加等、骨太方針の家計支援で財政支出増)
・その他円売り(自動車認証不正問題、航空燃料不足・パイロット不足・クレジットカード利用赤字によるインバウンド関連の旅行収支悪化懸念)

Currency Strength Chart

政策金利市場織り込み

現行FRB政策金利450-475bps

2024年FOMC市場織り込み(CME FedWatch Tool
次回12月18日(水)公表:据え置き44.3→44.1%、25bps引き下げ55.7→55.9%、50bps引き下げ0.0→0.0%
年内利下げ観測:25bps×1回=25bps → 政策金利425~450bps相当

テクニカル分析

トレードシナリオと結果

  • 月足:11月陽線形成中。レンジ。BB+1σ付近。
  • 週足:11/18週、陰線形成中。レンジ。BB+1σ付近
  • 日足:11/21大陰線。上昇チャネル。ネックライン付近
  • 4H足:レンジ。
  • 1H足:レンジ。
  • 15M足:下降トレンド。

【シナリオ】
①Long
(A)1H足レンジ高値154.653をダウ上昇→目標4H足戻り高値155.187

②Short
(B)日足安値153.908をダウ下落→目標4H足押し安値153.466

本日:0勝1敗、-20.4pips
11月通算:9勝10敗、勝率47.4%、RR2.01 、+116.2pips

(Trading View)

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