ファンダメンタルズ分析
本日のシナリオ
<注目材料>
(1)12/14の欧米マーケット影響
米国経済指標は総じて強い数値で初動ドル円上昇するも、BOEとECB金融政策は共にタカ派となったことで、ドル売り・円売り交錯する展開。日足終値141.88。
総じて、12/13FOMC・パウエル議長会見のサプライズハト派の影響を引き継ぎドル円下落から、米国経済指標の強い数値で揉み合い。
(2)経済指標
・米国NY連銀製造業景気指数
・米国鉱工業生産指数、設備稼働率
・米国PMI速報値
(3)要人発言
(4)その他
・五十日仲値
本日の注目は米国経済指標。前日の米国経済指標は総じて強い数値だったもの、12/13FOMC・パウエル議長会見のサプライズハト派の影響を引き継いでドル円上昇は一時的で揉み合う展開。
従って、本日も強い数値が出てもドル円上昇は一時的となり、日足レベルの下落トレンドを変える材料になりくく戻り売りに押されやすいと推測。弱い数値が出れば米利下げ織り込みが進みやすく素直にドル円下落と想定。
マーケットの動き
経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)
東京マーケット前
東京マーケット(9:00~15:00)
9:55 五十日仲値
仲値に向けて実需勢のドル買い円売り、仲値通過後にドル売り円買いの傾向多いものの逆の動きになることもあります。
10:49~要人発言
鈴木財務相
(過去の発言:10/2, 10/3, 10/4, 10/6, 10/10, 10/13, 10/20, 10/26, 10/27, 11/10, 11/13, 11/14, 12/15)
為替は「安定的な推移望ましい」、引き続き注視-円急伸で鈴木財務相(Bloomberg)
【考察】急変動牽制発言
欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(23:30~30:00)
22:30 経済指標
米国NY連銀製造業景気指数
米国フィラデルフィア連銀製造業景気指数や米国ISM製造業購買担当者景気指数の先行指標として注目されます。「予想より高い数値→ドル買い材料」、「予想より低い数値→ドル売り材料」。
基準0、前回9.1、予想2.2、結果-14.5(×)
22:33~要人発言
米国ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁(2023年FOMC投票権あり)
(過去の発言:9/7, 9/29, 10/18, 11/16, 11/28, 11/30)
ウィリアムズNY連銀総裁、3月利下げについて話すのは「尚早」(Bloomberg)
【考察】初動利下げ議論否定のサプライズタカ派発言でドル円急騰。FOMC後のパウエルFRB議長会見の否定。しかし、追加利上げの可能性示唆の後に、利下げ開始の議論は認めたことでドル円急落。
23:15 経済指標
米国鉱工業生産指数
鉱工業部門の生産動向を数値化したもので景気実態を把握する速報性に優れることから注目度が高い。
前回-0.6%(改定-0.9)、予想0.2%、結果0.2%(○)
米国設備稼働率
生産能力に対する実際の生産量の比率。設備投資とインフレの先行指標であることから注目度高い。
前回78.9%(改定78.7)、予想79.1%、結果78.8%(△)
23:45 経済指標
米国PMI速報値
(速報値発表日:12/16, 1/24, 2/21, 3/24, 4/21, 5/23, 6/23, 7/24, 8/23, 9/22, 10/24, 11/24, 12/15)
基準50。景気先行性高いため注目度高い。速報値は確報値より注目度高い。
製造業:前回49.4、予想49.2、結果48.2(×)
サービス業:前回50.8、予想50.7、結果51.3(◎)
総合:前回50.7、予想50.2、結果51.0(◎)
27:02~要人発言
米国ボスティック・アトランタ連銀総裁(2023年FOMC投票権なし)
(過去の発言:9/1, 9/7, 10/3, 10/10, 10/11, 10/19, 10/20, 11/3, 11/9, 11/10, 11/29, 12/15)
米利下げ、第3四半期に開始か 24年2回想定=アトランタ連銀総裁(Reuters)
【考察】市場予想(2024年3回利下げ)に対し2回想定のタカ派発言でドル円上昇。
24:43~要人発言
米国グールズビー・シカゴ連銀総裁(2023年FOMC投票権あり)
(過去の発言:10/16, 10/19, 11/7, 11/9, 11/14, 11/17, 11/28, 11/29, 12/1, 12/15)
米FRB、焦点を物価から雇用に移す必要─シカゴ連銀総裁=報道(Reuters)
【考察】米国ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁と米国ボスティック・アトランタ連銀総裁に対して、2024年3月利下げの可能性示唆はハト派発言でドル円下落。
29:30 経済指標
IMM通貨先物12/12時点(ポジション推移)
円ショート大幅縮小
【考察】円買い材料
<まとめ>
東京マーケット:
日足始値141.88。
(ファンダメンタルズ)
週末五十日仲値に向けてのドル買い需要、株先物・株価指数上昇リスクオン円売りで日足高値142.47を付けたが、仲値通過後の決済や12/19日銀会合や週末の日銀政策修正報道を警戒してか東京安値141.57へ急落。
(テクニカル)
日足:下降トレンドの売りと日足押し安値141.91付近からの買いが交錯。
4H足:下降トレンドからレンジに移り、直近の押し安値141.57へ到達。押し目買い入りやすい。
1H足:上昇チャネル下限付近。
4H足押し安値や1Hチャネル下限を下抜けるか、1H足戻り高値142.34を上抜けるまで方向感見えない。
きょうの国内市況(12月15日):株式、債券、為替市場(Bloomberg)
欧米マーケット:
(ファンダメンタルズ)
欧州オープン前に米国債利回り上昇に連れて142.13へ上昇するも、オープン後は米国債利回り急落に連れて141.47へ切り返し。
上値はFRB利下げ観測と日銀政策修正警戒が抑え、下値は米国経済の強さからFRB利下げ観測過剰の見方が支えている。新規材料待ちの様相。
141.50付近で揉み合っていたなか、米国ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁から利下げ議論否定のサプライズタカ派発言で142.54へ急騰したが、結局利下げ開始の議論は認めたことで日足安値141.43へ急落。
米国経済指標は総じて強い数値であったがサプライ発言の影響強く初動ドル円反応薄だったが、
米国ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言が全戻しで消化されると、米国経済指標の強い数値が材料視されドル円上昇。
米国ボスティック・アトランタ連銀総裁の市場予想(2024年3回利下げ)に対し2回想定のタカ派発言でドル円上昇。
米国ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁と米国ボスティック・アトランタ連銀総裁に対して、米国グールズビー・シカゴ連銀総裁の2024年3月利下げの可能性示唆はハト派発言でドル円下落。
日足終値142.16。
(テクニカル)
月足:押し安値142.22付近へ急落。20MAへ向かう売りと押し目買い交錯。
週足:陰線確定。押し安値140.85かつBB-2σへ急落しており、12/18週は揉み合いから一旦BB-1σへ上昇しやすいと推測。
日足:コマ足陽線確定。下降トレンドの売りと日足押し安値141.91付近からの買いが交錯。
4H足:141.40~142.35付近のレンジ。
1H足:141.40~142.35付近の三角持ち合い。
4H足レンジ範囲が約100pipsあるためレンジ内トレードと、レンジブレイクからトレンド狙いトレード戦略可。
【米国市況】ナスダック100指数、過去最高値-ドル上昇し142円台前半(Bloomberg)
ファンダメンタルズ材料とドル円の関係
米国債イールドカーブ
12/15(金)は12/14(木)に対しツイスト(短期金利上昇、長期金利低下)、逆イールド拡大。ドル売り材料(U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY)
FOMC見通し(CME FedWatch Tool):FRB政策金利525~550bps
2024年1月31日公表:25bps引き下げ11.4%、据え置き88.6%、25bps引き上げ0.0%
初回利下げ観測:2024年3月、25bp引き下げ62.4%。
2023年12月13日FOMC政策金利見通し(Projection Materials)と12/15金利織り込み
24年:4.6%(米国1年債利回り4.97%)→乖離0.37%
25年:3.6%(米国2年債利回り4.45%)
26年:2.9%(米国3年債利回り4.12%)
Longer run: 2.5%(米国10年債利回り3.91%)
テクニカル分析
トレード
- 月足:12月陰線形成中。押し安値下抜けから20MAへの調整波発生中。
- 週足:12/11週、陰線形成中。押し安値付近へ急落。
- 日足:12/14陰線。下降トレンドで週足押し安値付近へ下落。日足数日間は揉み合いやすい位置。BBスクイーズ。
- 4H足:下降トレンド。BBスクイーズ移行中。
- 1H足:レンジ。BBスクイーズ。
- 15M足:レンジ。BBスクイーズ。
【シナリオ】
①ロング
(A)1H足レジスタンス142.015をダウ上昇→目標1H足レジスタンス142.333
②ショート
(B)1H足サポート141.399をダウ下落→目標切り番141.000
12月通算:7勝2敗、勝率77.8%、獲得Pips +149.6
コメント