2024年3月28日(木)ドル円戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

<注目材料>
(1)3/27の欧米マーケット影響
欧州オープン後、152円台目前に揉み合いの中、財務省・金融庁・日銀の3者会合開催報道が出されドル円急落、会合後の神田財務官の円安牽制発言を加わり、日足安値151.03へ急落。
政府・日銀は為替水準が介入根拠ではないと繰り返しているものの、事実上152円が実弾介入の可能性が高まってきた様子。
為替介入への警戒感が高まったなかでも、欧米マーケットでは株上昇リスクオン円売り優勢となり揉み合いながらもドル円上昇。
日足終値151.33

(2)経済指標
・日銀、金融政策決定会合における主な意見(3月18・19日分)
・米国新規失業保険申請件数、失業保険継続申請件数
・米国実質GDP確報値
・米国シカゴ購買部協会景気指数
・米国中古住宅販売成約指数
・米国ミシガン大学消費者信頼感指数確報値、インフレ予測

(3)要人発言
・政府日銀円安牽制
・FRB要人

(4)その他
・TOM効果:株式投資の月末安・月初高アノマリー。期間は営業日ベースでの月末3日間程度、月初3日間程度。月末の損益確定、毎月一定額を積み立てる投資信託などの購入が月末・月初に集中する傾向があります。「株買い→円売り材料」、「株売り→円買い材料」の傾向。
特に2024年1月から新NISAが始まり全世界株への資金流入が一気に進んでおり、「株買い→円売り→ドル円上昇」しやすいと推測されます。
・米国債券市場短縮取引(イースター休暇前のグッドフライデー前日)
・月末ロンドンフィックス
・中東地政学リスクオフ
来週のドル・円は152円を試すか、需給要因と介入警戒感のせめぎ合い(Bloomberg
【債券週間展望】長期金利は0.7%台推移か、日銀買い入れや年度末で(Bloomberg
【日本株週間展望】続伸、インフレ転換と円安評価-年度末で乱高下も(Bloomberg

本日の注目材料は6点。
①政府・日銀口先介入
強い円安牽制発言、政府・日銀3者会合報道にも関わらずドル円下落は限定的で押し目狙いの機会になっています。
但し、相場参加者がこのパターンに慣れた頃に今までより強い牽制発言や報道で大き目のドル円下落が生じる可能性には注意。その場合にも押し目買いに機会になる状況は変わらず。

②FRB要人発言
タカ派発言でドル円下げ止まりやドル円上昇、ハト派発言ではドル円下落一時的から押し目買い機会の傾向が継続見込み。

③米国経済指標
「強い数値→ドル円上昇」、「弱い数値→ドル円下落」の素直な動きを想定しますが、弱い数値が出てもドル円下落は一時的となり、押し目買いの機会になりやすい。

④中東、ウクライナ、ロシア地政学リスクオフ
各地域で軍事行動が活発になったことに加え、3/22は露モスクワでテロ発生。従って、原油先物価格上昇、安全資産米国債買い、リスクオフ円買いによる材料交錯が生じやすい。どの材料の影響が強いか見極め必要。基本的には原油先物価格上昇によりドル円上昇しやすいと考えます。

⑤ポジション調整
年金基金がポジションを調整するために320億ドル相当の株式を売却する可能性があるとゴールドマン・サックス・グループが試算。この通りであれば、株下落リスクオフに連れたドル円急落の可能性が考えられます。

5兆円近い株売りも、年金基金が期末調整で-ゴールドマン(Bloomberg

⑥欧米イースター休暇前のグッドフライデー前日
米国債券市場短縮取引でありNYマーケットから市場参加者が減少する見込み。閑散相場を狙った投機筋の仕掛けで乱高下、もしくはほとんど動きがない推移に留まる可能性あり。

マーケットの動き

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

7:06~要人発言
米国ウォラーFRB理事
:政策スタンスは中立。前回3/1金利見通しへのコメントなし。
(過去の発言:11/711/281/162/142/152/23, 3/1, 3/28)
ウォラーFRB理事、利下げ急ぐことない-遅らせるか回数減少も(Bloomberg

【考察】タカ派発言。ドル円上昇。

8:50 要人発言
日銀、金融政策決定会合における主な意見(3月18・19日分)(日本銀行
急速な利上げ必要な状況にない、慎重姿勢の強調が必要-日銀意見(Bloomberg

【考察】タカ派、ハト派内容交錯。ハト派内容が材料視されドル円上昇。

東京マーケット(9:00~15:00)

11:18~要人発言
林官房長官
行き過ぎた動きにはあらゆる手段排除せず適切に対応=円安で官房長官(Reuters

【考察】円安牽制発言。しかし、日銀や財務省要人より影響力弱くドル円下落せず。

欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(22:30~29:00)

19:46~要人発言
鈴木財務相
(過去の発言:2/92/142/162/202/223/53/73/83/123/153/193/213/223/26, 3/27)
:前回3/26円安牽制発言
日銀緩和修正、金利上昇リスク念頭に財政運営=鈴木財務相(Reuters

【考察】ハト派発言。しかし、前日の強い円安牽制発言への警戒感からドル円下落。

20:52~要人発言
岸田首相
デフレを後戻りさせないことに「私の政権の存在意義」-岸田首相(Bloomberg

【考察】ハト派発言、円安牽制発言混在するも、前日の強い円安牽制発言への警戒感からドル円下落。

21:30 経済指標
米国新規失業保険申請件数
失業者が初めて申請した失業保険給付の申請件数を示す指標。失業率や非農業部門雇用者数の先行指標として注目されます。
「予想より高い数値→ドル売り材料」、「予想より低い数値→ドル買い材料」
前回21.0万件(改定21.2)、予想21.2万件、結果21.0万件(◎)

米国失業保険継続申請件数
新規申請後に失業保険の申請を継続している人数を示す指標。
「予想より高い数値→ドル売り材料」、「予想より低い数値→ドル買い材料」
前回180.7万件(改定179.5)、予想181.4万件、結果181.9万件(×)

21:30 経済指標
米国実質GDP確報値(過去の発表日:2/233/304/275/256/297/278/309/2810/2611/2912/21,1/25, 2/28, 3/28)
速報値は改定値や確報値に比べて注目度高いが、改定値や確報値でもドル円が大きく動くことあり。「予想より高い数値→ドル買い材料」、「予想より低い数値→ドル売り材料」
実質GDP(=名目GDP-物価変動):前回3.2%、予想3.2%、結果3.4%(◎)
個人消費:前回3.0%、予想3.0%、結果3.3%(◎)
GDPデフレータ(=名目GDP/実質GDP):前回1.6%、予想1.6%、結果1.6%(○)
PCEコアデフレータ(FRB目標2.0%):前回2.1%、予想2.1%、結果2.0%(×)

22:45 経済指標
米国シカゴ購買部協会景気指数
米国ISM製造業景気指数の前営業日に発表される同指標の先行指標。
基準50、前回44.0(改定)、予想46.0、結果41.4(×)

23:00 経済指標
米国中古住宅販売成約指数
売買契約が結ばれているものの、最終引渡しが行われていない物件の指数。引き渡しが済んだ中古住宅販売件数の先行指標として注目される。
前月比:前回-4.9%(改定-4.7)、予想1.1%、結果1.6%(◎)
前年比:前回-6.8%(改定-)、予想-%、結果-2.2%(◎)

23:00 経済指標
米国ミシガン大学消費者信頼感指数確報値(過去の速報値発表日;3/174/145/126/167/148/119/1510/1311/1012/81/192/16, 3/15
米国コンファレンスボード消費者信頼感指数に先行して発表されるため注目度は高い。米国GDPの約70%を占める個人消費の動向を確認できる。

前回76.5、予想76.5、結果79.4(◎)

米国ミシガン大学インフレ予測
1年先:前回3.0%、予想3.1%、結果2.9%(×)
5年先:前回2.9%、予想2.9%、結果2.8%(×)

25:00 月末ロンドンフィックス
前後の時間帯でポジション調整によって不規則な乱高下生じやすい。

<まとめ>
東京マーケット:
日足始値151.33
前日の財務省・金融庁・日銀3者会合から介入警戒感や期末配当権利落ちによる日本株下落に連れてオープン直後、東京安値151.25へ下落。しかし、直前の日銀金融政策決定会合における主な意見のハト派内容(利上げ慎重姿勢)が支えとなり東京・日足高値151.55へ上昇。その後、介入警戒感や日本株下落つれて再下落し揉み合い。

きょうの国内市況(3月28日):株式、債券、為替市場(Bloomberg

欧米マーケット:
欧州オープン後、151.50へ上昇。鈴木財務相のハト派発言、岸田首相のハト派・円安牽制発言で前日からの介入警戒感が勝りドル円下落。米国経済指標は強弱混在を受け、揉み合いながら日足安値151.15を付け、欧米イースター休暇前の閑散相場で方向感なし。
日足終値151.39

【米国市況】S&P500は今年22回目の最高値、景気を楽観-151円前半(Bloomberg

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

(Trading View)

通貨強弱

・ドル売買交錯
買い:米国ウォラーFRB理事のタカ派発言、米国新規失業保険申請件数、米国実質GDP確報値、米国中古住宅販売成約指数、米国ミシガン大学消費者信頼感指数確報値の強い数値、原油先物価格上昇
売り:米国失業保険継続申請件数、米国シカゴ購買部協会景気指数、米国ミシガン大学インフレ予測の弱い数値

・円売買交錯
買い:林官房長官、岸田首相の円安牽制発言
売り:日銀金融政策決定会合における主な意見のハト派内容、鈴木財務相のハト派発言、原油先物価格上昇

Currency Strength Chart

政策金利市場織り込み

現行FRB政策金利525~550bps

2024年FOMC市場織り込み(CME FedWatch Tool
5月1日公表:25bp引き下げ4.2%、据え置き95.8%
6月12日公表(初回利下げ観測):25bp引き下げ61.0%、据え置き36.4%
年内利下げ観測:25bps×3回=75bps → 政策金利450~475bps相当

テクニカル分析

トレード

  • 月足:3月陽線形成中。レンジ上限151.59到達
  • 週足:3/25週、陽線形成中。レンジ上限到達。
  • 日足:3/27コマ足陰線。レンジ。3/28もレンジ抜けまで揉み合い優勢と推測。
  • 4H足:レンジ。
  • 1H足:レンジ。
  • 15M足:上昇チャネル。

【シナリオ】
①ロング
(A)4H足押し安値151.517かつ1H20MAをダウ上昇→目標4H足レンジ上限151.782

②ショート
(B)4H足押し安値151.517付近へ上昇→ダウ転換下落→目標4H足押し安値151.248
(C)4H足レンジ上限151.782付近へ上昇→ダウ転換下落→目標4H足押し安値151.517

3月通算:10勝4敗、勝率71.4%、+136.4 pips

(Trading View)

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