2023年10月20日(金)ドル円初心者戦略と結果

ファンダメンタルズ分析
テクニカル分析
1. トレード

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

＜注目材料＞
（１）10/19の欧米マーケット影響
10/16(月)～10/18(水)同様に、欧州オープン前からドル円上昇するも、本日の米国パウエルFRB議長講演に向けた取引手控え、や「中東情勢を巡る外交協議継続→原油先物価格下落」を受けてドル円下落し、方向感のない動き。
米国経済指標は強弱入り交じる数値であったが、再び「原油先物価格上昇などのインフレ懸念再燃→米国債利回り上昇→ドル買い」となり149.94へ上昇。
注目されたパウエルFRB議長講演はハト派からタカ派発言が交錯し、日足高値149.96から日足安値149.67直前の149.68へ急落。米軍を巻き込み中東地政学リスクオフが紛争拡大、原油先物価格急騰もドル円乱高下に寄与。
日足終値149.80。

（２）経済指標
・日本消費者物価指数

（３）要人発言
・政府日銀の円安牽制
・FRB要人（ブラックアウト期間開始前日）

（４）その他
・中東情勢の地政学リスクオフ
・週末五十日仲値
・日銀金融政策に関わる報道
・米国主要企業決算

本日の注目も中東情勢の動向。先日は中東地政学リスクオフが米軍を巻き込み紛争拡大しており米軍の動きにも注視。
また、本日の植田日銀総裁がハト派発言に終始すれば150円台突破のきっかけになるが、急騰すれば政府・日銀の強い円安牽制もしくは実介入に要警戒。

＜材料とドル・円方向性＞
①「中東情勢悪化→安全資産の米国債買い→米国債利回り低下→ドル売り」
②-1「中東情勢悪化→原油先物価格上昇→インフレ懸念→米国債利回り上昇→ドル買い」
②-2「中東情勢悪化→原油先物価格上昇→インフレ懸念→日本貿易収支悪化懸念→円売り」
③-1「中東情勢悪化→地政学リスクオフ円買い」
③-2「中東情勢悪化→景気悪化懸念→株先物・株価指数下落→リスクオフ円買い」
④「中東情勢悪化→有事のゴールド買い→ドル売り」
⑤「政府日銀の円安牽制警戒、日銀政策修正観測→ドル売り・円買い」
⑥-1「米国経済指標の強い数値→米国債利回り上昇→ドル買い」
⑥-2「米国経済指標の弱い数値→米国債利回り低下→ドル売り」
⑦-1「FRB要人のタカ派発言→米国債利回り上昇→ドル買い」
⑦-2「FRB要人のハト派発言→米国債利回り低下→ドル買い」
⑧-1「米国財政赤字拡大→米国債供給量増加→米国債利回り上昇→ドル買い」
⑧-2「米国財政赤字拡大→米国経済悪化懸念→ドル売り」
⑨「米国下院議長選の議長選出難航→政府閉鎖懸念→ドル売り」

マーケットの動き

経済指標評価
(前回かつ予想より良い：◎、予想以上：〇、予想より悪い：△、前回かつ予想より悪い：×)

東京マーケット前

6:18～要人発言
米国ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁（2023年FOMC投票権あり）
（過去の発言：8/10, 8/24, 8/25, 10/2, 10/16, 10/18, 10/20）
フィラデルフィア連銀総裁、金利据え置き選好重ねて表明－データ注視（Bloomberg）

【考察】タカ派発言→ドル円上昇

7:57～要人発言
米国ローガン・ダラス連銀総裁（2023年FOMC投票権あり）
（過去の発言：4/20, 5/16, 5/18, 7/6, 9/8, 10/9, 10/20）
ダラス連銀総裁、インフレ率が２％に向かっているとまだ確信せず（Bloomberg）

【考察】タカ派発言→ドル円上昇

8:30 経済指標
日本消費者物価指数（政府統計の総合窓口）
前年比：前回3.2%、予想3.0%、結果3.0%（○）
コア前年比：前回3.1%、予想2.7%、結果2.8%（○）
コアコア前年比：前回4.3%、予想4.1%、結果4.2%（○）
9月の消費者物価2.8%上昇　13カ月ぶり3%下回る（日本経済新聞）

【考察】強い数値→ドル円下落。だがいつも通りの全戻し上昇。

8:57 報道
バグダッド国際空港内の米軍基地が数発のロケット弾攻撃

【考察】地政学リスクオフ

東京マーケット(9:00~15:00)

9:04 要人発言
日銀
５年物共通担保資金供給オペ通知、10/24実施

【考察】円売り材料→ドル円上昇

9:55 週末五十日仲値
仲値に向けて実需勢のドル買い円売り、仲値通過後にドル売り円買いの傾向多いものの、逆の動きになることもあり。

10:14～要人発言
鈴木財務相
（過去の発言：9/1, 9/8, 9/22, 9/26, 9/28, 9/29, 10/2, 10/3, 10/4, 10/6, 10/10, 10/13, 10/20）
為替相場は安定的な推移が重要と鈴木財務相-１ドル＝149円台後半（Bloomberg）

【考察】円安牽制だけでなく円安容認発言でドル円上昇から下落。

15:05 要人発言
日本の金融機関、金利上昇に耐え得る損失吸収力を維持－日銀（Bloomberg）

【考察】日銀金融政策修正を正当化させるための地ならしとなるが、リスク見積もりが軽いと判断された為か、ドル円上昇。

15:37～要人発言
植田日銀総裁（全国信用組合大会）
（過去の発言：4/10, 4/12, 4/13, 4/14, 4/18, 4/24, 4/25, 4/28, 5/9, 5/10, 5/19, 5/25, 5/30, 6/2, 6/6, 6/9, 6/16, 6/21, 6/28, 7/18, 7/28, 8/22, 9/8, 9/22, 9/25, 10/20）
機動的に対応しつつ粘り強く緩和継続、不確実性極めて高い－日銀総裁（Bloomberg）

【考察】ハト派発言→ドル円上昇

欧州マーケット(16:00~25:00)
NYマーケット(22:30~29:00)

20:35～要人発言
米国ボスティック・アトランタ連銀総裁（2023年FOMC投票権なし）
（過去の発言：7/10, 8/1, 8/4, 8/10, 8/31, 9/1, 9/7, 10/3, 10/10, 10/11, 10/19, 10/20）

【考察】ハト派発言、景気後退懸念→ドル円下落

21:30 要人発言
イスラエル
レバノンと砲撃応酬

【考察】地政学リスクオフ

22:00～要人発言
米国ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁（2023年FOMC投票権あり）
（過去の発言：8/10, 8/24, 8/25, 10/2, 10/16, 10/18, 10/20）
「インフレ再加速は許容できない」
「金利据え置き支持」

【考察】タカ派、ハト派発言→ハト派発言が材料視されドル円下落

25:15～要人発言
米国メスター・クリーブランド連銀総裁（2023年FOMC投票権なし）
（過去の発言：7/10, 8/25, 9/1, 9/5, 10/3, 10/6, 10/20）

【考察】タカ派、ハト派発言

28:30 経済指標
IMM通貨先物10/17時点（ポジション推移）
円ショート拡大

【考察】円売り材料

＜まとめ＞
東京マーケット：
日足始値149.80。
「FRB要人タカ派発言→米国債利回り上昇→ドル買い」
「五十日仲値に向けてドル需要」
「鈴木財務相の円安容認発言→円売り」から東京高値149.94を付けたが、
「150円台目前の政府日銀介入警戒感→ドル売り・円買い」
「中東情勢悪化懸念→地政学リスクオフ→米国債利回り低下→ドル売り・円買い」も根強く、149.82へ下落。だが、押し目買いも強く材料交錯につき揉み合い。

きょうの国内市況（10月20日）：株式、債券、為替市場（Bloomberg）

欧米マーケット：
10/16(月)～10/19(木)同様に、欧州オープン前からドル円上昇するも、欧州オープン後、149.99到達直後、150円到達時の利確や介入警戒のためか149.65へ急落。しかし、明確な材料ない急落により直ぐにほぼ全戻し。
NYオープン前に再び150円目指す上昇あるも、日足高値149.99でストップ。
「高値更新を諦め、かつ週末跨ぎを避けたいロング勢の決済」
「中東情勢悪化→地政学リスクオフ→株先物・株価指数下落、米国債利回り低下→リスクオフ円買い・ドル売り」
「米国下院議長選の第3回投票も議長選出失敗→政府閉鎖懸念→ドル売り」
によって149.77へ下落。引けに掛けて揉み合い。
日足終値149.88。

【米国市況】中東情勢懸念し世界株安、安全資産に買い－149円台後半（Bloomberg）